ナイル源流の山
ウガンダのルウェンゾリ山地国立公園は、ナイルの源流となる山である。ここは赤道直下にもかかわらず山頂に氷河が存在している。
またここの山地は標高ごとに生態系が変化する。この山地が300万年前に隆起してから周囲から隔絶してるために独自の固有種も多いという。
番組ではパーティーを組んでこの山を下から登っている。まずは標高2000mだが、熱帯直下のためにこの高度までジャグルが広がっているという。
標高3000mになると湿度100%の世界となり、熱帯雲霧林となる。この辺りでは空気中から水分を吸収するコケが分厚く生長したコケの森となり、独特の景観をなしている。
さらに標高3300mとなると草の湿原が広がっている。ここでは巨大なスゲの仲間が高さ1mにまで育っている。これはここの固有種であるという。
標高3500mとなるとようやく氷河を目視できるようになる。ここには高さ8mにもなるジャイアントセネシオというキク科の草の森となる。この辺りでは夜になると気温は氷点下になるため、これらの植物は寒冷な環境に対応している。
赤道直下の銀世界
さらに登ってパーティーはようやく標高4500mの山小屋に到着。ここで夜明け前に降雪に遭遇。翌朝は赤道直下の銀世界になっている。
この山頂の氷河はこのような雪が降り積もり、圧力で氷となったものだという。しかし近年は地球温暖化の影響で氷河の縮小が進んでおり、20年後には氷河はなくなるものと予測されているという。アフリカの大地を潤してきたナイルの源流に起こっている変調は、今後さらに大きな影響を与える恐れがある。
いろいろと現れた動物なんかも紹介してますが、正直なところ文章では表現できません(笑)。やっぱりこの辺りは映像の威力ですね。こういう回はこの番組の映像のすごさを感じます。
忙しい方のための今回の要点
・ウガンダのウェンゾリ山地国立公園はナイルの源流の山であり、その山頂には赤道直下にもかかわらず氷河が存在する。
・この山は高度に応じた独自の生態系を有している。
・しかし地球温暖化の影響で氷河の縮小が続いており、20年後には氷河の消失が予測されている。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・毎度のことですが、こういうところを探検する取材班ってスゴいですよね。ポーターだけで30人というからこれまたスゴい。そして人数が増えればそれだけ食料なども運搬しないといけなくなるから・・・考えると頭が痛いな。
・4500mに山小屋があるということに驚きました。と言うことは、定期的にここを登っている者がいるということですね。何かの気象観測が目的か。何にしろ異常に大変だ。