教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

3/27 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「大人でも発症する意外なアレルギー」

花粉症をキッカケに発症する意外なアレルギー

 日本人の2人に1人はアレルギーだという。また今までアレルギーがなかったのに突然に発症する人もいる。さらには花粉症がキッカケで思わぬアレルギーが発症することもあるという。

 アレルギーは免疫の暴走である。花粉などの身体に有害でないものまで攻撃し始めてその免疫反応が身体に悪影響を与えるとアレルギーである。ある患者は大学生の時から花粉症が出始め、そして29才で桃を食べると口や喉が痒くなるようになったのだという。そしてさらにリンゴや苺、さくらんぼ、びわと対象が広がっていったという。

 血液のIgE抗体検査を受けたところ、モモやリンゴに陽性が出たという。これらはバラ科の果物というのが共通項で、彼女の場合ハンノキ花粉に対するアレルギーがあり、この花粉と果物の成分が近かったことで食物アレルギーを発症する花粉・食物アレルギー症候群だったのだという。なおハンノキ花粉の飛散時期はスギとほとんど同じため、スギ花粉症だと思い込んでいる人も少なくないという。また彼女の場合、妊娠出産がきっかけとなった可能性が大きいという。なお果物アレルギーは生のものに反応する場合が多いので、加熱などの加工をすると食べられることがあるという。なおイネ科の花粉症(私はそうだ)があればメロンやスイカ、ブタクサの場合もメロンやスイカにアレルギーが出ることがあると言う。またダニと甲殻類なんかも相関性があると言う。

 またアレルギーを悪化させるのは疲労が溜まっていたり、睡眠不足になっていたりなどの体調の問題もあるので、健康管理に要注意であると言う。

 

 

大人になって発生するアレルギー

 次は大人になってアレルギーが発生したという3人を診断。最初は出産後に鼻炎が悪化したという40代の女性。実際にインタビュー中にも鼻が出るハプニング。こういう通年性の鼻炎の場合はダニアレルギーの可能性が高いという。治療としてはアレルゲン免疫療法などがあるという(しかしこれ、時間がかかるんだよな)。

 次の58才の男性は顔に発疹が出るといっている。小麦アレルギーだとのこと。大人の小麦アレルギーは体調やアルコールの影響があると言う。彼の場合もアルコールが引き金になっていると考えられるという。また大人の小麦アレルギーは食物依存性運動誘発アナフィラキシーを起こすことが多いという。これはアレルゲン摂取後に運動をすると重い症状が出る恐ろしい病状。小麦や甲殻類に多く、重症化すると呼吸困難になる可能性もあるという。

 最後は魚介アレルギーが出たという60代の女性。魚介アレルギーの中で魚から貝まであらゆるものに反応するという人は少ないという。そんな人の中には魚介アレルギーでなく、アニサキス(寄生虫)アレルギーの場合があると言う。アニサキスは死んでもアレルゲンは残るので大人の場合は魚介アレルギーよりも頻度が高いという。さらにその他の可能性としてヒスタミン中毒も考えられるという。これはヒスタミンが蓄積した魚を食べることで起こす中毒症状であり、これは食中毒に近いという。青魚などを常温で放置するとヒスタミンが増えやすいので保存に注意とのこと。

 なお最近増加しているのに胡桃などのナッツアレルギーがあるので注意とのこと。カシューナッツなどでアナフィラキシーを起こす人もいるというから要注意である。

 

 

 アレルギーの話。私も20代の時に花粉症を発症しました(有る朝突然、目やにで目が固まって開けなくなった)が、それ以外もハウスダストなど様々なアレルギーを持っています。なお恐らくアニサキスが原因と思われる腹痛で七転八倒したこともありますが、あれはアニサキスアレルギーでなく、もろに生きていたアニサキスが腸壁に穴を開けたのだろうと思われます。なおサバアレルギーと思われているものの半分以上は実はアニサキスアレルギーだったということもあるとか。

 正直なところ、花粉症から由来する果物アレルギーというのは私も恐れています。もしメロンとスイカが食えなくなったら私、多分死にます(笑)。

 ちなみに私は花粉症では長年苦しめられましたが、それがある医者の時にたまたま体質に合う薬に出会ったことで、かなり症状が緩和されて助かっています。それはエバスチンなんですが、比較的働きのマイルドな薬とのことですが、私の場合は眠気が出ないのに症状が治まるので助かってます。なおセルフメディケーションでAmazonでも売っているようですね。

   

症状が現れるシーズンの前から服用するのがポイントです


 

 

 

忙しい方のための今回の要点

・日本人の2人に1人がアレルギーがあるという。その中で大人に発症するアレルギーは要注意だという。
・花粉症がきっかけとなって果物アレルギーが発症することがある。例えばハンノキ花粉に対する花粉症を持っていたら、それと構造が近いバラ科の果物のモモやリンゴなどにアレルギーが出ることがあると言う。
・さらにアレルギーは体調の影響も多い。極度の疲労や睡眠不足はアレルギー反応を起こしやすいので要注意。
・年中通して起こる鼻炎症状はダニアレルギーの場合が多い。この場合にはアレルゲン免疫療法などの治療法がある。
・また小麦アレルギーなどはアルコールが引き金になる場合がある。さらにアレルゲン摂取後に運動することで急性のアナフィラキシーを起こす食物依存性運動誘発アナフィラキシーが発生する場合があるので要注意。
・魚介アレルギーについて、魚だけでなく貝など様々な魚介類に反応する場合は、実は原因は魚介でなくて寄生虫のアニサキスの場合がある。また魚の体内でヒスタミンが増加していてヒスタミン中毒を起こす例もある。青魚を常温で放置するとヒスタミンが増えやすい。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・私の同僚にひどいアトピーの者がいますが、彼の場合はIgE抗体検査をするとあらゆるものに反応が出て、原因の特定が不可能だといいます。季節ごとに何かトリガーがあって唐突に体調を崩すことも多く、見ていて気の毒になります。アレルギーの強度も人によって様々なので、正直なところ持って生まれた運もあるのではという気さえします。世の中には恐ろしいほど鈍感な身体の人もいますので。

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