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6/20 BSプレミアム 偉人達の健康診断「"養生訓"のススメ 江戸の健康名人・貝原益軒」

 今回は日本最初の健康本を書いた貝原益軒。彼が書いた養生訓は大ベストセラーとなったという。何しろ書いた本人があの時代に85歳まで生きたというのだから、それは効果抜群である。

大ベストセラー「養生訓」の時代背景

 その内容はというと、酒は飲み過ぎるなとか、腹八分目が良いとか、適度な運動と休養を取るようにするとか、結構常識的な内容。しかしこの背景には当時の社会情勢があるとのこと。この時代は江戸時代で世の中も安定してきて社会的に豊かさが増してきた時代だという。するとグルメブームが起こって、食べ過ぎによる病気なんかが結構多かったのだという。また当時はビタミン不足による脚気なんかも「江戸患い」と言われて結構蔓延していたらしい。

病弱だったから健康オタクとなった

 さて益軒がそのような健康オタクになった理由だが、それは彼が非常に病弱だったからだという。子供の頃なんかはあまりに病弱だったので、若くして死ぬだろうと言われていたという。そこでどうすれば健康になれるかと医学書などを読みあさり、さらには西洋医学なども学んだのだという。

 そして益軒が結婚するのが39歳の時、結婚相手は22最年下の東軒。しかし彼女は益軒以上に病弱で大病を患って親が駆けつけるような状態だったとか。そこで益軒は自分の医学知識をフル動員して夫婦揃って健康になるための生活を実践することになったのだとか。

腹八分目が老化を抑制する

 彼が実践したのは、先の腹八分目とか濃い味付けのものを食べすぎないなどと言ったこと。特に腹八分目は最近は老化を抑制することが研究の結果分かってきたという。猿の実験では、自由に餌を食べさせた猿よりも、カロリーを30%抑えた餌を与えた猿の方が明らかに老化が遅かったのだとか。飢餓状態になるとサーチュイン遺伝子が活性化し、それが老化を抑制するということが最近になって分かってきたという。

 また益軒夫妻が行っていた趣味も健康に影響しているという。益軒はよく夫婦揃って旅行に出かけており、それを旅行記の形で残しているという。このように記憶をたどってそこから情報を切り出してまとめるという行為は脳を活性化し、認知症予防の効果があると考えられるという。となると、私のブログ「徒然草枕」も私の認知症予防になると言うことか?

 

夫婦仲が良いと長生きできる?

 また長生きのためには夫婦仲が良いというのも大切なのだとか。夫婦仲が良ければ心臓病などの確率が下がるらしい。まあこれはストレスの問題だろう。確かに夫婦仲が悪くてギスギスした家庭で長生きできるとは思えない。

 また相手にドキドキとするというのも大事らしい。このドキドキは恋愛ホルモンによるものだが、結婚1年目ぐらいでピークで、3年経つとほとんど出なくなるとか。で、「3年目の浮気」となるわけか。しかし20年以上連れ添っている夫婦の場合、10組に1組でこのドキドキがまだあったのだとか。番組では自称愛妻家を集めて奥さんの写真、若い女性の写真、奥さんと同年代の他人の写真、牧場の風景写真の4つを見せて、どの写真で一番脳内の血液量が増えるかという実験をしている。すると参加者の半分ぐらいは奥さんの写真に見事に反応していた。もっとも若い女性の写真にしっかり反応する方もいたようだが(笑)。ただ一つだけ気になったのは、これは奥さんに対する愛情だけでなく、例えば奥さんが怖い恐妻家なんかでも反応するのでは?

 夫婦揃って健康で暮らしてきた益軒夫妻だが、妻の東軒が50歳を過ぎた頃から更年期障害を患うようになってきたらしい。これに対して益軒は漢方薬を処方しているが、同時に食材としてスッポンを料理して食べさせているとか。スッポンはビタミンBが豊富で、これは副腎で女性ホルモンを生産することを助ける働きがあるという。福岡にはスッポンを使った筑前煮のがめ煮があるので、これを調理していたらしい。なおスッポンでなくてピーナッツを使っても更年期障害に効果のある筑前煮になるとか。

 夫婦寄り添って生きてきた益軒夫妻だが、ついには東軒が60歳で亡くなる。ガンなどを患ったのではないかと思われるとのこと。ずっと妻の看病を行ってきた益軒だが、妻を亡くしてガックリきたのか、その8ヶ月後には益軒も亡くなってしまう。よく妻に先立たれた夫はすぐに死ぬと言われるが、益軒もまさにその通りになったようである。

 昔から男が長生きするには妻にも長生きしてもらえ、女が長生きするには旦那にさっさと死んでもらえと言うが、実際に統計的にはそういう結果が出てるらしい。となると、私のように最初から妻がいない男は到底長生きは無理と言うことか。もっともこれからの世の中、長生きしてもろくなこともなさそうだが・・・。とても2000万円なんか用意できないし。

 


忙しい方のための今回の要点

・貝原益軒の養生訓は江戸時代に書かれた日本最古の健康本であり、当時の大ベストセラーとなった。またこれを書いた貝原益軒は85歳と江戸時代としては異例の長寿だった。
・貝原益軒は病弱であったために健康になるために医学を独学した。また妻がさらに病弱であったことから、夫婦揃って健康法を実践することになる。
・腹八分目にすることでサーチュイン遺伝子が活性化して老化を抑制する。
・旅の思い出を旅行記にまとめる作業は脳を活性化させて認知症予防になる。
・夫婦仲が良いと心臓病などの確率が減少することが分かっている。
・更年期障害にはスッポンやピーナッツなどがお勧め。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・女性の更年期障害にはスッポンと言うことだったが、男性の更年期障害にはどうなんだろうか? スッポンに本当に強精効果があるなら効果ありそうだが、スッポンに強精効果があるというのは、スッポンと男性器の形からの連想で根拠はないという話もあるが。