COPDの症状を抑える運動
今回は肺胞が溶けてしまうことで呼吸が出来なくなるというCOPD。発症すると息切れなどで苦しむことになり、酸素ボンベを持ち歩く生活になったりする。
肺胞が潰れて弾力を失うことによって呼吸が苦しくなるのがCOPDである。COPDを患った患者に話を聞いているが、とにかく息が苦しいことと全身の倦怠感でほとんど歩けなくなるという。しかしある運動をすることによって散歩出来るようになったという。
さてその運動であるが、身体のどこでも良いので筋肉を鍛えるのがポイントだという。するとアイリシンなる物質が分泌され、それが炎症を抑える作用があるのだとのこと。先の患者は足に重りを付けて持ち上げるという足の運動を中心に行ったようだが、人によって上半身を鍛える人もいる。彼の場合は運動を始めて1年ぐらいで効果を感じられるようになったという。COPDは肺で出来た炎症物質が全身に広がることで倦怠感が生じているので、それが抑えられることで症状が改善するのだという。かつては1000歩も歩けなかったという彼が、今は毎朝の散歩を日課にしているという。
禁煙しても肺は回復しない?!
ではCOPDの原因だが、95％が喫煙だという。喫煙によって急激に肺の能力が低下して、いずれはCOPDを発症するという事例が多い。では禁煙すれば良いのかということだが、残念ながらそれまでの喫煙歴にもよるが、2～3割ぐらいは禁煙後に発症するという。と言うのは、喫煙によって肺に深刻なダメージを受けやすい体質の人がそのぐらいの割合いて、さらに一旦低下した肺機能は回復しないという。よく禁煙すると10年ぐらいで肺が綺麗になるというようなことを言われるが、実際は肺がんなどのリスクは低減するが、COPDはいずれ発症する可能性が高いという。また実際には禁煙時には既に無症状のCOPDを患っている例も少なくないという。
それだと禁煙に意味がないと感じる人もいるだろうが、これはそういう意味ではなく、禁煙しないと早晩COPDを発症するのは確実で、禁煙することによってそれを先に遅らせることが可能になるということである。
COPDを防ぐためには
なおCOPDの検査は呼吸器内科で可能とのこと。息を吸って吐くテストで、1秒でいかに空気を吐けるかを調べるらしい。なお自己診断としては、日頃から痰が絡んだ咳が出るとか、走ったり荷物を運んだ時などに息切れがするかどうかなどがチェックポイントになる。なお筋肉を鍛えるという意味で、ライフスタイルを活動的にするということが重要であるという。なお動くことによって身体の炎症を抑えるので、あらゆる病気の予防にもつながるというお話。COPDの治療法については薬で気管支を広げる方法と、先ほどの運動療法があるので、とにかくまずは診断をと言うことのようです。
今回は喫煙者がなりやすいCOPDについて。ちなみに最近亡くなった歌丸師匠がこれを患いました。まあタバコを吸い続けているといずれはなると考えておいた方が良いでしょう。一旦吸う週間がつくとそこから禁煙はなかなか大変なので、やはり一番重要なのは最初に手を出させない教育ということになります。これはタバコでも覚醒剤でも共通です。
忙しい方のための今回の要点
・COPDになると呼吸が苦しくなると共に全身の倦怠感で歩くのが困難になる。
・症状の緩和には筋トレが効果的。筋肉を鍛えることで炎症を抑える効果のあるアイリシンが分泌され、COPDによって身体に拡散した炎症物質を抑えることになる。
・COPDの原因は喫煙。喫煙を長年続けると肺機能が低下していずれ発症することになる。また禁煙した場合も、既にダメージを負った呼吸機能は回復しないので、いずれは発症する可能性がある。発症時期については体質やそれまでの喫煙歴などが影響する。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・数年前から喫煙の危険性の一つとして言われるようなったCOPDですが、これを発症しなくても喫煙は確実に呼吸機能を低下させます。とりあえず喫煙は百害あって一利なしです。
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