教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

6/5 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「しびれ・マヒ・けいれん 身体のSOS!危険な神経痛」

手のしびれのポイント

 スマホをいじっているとまぶたがけいれんするとか、机に突っ伏して寝ていたら指が痺れるなどはよく起こることだが、これらは神経痛の一種だという。ただ神経痛の中にも非常に危険なサインが潜んでいる場合がある。

 まず神経には中枢神経と末梢神経があり、さらに末梢神経の中には感覚神経と運動神経が存在する。しびれについては基本的に神経の圧迫による血流の悪化が多いという。しかし中には侮れないしびれがある。

 最初に登場するのは2年前から両手が痺れるという70代の女性。両手が痺れる場合は脳ではなくて頭から下に原因があると言う。彼女の場合考えられるのは、首の脊柱管狭窄症、さらに脇で起こる胸郭出口症候群(鎖骨から脇を通る神経が肩の筋力低下で圧迫される)、さらに肘で起こる肘部管症候群(加齢で変形した肘の骨が神経を圧迫して小指から薬指にかけて痺れる)、さらには手根管症候群などが考えられるという。これを判別するためには神経伝導検査という末梢神経に電気を流して圧迫などで反応が鈍くなっている神経を確認する検査で脊柱管狭窄以外の3つは判別できるという。その結果、彼女の場合は脊柱管狭窄症が疑われ、MRI検査の結果神経の圧迫が確認された。しかも既に神経が傷つき始めていることまで分かったという。悪化すると手術も必要だという。

 

 

足のしびれのポイントと予防法

 次は右足の外側にしびれが出るという60代の男性。この場合、腰の脊柱管狭窄症、梨状筋症候群、総腓骨神経の障害などが考えられるという。MRI検査の結果、腰の狭窄症はなく、次に梨状筋を調べたところこちらも異常なし、結局は総腓骨神経というひざから足首にかけて伸びる神経の障害が疑われた。足を組む姿勢で総腓骨神経が圧迫されて傷ついた可能性があるとのことで、姿勢改善と投薬で様子を見ることになった。なお足のしびれは一般に脊柱管狭窄症が多く、特に関節跛行(少し歩くと足が痺れる)が出るとその可能性が高いという。また足の裏のしびれは足根管症候群という足根管が捻挫や筋力低下で狭くなって圧迫されることによるものが多いという。

 なお神経痛を防ぐには姿勢が重要だという。姿勢が悪いと首や背骨に負担がかかり、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアにつながるという。また女性に多いのが手根管症候群で、手の中央の正中神経が原因だという。これが悪化すると手に力が入らなくなる。このセルフチェック法は手の甲を胸の前で合わせて30秒キープし、この時に親指から薬指にかけて痺れる感覚が出ると手根管症候群の可能性が高いという。

 

 

命に関わる危険な神経痛

 命に関わる神経痛としては、閉塞性動脈硬化症という動脈硬化で下半身の血流が悪化する病気があるという。これは放置すると足の血管が詰まって壊死につながりかねない。足先のしびれに加えて冷えを感じる時はこれや糖尿病の可能性があるという。

 手に現れるものでは脳梗塞があるという。片方の手にしびれが出て、それがすぐに広がる場合は脳梗塞の危険があるので直ちに病院へとのこと。なお手でなく、首・胸・肩甲骨・肩の痛みやしびれは心筋梗塞などの可能性があるという。


 以上、手足のしびれは首と腰に椎間板ヘルニアを持っている私の場合、しょっちゅうです。手にしびれが出たら「あっ、首の調子が悪いんだな」とすぐに分かります。なお最近は小指と薬指にしびれが出ることが多いので肘もかなり怪しいです。手根管症候群は知りませんが、腱鞘炎は持病のようなものなので満身創痍です。

 腰の方に不調が出たら足が痺れるということがありますが、最近しびれと同時に激しい冷感のあったことがあったので、今から思えばあの時は足の血管が詰まりかかっていたのかもしれません。その後、なぜか回復しましたが。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・腕や足にしびれやマヒなどが出るのが神経痛。多くは神経の圧迫による血行障害などから発生するが、中には危険なものも存在する。
・番組登場の腕にしびれがあるという70代の女性の場合、首の脊柱管狭窄症、胸郭出口症候群、肘部管症候群、手根管症候群などが考えられたが、神経伝導検査で脊柱管狭窄症以外は除外され、MRI検査で首の椎間板ヘルニアが発見された。悪化した場合は手術も検討とのこと。
・足にしびれのある男性の場合、腰の脊柱管狭窄症、梨状筋症候群、総腓骨神経の障害などが考えられ、MRIで脊柱管狭窄は除外、梨状筋にも異常が無かったことから総腓骨神経の障害と判定された。足を組む動作などで神経が圧迫されたことが原因という。
・神経痛を防ぐには姿勢が重要。姿勢が悪いと首や脊椎に負担がかかって神経痛の原因となる。
・また危険な神経痛としては足先のしびれに冷感が加わる場合は、動脈硬化などによる足の血流障害による閉塞性動脈硬化症や糖尿病が考えられ、最悪は血流が止まると足の壊死の危険がある。
・片方の手にしびれが現れてそれが広がっていく場合は脳梗塞の危険がある。また首・胸・肩甲骨・肩の痛みやしびれは心筋梗塞の可能性があるので直ちに医師の診断を受ける必要がある。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・私の場合、足の神経痛は中学生ぐらいから持病のようなもので、外出先で激しい神経痛のために歩けなくなったこともあります。まだ動脈硬化はさすがになかったでしょうから、どこかで神経が圧迫されている可能性がある。もしかして、あの頃から腰が悪かったのかな。

次回の健康カプセル

tv.ksagi.work

前回の健康カプセル

tv.ksagi.work