教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

1/31 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「みかんとレモン 知られざる健康パワー」

レモンの3つの健康効果について

 今回は柑橘類の健康効果を紹介するとのことで、日本最大のレモン産地である広島県の大崎上島のレモン農家を訪れている。温暖な気候のこの島で育ったレモンは大長レモンとして知られているとのこと。

 さてレモンの健康効果であるが、大きく3つあるという。

 まず最初の健康効果はレモンの酸っぱさの元になっているクエン酸の疲労回復効果。クエン酸は糖を効率よくエネルギーに変換する作用があるので疲労回復につながるのだという。特にレモンはクエン酸含有量が多い。そのおかげでこの島では高齢で現役のレモン農家が多いといっているが、それは単に過疎のような気もするが・・・。なお農家の人は1日2~3個は食べているという。レモン料理を紹介しもらっているが、それはレモンを1個入れたレモンうどんとか(スダチうどんなんかもあるのだから、確かに普通に美味しそう)、レモンの皮も入れたポテトサラダなど。

 

レモンは皮ごと使うのがポイント

 なおここでレモンの健康効果の2つめが登場。レモンの皮には高血圧を予防するエリオシトリンというポリフェノールが多く含まれているという。このエリオシトリンは悪玉コレステロールの酸化を防ぐことで血管壁への付着を防止するのだとか。さらにクエン酸は血圧を高くするホルモンを抑えるので、ダブルで高血圧予防になるとのこと。なおレモンの摂取量と血圧の変化を調べると食べる人の方が血圧が低いという調査結果が出ているとのことだが、この辺りは話半分で聞いておく方が無難。なお唐揚げなどにレモンをかけるのも、タンパク質とブドウ糖が結びついて老化物質のAGEを生成するのを防ぐので理に適っているとのこと。

 さらにレモンを搾る時のポイントとしてはレモンの香り成分であるリモネンを生かすために、皮を下にして絞るのが正解とのこと。皮に油胞が存在してそこにリモネンが含まれているとのこと。そしてそのリモネンが集中力を高めたりリラックスにつながる効果があるとのことで、これが3つ目の健康効果。レモンスライスに湯を注ぐレモン白湯などもお勧めとのこと。

 

みかんの健康効果と花粉症に効く柑橘

 次はみかんだが、あの白い筋にはポリフェノールの一種であるヘスペリジンが含まれており、血管拡張効果があるので冷え性対策として特に冬にはお勧めとのこと。またみかんの色素成分のβクリプトキサンチンには破骨細胞を抑制するので骨粗鬆症の予防になるという。また抗酸化作用による肝機能障害や動脈硬化の予防作用もあるとか。

 なお軸が細いみかんほど水分が少ないので成分が濃くなるので健康効果が高いとのことだが、これは実は甘いみかんを見分ける方法と同じである。

 最後は花粉症の症状緩和に効果があるという柑橘類。それはじゃばらという柚子とみかんが自然交配して出来た柑橘。酸味が強いことが特徴という。これに含まれるナリルチンがヒスタミンの放出を抑える効果があるので鼻水を抑えることになるとのこと。魚料理や揚げ物にかけるのがお勧めとのこと。なお出回るのは12~2月頃だが、加工品でも効果はあるという。

     
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 柑橘の健康効果ですが、レモンは皮ごと使うことがポイントの模様。しかしこれは防かび剤をタップリ使用している輸入レモンでは御法度です。皮から溶け出した発がん物質で健康を損ねる効果が倍化することになります。防かび剤不使用のレモンを選びましょう。

 まあレモンのクエン酸が疲労回復効果があるということは以前から言われていることで、実際に細胞でのエネルギー産生を云々ということを除いても、その酸っぱさでシャキッとさせるこうかは間違いなくあるので、スポーツマンでレモンを摂る人は多いです。確かに疲れた時の冷えたレモネードは美味い。

 で、最近になって一部で知名度が急上昇したじゃばらですが、まだまだメジャーという存在にはなっていないようです。花粉症に悩む人は多いのでいろいろと対策商品は登場していますが、未だに決定打はない模様。ちなみに私も永らく花粉症には苦しめられ、いろいろな薬を試しましたが、眠くなるだけで効果の大してないというものが多くて苦労しました。しかし数年前に出会った処方薬のエバスチンが私の体質には非常に合致したようで、眠気もなく花粉症の鼻の症状もほぼ抑えられるので常用してます。このおかげでここ数年は花粉症のひどい症状はほぼ治まりました(最盛期に少し鼻水が出る程度)。ちなみに私がエバスチンを処方してもらったのは皮膚科でです。実はエバスチンは皮膚のかゆみを抑える薬でもあるとか。実際に医薬品の説明を見ても、皮膚炎などの方が前に書いてあって、アレルギー性鼻炎は最後に付け足し程度に載ってます。なお副作用の危険性としては、長期使用による肝機能障害などで、これは大抵の薬につきまとう危険性です。

 

忙しい方のための今回の要点

・柑橘類の健康効果について紹介。
・レモンの健康効果はまずはクエン酸の疲労回復効果。クエン酸はエネルギー産生を高めるので疲労回復につながる。
・さらに皮に含まれるエリオシトリンは高血圧予防効果があり、香り成分のリモネンはリラックスしたり集中力を高める効果がある。だからレモンを搾る時は皮を下にして。
・みかんの筋には血管拡張効果のあるヘスペリジンが含まれており、色素成分のβクリプトキサンチンには破骨細胞を抑制して骨粗鬆症を防止する効果がある。
・柚子とみかんの自然交配でできたジャバラに含まれるナリルチンには抗ヒスタミン作用があることから、花粉症の鼻水を抑える効果があるとされている。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・まあレモンは確かに身体に良いでしょうね。正直なところ国産レモンをもっと食べたいと思ってるんですが、やや価格が高めなのが難点です。
・昔から冬にみかんを食べるのは理に適っていると言われてます。冬に不足しがちのビタミンCを補給する効果も指摘されています。

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