教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

11/21 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「あなたは大丈夫!?尿トラブル」

中高年に多い尿トラブル

 意外と多いのがトイレが近いなどの尿トラブル。特に高齢になるにつれて増加し、実に中高年の7割が悩みを抱えているという。今回はその尿トラブルについて紹介。

 番組では実際に尿トラブルで困っている人たちに話を聞いているが、とにかくトイレが近いので常に頭の中にトイレのことがあるという状態である。このような悩める患者の質問に答えるのが泌尿器科医の奥井伸雄医師。

 まず冷え性が頻尿と関係があるかという質問に対して、非常に関係があるとのこと。膀胱は自律神経によって膨らんだり縮んだりするのだが、冷え性なら交感神経が優位になって膀胱が収縮するので尿意を感じやすくなるのだという。同様に緊張などでも尿意が近くなるのは多くの人が体験しているところ。

 またトラウマも影響するという。海外ツアーでトイレに行って他のツアー客を待たせてしまったという経験がある人がそれで頻尿になってしまったらしいが、これを精神的頻尿というのだという。尿意に取り憑かれた状態だという。

 

 

膀胱の誤作動、過活動膀胱

 で、何だかんだで取材は1時間、そろそろ皆さんトイレが気になったようだが、そこでトイレに行った時に尿の量を量ってきてもらうことにする。するとみんな軒並み尿量は100ミリリットル程度。実は膀胱は250ミリリットルぐらいは溜めることが出来るので、これは全員過活動膀胱になっている可能性が高いという。

 過活動膀胱とは通常は膀胱に6割ほど尿がたまったら反応する尿センサーが、それよりもかなり早い状態で排尿サインを出てしまう状態だという。主な原因は老化などによる血管の衰えから膀胱の機能が低下し、過活動膀胱につながるのだという。

 さてこれの治療法だが、なんと我慢。しかし単に根性論を言っているのではなく、膀胱訓練という治療法だという。通常は人は3時間はトイレに行かなくても大丈夫なのだという。だから勘違い尿意を感じている内は我慢するということを1日1回繰り返している内に、膀胱に溜められる尿量が増えて頻尿が軽減するのだという。

 また男女別の頻尿の原因としては、男性は前立腺の肥大によって膀胱が圧迫されること、女性は加齢や出産によって骨盤底筋が衰えて膀胱が下がることなどが原因となりやすいという。これの対策としては男女共通でスクワットがオススメだという。スクワットによって男性ホルモンのテストステロンが分泌されるので、これが前立腺の肥大を抑制し、また骨盤底筋の機能も向上するのだという。

 

 

夜間頻尿に対しての弾性ストッキング

 また頻尿のトラブルで多いのが夜間頻尿。日本人の3人に1人がこれで悩んでいるという。これは睡眠の質を低下させるので、体に負担をかけて間接的に死亡率にまで影響するという。

 この夜間頻尿の原因だが、ふくらはぎに原因があるということが注目されているという。血管が衰えることでふくらはぎの筋肉に水分がたまり、これが夜に横になった時に大量に血中に放出されることで夜間の尿の量が増えてしまうのだという。これを防ぐのが弾性ストッキング。これは夜間頻尿ガイドラインでも第一選択の対策として紹介されているという。実際にこれを試したら夜間のトイレの回数が激減したという人も多い。オススメは日中の数時間履くことだという。こうするとふくらはぎに圧がかかるので、ふくらはぎにたまる水分が減少するので、夜間の尿量が減るのだという。

 力を入れた時に尿が漏れてしまうなどの、女性専用の尿漏れ治療として注目されているのが、レーザー尿失禁治療だという。太さ数ミリの金属棒を尿道に入れ、特殊なレーザーを照射することによって衰えた尿道回りの筋肉の温度を65度にまで温めることで、筋肉の血流が良くなって機能が向上し、腹圧性尿失禁が改善するのだという。患者の負担が少ないのが特徴だという。

 

 

 以上、尿のトラブルについて。確かに老化とともに様々なトラブルが出てきます。ドバッと勢いよく排尿できて、それがスキッと切れるのは若者の特権です(笑)。そのことは30年経ったら嫌でも分かるようになります。

 私は殊更に頻尿と言うことはありませんが、昔のある時期、服用していた薬の副作用で頻尿状態になったことはあります。あれは実際に参った。とにかく常にトイレを確認しておかないとヤバいし。流石に第9の最後まで持たない状態になったら、これは仕事に困ると言って結局はその薬はやめました。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・老化とともに増加するのが尿の悩みであり、中高年の7割がトラブルを抱えているという。
・頻尿の原因は冷え性によって交感神経が優位になること、過去の尿に関するトラウマで尿意に取り憑かれてしまうなど、様々な原因があると言う。
・人間の膀胱は250ミリリットルぐらいの尿は溜められるので、排尿時にそれよりも少ない人は過活動膀胱になってる可能性があるという。これは尿センサーが誤作動して、膀胱内の尿量が少ないのに尿意を発してしまう状態だという。
・これの治療法が「我慢すること」。人間は通常は3時間は排尿しなくても大丈夫なので、これよりも早い尿には間違いだとして気を逸らして我慢するのだという。この膀胱訓練を1日1回行うことで、頻尿の治療につながるという。
・また夜間頻尿の原因になるのが、ふくらはぎの筋肉の衰えで筋肉組織に水が溜まること。夜に横になったところでこれらの水が血中に出てくることで尿量が増えてしまうのだという。これの治療には弾性ストッキングが用いられる。昼にふくらはぎを締め付けることで水分の蓄積を防ぐのだという。
・男性は前立腺肥大が、女性は骨盤底筋の衰えが頻尿の原因となるが、共にスクワットで男性ホルモンを分泌を促すことで防止が出来るという。
・女性の腹圧性尿失禁の治療には、尿道に挿入した金属管からレーザーを照射して、尿道周辺の筋肉組織を温めて血流改善することで機能回復をさせる治療法が開発されている。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・どうしても年齢と共に尿のトラブルは増加するようです。改善法や防止法などはありますが、いよいよとなってきたら、最後の手段としては保険として大人用紙おむつを使用するということもあるようです。それに頼るのではなく、何かの時にはそれがあるから大丈夫という安心感を得るものとのこと。

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