ステイホームの時代になって急激に人気が高まっているのが家庭菜園だとか。屋外で緑と触れあえて、新鮮で栄養満点の野菜を摂ることが出来るというのが最大の魅力。その家庭菜園を手軽にする方法と健康効果について紹介とのこと。
お手軽家庭菜園の方法を紹介
まずは家庭菜園の伝道師である園芸家・深町貴子氏の元を訪れてお手軽な家庭菜園のやり方を教えてもらっている。彼女は家庭菜園で50種以上の野菜を育てていると言うが、それらはプランターで栽培されている。中には培養土の袋をそのまま使ってサツマイモを栽培しているのも。秋になると収穫の時には袋を破って収穫というわけである。
家庭菜園のメリットとしてあげるのは完熟の野菜を食べられること。家庭菜園の野菜の栄養素について食品医学研究所の平柳要氏(以前に蜂を飼ってミツバチを取っていた人です)に聞いたところでは、例えば家庭菜園でピーマンを赤くなるまで完熟させると、動脈硬化の予防効果などがあるカプサンチンという色素が生成するという。完熟させたトマトなどは通常のものよりも抗酸化力が2倍もあるという。またゴーヤの綿も通常は苦くて捨ててしまうが、これを身が黄色くなるまで完熟させると、綿まで甘酸っぱいフルーツのような味になって食べられるので、余すところなく栄養を吸収できるという。またミニトマトは上手く育てれば1シーズンで150個以上収穫可能という。
ミニトマトの栽培法とマンションでも出来る家庭菜園
そのミニトマトの育て方だが、深さ25センチ以上のプランターの底に石を敷いてから、そこに培養土を縁から3センチ下まで入れる。そこに苗の容器深さの穴を開けて、そこに苗を入れて土をかける。そしてそこに180センチの支柱を三角形に三本立てて上を紐で括る。そして茎を一番近い支柱にワイヤーで留めたら、鉢から水が出てくるぐらいタップリ水を与えればOKとのこと。なお野菜用培養土には1ヶ月分の肥料が入っているので追肥の必要はないという。肥料を与えすぎると葉などが茂りすぎて花が咲かなくなるので注意とのこと。なお家庭菜園の作業はやや早歩きのウォーキングぐらいの運動量があるので、そっちの健康効果も期待できるという。
またマンションなどで大きな鉢を置けない人には、牛乳パックを使用したプランターなんかもあるとか。牛乳バックの上をホッチキスで閉じ、横をくりぬいてから側面に水はけ用の穴を開けて土を入れるのだとか。根の浅いバジルやラディッシュなどが栽培できるという。また牛乳パックを縦に使えば人参や蕪なども栽培可能とのこと。
家庭菜園の健康効果と害虫対策
また屋外で行う家庭菜園はストレス解消の効果もあるとされ、実際に家庭菜園の作業でストレスホルモンであるコルチゾールが低下したとの報告もあるとか。
さて平柳氏が再登場。家庭菜園の魅力は人参の葉など通常は食べない部位も食べられることが栄養的にも魅力で、また旬の野菜を食べるということで健康効果が期待できるという。
ただここで西尾氏から「やはり虫が気になる」という話が出て、アブラムシを大量に見て気持ち悪かったらしい(そりゃそうだ)。これの対策としては深町氏は土の上にアルミホイルを敷くことで太陽光を反射させ、葉の裏などの暗いところを好むアブラムシを寄せ付けないようにしているとのこと。害虫の生態に合わせた対策を工夫することが必要らしい。
お勧め野菜と保存方法
蜂の飼育だけでなく家庭菜園もしている平柳氏のお勧め野菜はモロヘイア。ほったらかしでも育つのでお勧めとのこと。またモロヘイヤはビタミンやミネラルが豊富で栄養の宝庫。モロヘイヤの葉だけを摘み(種や固い茎には毒がある)、これを栄養成分を壊さないようにさっと茹でる。そして粗熱を取ってから包丁で叩くように刻む。この時に出てくる粘り成分は水溶性植物繊維のベクチンで便秘改善・胃粘膜の保護作用があるという。このモロヘイヤに鰹節と醤油をかけておひたしのできあがり。鰹節をかけることでさらに健康効果がアップするという。ただし植物繊維が多いので食べ過ぎるとお腹を壊すので、1日小鉢1杯程度が目安とのこと。
なおトマト、なす、キュウリなど今が旬の夏野菜だが、これは保存に気をつける必要があると言う。冷蔵庫に入れると栄養価が落ちるものが多いので、常温で保存、そして何よりもなるべく新鮮な内に食べるのが良いとのこと。
以上家庭菜園について。私も家庭菜園には興味はありますが、まあ毎日の世話というのがまず出来なくなるので手を出してません。何しろ以前に屋内緑化として鉢植えのポトスを部屋に置いたのですが、一番世話が簡単と言われるポトスを見事に枯らしてしまいましたので。そう言えばこの時に「金の成る木」なるものも買ってきたのですが、これも見事に数ヶ月後に枯れました。おかげで未だに金とは縁がなくて万年貧乏です。
忙しい方のための今回の要点
・お手軽に家庭菜園をする方法を紹介。また家庭菜園では完熟野菜を摂ることで市販品では得られない栄養成分を得ることが出来る。例えば赤くなるまで完熟させたビーマンは動脈硬化抑止効果のあるカプサンチンが含まれている。
・プランター栽培でお勧めはミニトマト。上手く育てると1シーズンで150個以上の収穫が得られるとか。
・またモロヘイヤなどもお勧め、ほったらかしで育つという。毒のある種や茎を除いて葉っぱだけを軽く茹でて刻む。そこに鰹節と醤油をかけるとミネラル豊富なおひたしのできあがりとのこと。
・トマト、なす、キュウリなどの夏野菜は冷蔵庫保存で栄養価が落ちるので、常温で保存。またなるべく新鮮な内に食べるのが良い。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・家庭菜園も良いんですが、実際には土のコンディションを保つのが結構大変と聞きました。土を使い回ししていたら、どうしても連作障害とかが出てきたりするという。そこで畑なんかだとしばらく土を寝かせたりするけど、プランターではそれが出来ないとか。
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