天国に一番近い島の巨大ラグーン
天国に一番近い島ことニューカレドニア。ここには巨大な世界最大級のラグーンがあり、それが世界遺産に登録されている。
日本の四国ほどの面積のニューカレドニアに世界最大のラグーンがある。ここには巨大な珊瑚礁が形成されており、全長1600キロのバリアリーフとその内側の陸地との間がラグーンである。
グランドテール島東海岸にはダブルバリアリーフと呼ばれるバリアリーフが二重になっている箇所がある。これは非常に珍しいものだという。ここは種々のサンゴが棲息し、海中生物の楽園となっている。5000種以上の生き物が暮らしており、その多様さはオーストラリアのグレートバリアリーフを凌ぐという。
今も隆起を続けているニューカレドニア
ニューカレドニアのウベア島にはレキンの断崖と呼ばれる40メートルの断崖がある。これはかつては珊瑚礁だったものが隆起して出来たものだという。ニューカレドニアは太平洋プレートがオーストラリアプレートの上に乗り上げる部分にあり、隆起を続けているのだという。隆起の時にマントルが地表に現れたことで、その鉄分によって赤くなった大地なども存在するし、海中に熱水が噴き出して生成した巨岩のタワーなんかも存在する。
ウベア島の入り江は鮫の聖地となっている。鮫はこの入り江で交尾し、さらに入り江の奥で出産をする。1年ほど育った子供は外海に出て行くのだという。この入り江は今でも地元の漁師によって大切に守られている。
海中に没したかつての巨大大陸
この地には5億年前から姿を変えていないというオウムガイも棲息している。実はこの地にはかつて幻の大陸が存在したという。それはジーランディア。8500年前にオーストラリアから分離したが、その後わずかな部分だけ残して海に沈んだのだという。その残った一部がニューカレドニアであると言う。だからニューカレドニアには太古からの固有種が棲息している。
忙しい方のための今回の要点
・ニューカレドニアには世界最大級のラグーンが存在し、世界遺産となっている。
・ここには多くの海中生物が棲息し、その種類はオーストラリアのグレートバリアリーフよりも多い。
・ニューカレドニアは太平洋プレートがオーストラリアプレートの上に乗り上げている場所で、今でも隆起は続いている。
・かつてこの辺りには8500万年前にオーストラリアから分離したジーランディアという大陸が存在したが、それはやがて海に沈み、わずかに残った一部がニューカレドニアである。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・海に沈んだ大陸と言えば、アトランティスとかムー大陸なんてのを連想しますね。場所的に見てもこのジーランディアってのがムー大陸伝説の元になっているのかもとか思いますね。もっとも人類の誕生はこの大陸が海に没したよりも遥かに後なので、人類がここで文明を築いていたなんて可能性はありませんが。
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