教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

3/29 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「~難聴&コレステロール~出動!家族の健康防衛隊」

 今回は家族の健康に不安のある方の悩みを専門家がアドバイスというような企画。今後もシリーズ化するつもりの模様。

 

加齢性難聴に潜む認知症の危険

 まず最初は母の難聴が気になっているという方。そのお母さんが84才の方だが、とにかく元気な人。趣味はグランドゴルフということで非常に活発。しかし耳が遠くなってきていて会話が成立しなくなってきているという。実際に体温計の電子音なんかは全く聞こえない模様。本人も自覚はあるが耳が遠くなった認めたくない気持ちもありそう。

 で、訪れたのは健康長寿医療センターの耳鼻咽喉科医長の高橋正時氏の元。入念な検査の結果の診断は加齢性難聴(そりゃそうだろう)早い人なら50才ぐらいから現れるということだから、84才だとむしろ現れてない方がおかしい。ただ気をつけないといけないのは、難聴が原因でコミュニケーションが困難になり、そこから認知症に結びつくケース。この女性も「さすがに認知症は嫌」と勧められて補聴器を体験。非常に良好な感触を得たので、現在は購入に向けて前向きに検討中とか。

 

コレステロール値を上げる食品

 二人目はご主人のコレステロール値が気になるという女性。彼女はご主人のために野菜の豊富なかなり健康的な食事を三食用意しているのだが、ご主人のコレステロール値は年々悪化、とうとう要注意というレベルになってしまった。

 そこでかたやま内科クリニック院長の片山隆司氏が家庭訪問、冷蔵庫の中をチェックしている。すると気になったのがシュークリームやプリンなどのデザートが多いこと。どうやらご主人はカスタードクリームが大好きらしく、必ず食後にデザートを求めるとか。片山氏によると卵が問題だという。卵は体質によってコレステロール値を上げる場合があり、彼の場合にはもろにそれに該当しそうだとのこと。しかもさらにチェックするとイクラに数の子に明太子といった魚卵がゾロゾロ。どうもこれらも好きなようだが、いずれも卵でありコレステロールを上げることになる。

 さらにご家庭内をチェックすると、二人暮らしなのに家に何年か立て籠もるつもりかと思わせるほどに食品を買い込んでいる。このように食品を溜め込んでいると、どうしても贅沢に食材を使いがちになるから要注意とのこと。買いすぎを避けるには空腹の時に買い物に行かないようにする(これはまさに私自身が痛感してます)のが有効とのこと。

 さらにコレステロールの摂取を減らすだけでなく、積極的に善玉コレステロールを増やすために夫婦揃っての有酸素運動を提案。これからご夫婦揃ってウォーキングをすることになったとか。

 

 難聴から認知症というのは最近になって良く言われていることです。つまりコミュニケーションが困難になると、引きこもりのようになって鬱状態になったり認知症になってしまうというケースである。

 実は聴力に関しては私も問題を抱えている。私の場合は30代で突発性難聴(医学的には原因不明の難聴の意味)と診断され、それ以降聴力はどんどんと悪化しています。おかげで1対1での会話は何とかできるが(それでも相手によっては聞き返しが多くなる)、会議などのように多数が話すような場では何を話しているのかの聞き取りが困難という状況。多数での雑談などに参加しにくいし、会議などの時に流れについていけないことがある。その結果として、当然のように上司の評価が低くなるという弊害が出る(会議中にボンヤリとして話を聞いていないと思われている)。

 補聴器も試して効果があるのは確認したのだが、問題となるのは価格。それなりの補聴器となれば両耳で30万円弱かかるので、簡単に購入できる代物ではない。せめて眼鏡と同じぐらいの数万円ならすぐにでも購入するのだが。

 

忙しい方のための今回の要点

・加齢性難聴は早い人では50才ぐらいから始まる。難聴で言葉が聞き取りにくくなると、コミュニケーションがおっくうになって認知症の原因となる危険性が指摘されている。それを防ぐには補聴器などを使用した方が良い。
・卵は体質によってはコレステロール値を上昇させるので要注意。また魚卵の類いも同様。コレステロールを減らすにはウォーキングなどの有酸素運動で善玉コレステロールを増やすのが効果的。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・シリーズ最初と言うことでか、あまり「面白くない」事例が集まってしまった雰囲気があります。正直なところ出てきた話は常識レベルであり、わざわざ専門家からアドバイスというレベルではないような。なお専門家による「突撃、お宅の冷蔵庫」というのは結構有効なような気がしますので、今後はこれが中心になるかも。

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