教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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番組リスト

6/2 NHK ガッテン「たるみも口臭もシャットアウト!マスク時代の新お悩み解消術」

マスク時代に口臭が気になる理由

 コロナ禍でマスク生活を余儀なくされている方が多いと思うが、そんな中で今までなかった悩みを抱える事例が多い。そのマスクに纏わる悩みの解決法を紹介。

 マスク時代になって「口臭が気になるようになった」という人が増えている。かく言う私もその一人だが、まず口臭を今までよりも感じるようになったのは、まずはマスクのせいで吐いた息がもろに顔面に沿って流れるようになったと言うことが、自分の口臭を今までよりも感じるようになった理由の一つだという。

 しかし単にそれだけでなく、実際に口臭が強くなる場合もある。それはまず「マスクのための油断」が原因だという。番組では実際に真ん中が透明になっていて口元が見えるマスクを製作、これを5人の被験者に付けてもらって30分の映像を見てもらったところ、3人の人が途中で口が開いた状態に。ちなみにこの前にマスクなしで30分の映像を見てもらった時は誰も口を開けなかった。気の緩みから口が開いてしまうということもあるが、息が苦しくてどうしても口呼吸になるという事情もあるようだ。

 

口の乾燥によって口臭が強くなる

 では口が開いていたら口臭が強くなるかだが、先ほど口が開いていた人に話を聞いたところ、やはり口臭が気になるとのこと。で、実際に息の中の硫化水素を測定したらかなり強い口臭がしているという値を示している。

 なぜ口臭が発生するかだが、硫化水素が強かった人の口の中を見ると舌苔がビッシリと付いている。これは舌の上で細菌が繁殖したものである。この細菌が硫化水素を発生して臭うことになる。通常は口の中は常に唾液で洗い流されているのだが、口が開いていることで口の中が乾燥することと、口や舌の動きが減ることで舌苔が増えてしまって、それが口臭の原因となるのだという。

 では対策だが、それは飴(ノンシュガーのものが良い)を舐めること。すると唾液が出るし舌も動かすので舌苔が付きにくいのだという。先ほどの被験者も1日3~5個の飴を1週間舐めてもらったところ、舌も綺麗になって硫化水素も激減という結果に。

 

マスクで顔がたるむ

 さらにマスク時代のトラブルとしては、顔のたるみがあるという。久しぶりに自分の顔を見ていたら全体的に垂れ気味になって老けていたということに衝撃を受けた女性が少なくないという。実際にある女性の顔を1年前と比較したところ、確かに頬の頂点の一が下に落ち、法令線の角度が狭くなっていた。

 これはマスクをしていることで自然と表情が少なくなり、顔の筋肉が衰えているからだという。人間は対話をする時に表情模倣という現象が発生するのだという。つまりは相手が笑顔でいればこちらも笑顔になるということである。これは共感力を高めてコミュニケーションを円滑にする人間の習性でもある。しかしマスクをすると相手の表情も分からないことから、自然とこちらも表情が少なくなるのだという。実際に番組の実験では表情筋の活動量がマスクの有無で激減したという結果が出ている。

 となれば対策は当然のように「表情筋を鍛えろ」ということになる。番組お勧めはニパニパ体操表情筋でもっとも大きい大頬骨筋を鍛えるためにいわゆる口角を上げる笑顔を作り、これを5秒維持してから緩める。これを1日10回やるのだとか。マスクをしていると見えないので、マスクの下でこの体操をしておけば良いという。で、先ほどの顔が老けたという女性は、二週間この体操を徹底して行ったところ、見事に顔のたるみがなくなったとのこと。

 

マスクでは紫外線は防げない

 最後はマスクをしている時の落とし穴。それは紫外線対策。マスクをしていると紫外線予防が出来ているような気がするが、実際は特にUV防止加工をしているもの以外の通常の不織布マスクは紫外線はほぼ素通しに近いという。だからマスクをしているからいいやとばかりにマスクをしていないところだけ紫外線対策をしていたら、マスクの下が紫外線にやられてしまうということになってしまうので、これからの夏はマスクの下もしっかりと紫外線対策をしてくださいとのこと。

 

 以上、マスクに関するトラブルについて。特に口臭については良く言われるところで、私も実際にマスクをするようになってから自分の口臭が気になるようになった。ただ私の場合、マスクの有無に関係なくいつも口が開いている(鼻づまりがひどいのでどうしても口呼吸になる)タイプの人種であるので・・・。ということは、今までも既に口臭がひどかったのか?

 なおマスクをしたら表情が乏しくなるのは確かに間違いない。だからオーバーな表情でコミュニケーションをする欧米人の方が日本人よりもはるかにマスクに対する抵抗が大きいとか。そう言えば日本人は微妙な目の表情を読むクセがついているが、欧米人は口元で派手に表情を作るので、口元が隠されると相手の表情が全く読めなくなるらしい。そのために欧米ではマスクトラブルが多く、特に「コロナは陰謀だ」と信じている頭のおかしいトランプ支持者などは、これでのトラブルをしょっちゅう起こして社会問題になっているとか。まあ私も元々呼吸が弱いタイプなので、出来ればマスクなんてしたくないのが本音ではあるが。

 

忙しい方のための今回の要点

・マスク時代になって「口臭がキツくなった」と感じている人が増えているという。マスクのせいで自分の呼気がもろに顔を伝って鼻に入るというのも一因だが、実際に口臭がきつくなった人もいるという。
・それはマスクのせいで口呼吸になり、口の中が乾燥することが原因。口の中は唾液で常に洗われているのだが、口が乾燥する上に舌をあまり動かさないことによって、舌苔が発生してこれが硫化水素などを発生するのが原因だという。
・対策としては飴(ノンシュガーのものが良い)を1日に3~5回舐めるのが良いという。
・またマスクをしている内に顔にたるみが出たという事例もあるが、これは気がつかないうちに表情が乏しくなって表情筋が衰えたため。
・対策は口角を上げる笑顔を作って5秒保持してから緩めるニパニパ体操を1日10回やってみること。大頬骨筋が鍛えられることでたるみが解消される。
・通常の不織布マスクは紫外線が素通しなので、これからの夏はマスクの下もしっかりとUV対策をする必要がある。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・通常から口呼吸気味の者にはマスクって本当に地獄です。特にこれからのシーズンは暑苦しいし。息苦しさと暑苦しさでクラクラくることになります。気をつけないとそれで熱中症になったら、病院が既に一杯なので放置されて命を落としかねません。ましてやオリンピック最優先で病院を抑えようとしている東京は一番危険。

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