教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

2/27 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「若返り・幸せ!『ホル活』のすすめ」

ホルモン減少による身体の不調に対処する

 やる気が出ないとか疲れが抜けないとかは実はホルモンに原因があるのではとして、ホルモンに注目した健康法を提案しているのだが・・・。

 ホルモンは100種類以上あると言うが、身体の各種機能に関わっており、命の維持に不可欠な物質である。眠っても疲れが取れないと言う時にはメラトニンが不足しているのではないか、また年齢と共に痩せにくくなるのも成長ホルモンの分泌が減ることによるという。

 ホルモンの代表格と言えば男性ホルモン・テストステロンと女性ホルモン・エストロゲンである。この分泌量は男性は20才頃をピークに自然減少し、女性は50才頃がピークだという。さらには男性はテストステロンの影響で緑が黄色っぽく見えるという。これはホルモンが脳に影響を与えているのだとか。なお女性の方が色の見分けが鋭いようだ。なおホルモンは濃度としてはプール一杯にスプーン一杯分の濃度で効果が出るという。

 

 

幸せホルモンにダイエットホルモン

 最初は幸せホルモンことオキシトシン。人の感情に影響を与え、幸せを感じると分泌されてストレスが軽減されるという。これが現在ストレス過剰の中で減少しているという。ではそれをどうすれば増やせるかだが、セルフハグをすすめている。皮膚に触れることによる刺激でオキシトシンが増えるのだという。番組では3分のセルフハグで4人中3人のオキシトシンが増えたと言っているが、これって単純なリラックス効果と区別が付かないんだが・・・。で、100マス計算をしたら回答数が大幅アップしているとしている。

 さらに触れること以外でオキシトシンを増やす方法として、親しみを込めて下の名前を呼ぶだけでも効果があるとしている。要はコミュニケーションに纏わるホルモンだというわけだろう。社会性ホルモンという呼び名もあったな。

 次はダイエットホルモンとしてヒスタミンを上げている。脳の満腹中枢に作用するので食欲を抑える効果があるとしている。これは良く噛んで食べることが重要だとのことだが、これは随分前からずっと言われていること。

 

 

そして若返りホルモン

 最後は若返りホルモンとしてマイオカインを上げている。これは認知症の予防効果があるとしている。筋肉から分泌されるホルモンで30種以上あるという。と言うわけで筋肉を動かすことが重要とのこと。特にお腹周りの筋肉を動かすとのことで、番組で勧めているのは椅子に座って両手で軽く座面を抑え、片足を前に出してつま先を立てて太股を持ち上げる。この時に身体を前屈みにするのだとか。インナーマッスルを鍛える効果があるという。キープは8秒間で左右を3回ずつとのこと。うん、普通に腹筋運動である。


 どうにもホルモンという時点で胡散臭さが拭えないのだが、結局のところ後半はゆっくり噛んで食べろとか、筋トレをしろというまた妥当な結論であった。ちなみにオキシトシンは最近になって急に注目されているのだが、どうも研究途上なのか未だに胡散臭いところが多い。もっとも人がコミュニケーションを取ることはそれだけでストレス軽減になるので、そのことが身体に悪いはずなどなかろう

 

 

忙しい方のための今回の要点

・活力低下などの原因にホルモンの減少があるのではとして、ホルモンを増やす方法を紹介している。
・まずは幸せホルモンとも呼ばれるオキシトシン。これについてはセルフハグが増やすとしている。これによって集中力を上げることが可能とのこと。
・ダイエットに効くのは満腹中枢を刺激するヒスタミン。これはしっかり噛むことで分泌される。
・また若返りホル門戸とマイオカインは筋肉で分泌される。番組では椅子に座って腹筋を鍛える方法を紹介。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・ホル活なんて言い出したので、どんな胡散臭い話が登場するかと思っていたら、少なくとも後半は妥当な内容でした。もっともその分、視聴者に対するインパクトは欠けるでしょうが。さすがにこの番組は「あるある大事典」とは違うようで。
・結局は私の最近の著しい活力低下は、運動不足に原因があることは自明なんですが、その運動をするという気力が湧かないんですよね。常に睡眠が浅いので眠気が強いですし。

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