教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

1/30 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「見逃すな!心臓からのSOS 意外と知らない心不全」

急増している心不全

 今回のテーマは最近急増しているという心不全。ちょっとした息切れ、寝苦しさ、脚のむくみなどと言った何と言うことのない症状が実は心不全の予兆の場合も。どうやって危険な事例を見分けるか。

 まず心不全とはいかなる病気であるかだが、心臓のポンプ機能が損なわれる病気である。心不全の心臓は収縮不全や拡張不全などの状態に陥り、血液を送り出すことが出来なくなっている。具体的な心臓からのSOSは、息切れ、むくみ、息苦しくて夜眠れないという症状だという。

 実際に心不全と診断された65才の男性は、喫煙歴40年で48才から糖尿病の診断を受けているという。それが5年前に胸が締め付けられる症状が出たが、それは間もなく回復したという。次に息切れが出るようになりちょっとした登り坂も登れなくなり、ついには息苦しさで眠れなくなったという。この時にはコロナを疑ったというが、病院の診断を受けたところ心不全と診断されたという。いつ死んでもおかしくない状態と言われたという。彼の心臓は収縮不全で突然死しても不思議でない状態だったという。

 

 

心不全の症状の見分け方

 まず息切れの見分け方は運動しなくても起きる息切れは危険だという。また喘息の息切れは息を吐くときに苦しくなるが、心不全の息切れは呼吸に関係なく常に苦しいのだという。心臓の働きが悪くなると肺に血液が溜まる肺うっ血が起こり、それによって息切れが発生するのだという。初期は階段を登るときなどに起こるが、進行すると平地を歩いていても起こるようになり、同年代の人についていけなくなるという。

 むくみについては足の甲などが毎日むくんでいるというのが特徴だという。また左右対称に起こるのも症状だという。

 また寝苦しいについては、初期は夜1~2時間後に苦しくなるが、進行すると身体を横にすると苦しくなって起こすと少し楽になる起坐呼吸が起こるという。

 番組に登場した患者の場合、5年前の時点で気づいていれば心不全にならなかった可能性があるという。この時の彼は心筋梗塞を起こしていたのではという。結局治療は冠動脈バイパス術が行われ、現在は投薬治療で正常状態に戻っているという。

 

 

心不全の4つのステージと検査法に予防法

 なお心不全には4つのステージがあり、ステージAが心不全の危険因子あり、ステージBが心臓の構造に変化が起きるステージCは心不全の症状が出現ステージDが治療が難しくなるとなっている。ステージAは高血圧や糖尿病などの危険因子がある状態で心不全予備軍だという。ステージBは高血圧による心臓肥大や心筋梗塞などの心臓の変化が生じている状態、これが心不全を予防する最後のチャンスだという。そしてステージCは息切れなどの上で上げた症状が現れて既に心不全が発症した状態だという。心筋細胞は再生しないので、再発を繰り返す度に心機能は低下するという。そしてステージDになると治療は困難となり、心移植を検討することになるという。

 番組ではステージAに当たる2人の高齢者に検査を受けてもらっている。最初は心臓に負担がかかると分泌されるホルモンであるNT-proBNPを測定、さらに心電図に心エコー検査を実施して、胸部X線検査なども実施する。その結果、受診した男性の方に全身で炎症が進行しているサインが出ており、動脈硬化が進行していることが指摘された。このまま放置すると心不全が発症する可能性があるという。

 なお予防には減塩など心臓にストレスをかけないのが重要であるという。またストレスも心臓に負担をかける(と言われてもな・・・)。また冬の脱衣場なども要注意である。


 以上、心不全について。ちなみに私はステージAです。息切れは起こることが多いですが、それは運動時であり、単なる運動不足と区別がつきません。むくみについては番組に登場したほどひどいのものはなく、寝苦しさも目下のところは心当たりありません。

 もっとも既に心臓に負担がかかっていることは間違いなく、自分自身でも私が死ぬときは恐らく心臓疾患だろうなという予感はしています。チクッとした痛みが胸に走ることはよくありますが、番組によるとこれは大抵は神経痛とのこと。確かに私は神経痛持ちなので(中学生の時に足に発症した神経痛で突然に歩けなくなったことがある)、多分そうなんでしょう。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・最近急増している心不全であるが、これは心臓の血液を送る機能に障害が現れる疾患である。
・症状としては息切れ、むくみ、夜の寝苦しさなどがあるという。
・息切れは常に苦しいというのが特徴で、最初は階段を登ったときなどだが、悪化すると平地を歩いているだけでも出てくるという。これは血液をうまく遅れなくなり、肺がうっ血することで発生している。
・むくみは常に両足の甲などがむくんでいるという状態であり、寝苦しさは横になると息が苦しくなって身体を起こすと少し楽になるという起坐呼吸が発生する。
・心不全には4つのステージがあり、上記の症状が現れたときは3段階目のステージC。これを繰り返していくと心筋細胞が死滅して治療が困難となり、心移植が検討されるステージDになってしまうという。
・検査は血液検査や心電図にX線などがある。高血圧、糖尿病などの危険因子があり、息切れなどが思い当たる者は内科の検診を受けるべきと言う。また予防は減塩など心臓に負担をかけない生活を送ること。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・ここでも登場のストレスですが、まさに万病の元です。といってもストレスのない生活なんてしがないサラリーマンにとっては不可能なもの。私も年齢を経るにつれて、年々ストレスは高まって来てます。

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