教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

10/10 TBS系 世界遺産「南北1000km!アフリカの大山脈」

全長1000キロの巨大山脈

 今回はレソト王国と南アフリカ共和国の国境に位置する全長1000キロのドラケンスバーグ山脈。その一部が世界遺産のマロティ=ドラケンズバーグ国立公園となっている。ここは奇岩の山脈であるという。


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 南端には標高3000メートルの山々が連なる。高さ1000メートルの険しい崖が続くことから、ドラケンズバーグ(竜の山)と呼ばれる。ここには落差947メートルにもなるアフリカ最大の滝がある。滝にたどり着くには高さ30メートルの絶壁を鉄のハシゴで登る必要があるのだという。登った先はテーブルマウンテンとなっており、平らな湿地が続いている。その先にあるのがチェゲラフォールである。この豊富な水は、海からの湿った雲が標高3000メートルの山に当たって降らせた雨だという。2億年前に溶岩が吹き出して出来た玄武岩で生成したのかドラケンズバーグだという。

 

 

一面の奇岩の風景に古代人の壁画

 山脈南部のレソトの方に行くと奇岩が所狭しと並ぶ風景となる。マッシュルームのような岩や自然のアーチなどが存在する。これらの奇岩は砂岩で出来ており、雨風で削られやすいのでこのような奇妙な形態になったという。ここに砂岩が多い理由は地上500メートルの巨大な洞窟が物語る。奥行きは30メートルもあり、これは川の流れで削られた跡だという。砂岩の上にあった玄武岩の層が川の流れや風化で削られて砂岩が露出して浸食されたのだという。かつては地形を変えた川も、今では湿地帯を穏やかに流れている。その先に高さ20メートルの滝があるが、この上流にだけ棲息する固有種の魚もいるという。

 レソトの奇岩には赤い絵が描かれたものがある。この地には4000年前から人が住んでいたので、彼等が絵を残したのだという。エランドを狩る姿などが描かれているという。古代人は谷底を流れる川のそばで暮らしたという。赤い岩を砕いて顔料として用いて描いており、公園全体で3万点も存在するという。世界遺産に認定されたのはこの壁画の存在も理由であると言う。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・マロティ=ドラケンズバーグ国立公園は南アフリカとレソト王国の国境の山脈にある。
・この山脈は玄武岩が削られて出来た断崖である。ここにはアフリカ最大の落差を誇る滝もある。
・海からの雲が山に当たって大量の雨を降らせている。
・一方のレソト側では奇岩の台地が広がるが、この奇岩は砂岩が浸食されたものである。
・またこの地には4000年前から人類が暮らしており、彼等が描いた壁画が3万点も残っている。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・とんでもない断崖でした。高所恐怖症の私は、テレビを見ているだけで目眩がしてしまった。全く悪夢のような光景だな。

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