早期発見が難しい膵臓のトラブルの恐怖
自覚症状が出にくく、しかも検査で分かりにくいために発見が遅れやすく、5年後生存率が極めて低いと言われている暗黒の病が膵臓ガンである。その膵臓ガンを超早期で発見することを可能にする検査方法などについて紹介する。
膵臓の役割は膵液を十二指腸などに供給して消化を助けることにある。なお膵臓ガンの危険因子は、家族に膵臓ガンがいる、嚢胞、糖尿病、慢性膵炎、飲酒、喫煙、肥満などで、この中で2つ以上当てはまると危険であると言う。
なお慢性膵炎は膵臓が自身を溶かしてしまうという病気であるという。膵液の消化力は非常に高く、炭水化物、タンパク質、脂肪の三大栄養素を溶かす能力を有しているという。患者の体験によると吐き気や背中にまで広がる痛みなどが出て、救急車で運ばれたという。原因は暴飲暴食などにあったという。なお急性膵炎を繰り返して慢性膵炎となると膵臓が繊維化してしまい二度と戻らなくなると言う。
膵臓ガンの5年後生存率を倍にした尾道方式とは
膵臓ガンは初期には症状が出ないために発見が難しいという。そこで開発されたのが今回紹介する尾道方式というものだという。その方式だが特別な技術というものではなく、まず危険な因子が2つ以上あったり、軽い症状が出ていたり健康診断の数値が悪い人にまず腹部の超音波検査を受けてもらい、その結果によって精密検査をするというものである。この時に用いるのが超音波内視鏡EUSというもので、胃の中から胃壁越しで膵臓に超音波を当てるのだという。通常のエコーよりもより鮮明に見えるので早期ガンを発見しやすいのだという。また胃にミルクティーを入れることで膵臓が見やすくなるなどの方法もあるとか。さらには胃カメラの時に膵液をとって調べる方法もあるという。
忙しい方のための今回の要点
・膵臓ガンは早期発見が難しいために5年後生存率が極めて低い。そこで早期発見を可能とする尾道方式が注目されている。
・膵臓ガンの危険因子は家族に膵臓ガンがいる、嚢胞、糖尿病、慢性膵炎、飲酒、喫煙、肥満など、このうちの2つが該当すると危険である。
・また慢性膵炎は膵臓が自身を溶かす病気で、発症すると治らないので注意が必要。
・尾道方式とは、危険因子がある患者にまず超音波検査を行い、その結果によって精密検査をする方法である。なお超音波検査にも様々な工夫をした新しい方法が登場している。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・うーん、危険因子がもろに2つあります。それと吐き気とか下腹部の痛みなどが現れることもしょっちゅう・・・。なんか恐くなってきたな。
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