教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

9/12 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「チーズは高齢者の救世主 驚きの健康パワー」

チーズがダイエットに効果がある?

 今回のテーマはチーズの健康効果。いきなり登場するのはチーズでダイエットに成功したという男性。チーズと言えば高カロリー食品のイメージがあるのだが、そのチーズでダイエットとはどういうことか。

 チーズは実際に脂肪分が多い食品だが、その脂肪分に特徴があるのだという。チーズに含まれる脂肪は中鎖脂肪酸と短鎖脂肪酸だが、短鎖脂肪酸は体内の脂肪を燃焼しやすくする効果があるのだという。さらに中鎖脂肪酸は分解が早く身体に溜まりにくいのだという。さらにはカルシウムにも脂肪を燃焼させる効果があるという。

 チーズが特に高齢者に効果があるとして上げるのは、認知症予防、高血圧予防、サルコペニア(筋肉の減少)予防、糖尿病予防に効果を持つのだという。

 

 

チーズの認知症予防効果と高血圧予防効果

 まず認知症については神経細胞の成長維持などを促進させるBDNFが、カマンベールチーズを摂ることで増加するという報告があったという(1日30グラムで効果があったとか)。だから認知症予防に効果があるのではないかということ。

 次に高血圧予防であるが、血管内でのアンシオデンシンIが血中のACEという酵素でアンシオデンシンIIに変わって血管を収縮させるというメカニズムに対して、熟成されたコーダチーズなどに含まれるペフチドがこのACEの働きを阻害するのだとか。

 なおコーダチーズはプロセスチーズによく含まれているので、プロセスチーズで良いという。確かにお手軽だ。番組では3人の被験者に実験したら血圧が下がったと行っているが、まあこの実験結果はさっ引いて見といた方が良い。

 

 

筋肉増加、糖尿病予防、虫歯予防

 次のサルコペニア予防については、まず危険度を判定する指輪っかテストから始まる。歩き出す時に踏み出す方ではない足のふくらはぎが両手の親指と人差し指で作った輪っかよりも細かったら危険とのこと・・・だが、私の場合は筋肉以前に脂肪で太いようなんだが。

 で、チーズにはこの筋肉を増やすアミノ酸が多く含まれているのだという。中でも必須アミノ酸のロイシンが期待できるという。なおロイシンはどんなチーズにも含まれるので、少し息が上がるような運動をした30分以内に食べるのが良いという。

 最後は糖尿病予防だが、チーズは糖質をほとんど含まないので、食事の10~15分前に食べると効果があるという。

 さらにはチーズに含まれるリン酸カルシウムが歯の再石灰化を促進するので虫歯予防になるという。これはWHOも推奨しているとか。

 ただ毎日食べるとなったら食べ方が問題と言うことで、番組では和食にチーズを組み合わせる方法を紹介している。最初は白味噌の味噌汁にモッツァレラチーズを入れるものだが、見た目は完全に雑煮。さらには粉チーズをオリーブオイルをかけた納豆に混ぜる方法を紹介。免疫力向上が期待できるとのこと。最後はプロセスチーズを細かくしてレンジでチンする和風チーズシューなるものを紹介して終了。

 

 

 私が最近チーズ付いていて、毎日いわゆる6Pチーズを2個ぐらい食べているのだが、これはもしかして身体が欲していたのか? 和食と組み合わせる方法なんかを紹介していたが、私の場合は特にそんな細工をしなくても、6Pチーズ3個ぐらいまでなら、毎日普通に腹が空いた時にモシャモシャと食える。

 もっともチーズ自体はカロリーは高いということを言っていたから、やはり他の食材とのバランスが大前提なんだろう。またチーズに含まれる短鎖脂肪酸が脂肪の燃焼効果があるといったところで、そこで運動することが大前提になっているのは間違いない。結局は食べ過ぎのところにさらにチーズをモシャモシャと食べて、運動せずにゴロゴロしていたら、ダイエットどころか逆に太りそうである。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・チーズに含まれる短鎖脂肪酸は脂肪を燃焼させる効果があり、中鎖脂肪酸は身体に蓄積しにくい特徴があるので、うまく使うとダイエット効果もあるという(ただしカロリーは高い)。
・カマンベールチーズを摂ることによって神経細胞の成長維持を促進するBDNFを増加させるという報告があり、認知症予防効果が期待されている。
・またコーダチーズなど熟成させたチーズに含まれるペプチドが血圧の上昇を防ぐ効果がある。なおコーダチーズはプロセスチーズに多く含まれているので、市販のプロセスチーズで効果が期待できる。
・またチーズにはロイシンなど筋肉を増加させる効果のあるアミノ酸が含まれるため、高齢者の筋肉減少(サルコペニア)の予防効果が期待できる。軽く息が切れる運動をしてからの30分以内が効果が高いという。
・チーズには糖質はほとんど含まれていないことから、食事の10~15分前に摂ると血糖値の上昇を抑える糖尿病予防効果も期待できる。
・さららにチーズに含まれるリン酸カルシウムは歯の再石灰化を促進するため、虫歯予防効果も期待できるという。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・ダイエットを言っていましたが、チーズはやはりカロリーは高いようですので、そこが注意点でしょうね。運動してからチーズを摂れば筋肉が付くと言うことのようだ。そう言えば運動前後に甘いものを取るのも筋肉が付くと以前にガッテンで言っていたな。要は運動しないと筋肉は付かないと言うことだろうが。

次回の健康カプセル

tv.ksagi.work

前回の健康カプセル

tv.ksagi.work