教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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12/15 TBS系 世界遺産「超巨大!仁徳天皇陵古墳のナゾ」

 今回は最近に世界遺産に指定された百舌鳥・古市古墳群から仁徳天皇陵を中心に紹介。

ピラミッドにも匹敵する巨大な仁徳天皇陵

 仁徳天皇陵は巨大な前方後円墳であり、その大きさはピラミッドや秦の始皇帝陵などと並ぶ規模がある。今では一帯が木で覆われて森のようになっているが、元々は石を敷き詰められた人工的な空間であった

 方部と円部のつなぎ目のところに、よく見ると小さな出っ張りがあるが、これは造り出しといって、埋葬される人物が船に乗せられてここに運ばれたのだという。まさにあの世への船着き場だったのである。

 では古墳のどこに埋葬されたかだが、仁徳天皇陵は宮内庁によって厳重に封印されているので調査できないが、他の古墳の調査結果によると円部の中央に石棺に入れて遺体が収められていたという。その周囲には様々なものをかたどった埴輪が飾られていたという。埋葬者を守る呪い的な結界であると共に、死者があの世でも生活に不自由しないための日常品だったという。

 

応神天皇陵内に入る祭

 日本で二番目の応神天皇陵は、年に一回だけ一般人が立ち入れる時がある。それは応神天皇を祀っている神社の祭りで、この時には楽車が応神天皇陵内まで乗り入れるのだという。

 古墳の中には高度成長期の宅地造成などで破壊されたものも少なくない。そんな中で破壊される寸前で地元の住民や研究者達の運動によって破壊を免れた古墳もある。この古墳では今はタヌキが暮らしているとか。

 この地域には生活の中に溶け込んだ形で太古の古墳が今も残っている。

 

忙しい方のための今回の要点

・巨大な仁徳天皇陵はかつては一面に砂利が敷き詰められていた。
・古墳には石棺に収められた埋葬者が、円部の中央に埋葬されていると推測される。
・日本で二番目の応神天皇陵は年に一度だけ、近くの神社の祭りで天皇陵内に立ち入ることが出来る。
・高度成長期には多くの古墳が破壊されたが、保存運動によって破壊を免れた古墳もある。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・仁徳天皇陵と一般には言われてますが、実際には誰が埋葬されているかは分からないんですよね。大きいから天皇陵とされてますが、実際には天皇よりもっと力のある地方豪族がいたって不思議ではない。真相は発掘しないと分かりませんが、宮内庁が発掘は全面反対ですから。なんせ天皇家を神秘のベールに包んで神格化するのが宮内庁のお仕事と利権なので、考古学が発展して歴史の真実が明かされるのは都合が悪いんです。宮内庁は全力で考古学の発展を妨害します。
・これに関しては、是非とも天皇自身からの発言が欲しいです。「明治天皇の墓をあばくとかなら確かになんだが、1000年以上も前の御先祖(かどうかも分からない)の墓については知らない。考古学の発展の方が大事。」と。まあもし天皇が本当にそういう発言をしちゃたら、宮内庁は全力で隠滅するでしょうけど。

 

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