教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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11/20 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「冬の時期こそ要注意!食中毒&ノロウイルス徹底対策」

冬に注意すべき食中毒

 食中毒と言えば夏に多いイメージがあるが、実は冬に増加する食中毒もあるという。まずは魚介類に寄生するアニサキス。さらには動物の腸管内に存在するカンピロバクターなども鶏肉の加熱不十分などで食中毒を生じさせるという。そして恐ろしいのがノロウイルス例年この時期になると患者数が4倍に急増するという。しかも感染すると治療薬がないので、いかに感染を防ぐかしかないという。そこで今回はノロウイルスの感染防止法について紹介する。

 まずアニサキスだが、内臓に寄生するので内臓をすぐに取り除くのと、目で確認することが大事だという。さらに冷凍が有効で-20℃で24時間以上冷凍をするか、もしくは70℃以上の加熱をすると死滅するという。またカンピロバクターは加熱処理が有効。食材の中心部を75℃以上で1分間加熱すると死滅する。さらに調理に使用した器具を洗浄殺菌するのが重要とのこと。

 

 

ノロウイルスへの対策

 で、ノロウイルスであるが、これは食材から直接と言うよりも人から人への感染が多いという。実際に十分に対策をしたはずなのに家族から感染したという体験者が番組にも登場している。

 ノロウイルスは酸に強いために胃で死滅せず、小腸に届いて小腸の上皮細胞で急激に増殖するのだという。小腸を傷付けて荒らすために強烈な症状が出るのだという。なおノロウイルスに対してはアルコール消毒は効果がないので、次亜塩素酸ナトリウムを使用した消毒を行う必要があると言う。ノロウイルスは表面がコロナウイルスなどよりも強固な外殻で覆われているのでアルコールに耐えるのだという。なおノロウイルスが感染しやすいのはトイレなのでトイレの殺菌がポイントの一つとのこと。ノロウイルスは100~1000個ほどで感染し、これはインフルエンザの10倍の感染力だという。さらにトイレを流す時には蓋を閉めて流すことが大事だという。水滴が飛ぶと、1つ当たりに1万個のウイルスがいるという。

 また排便時に注意するのは長袖の袖だという。お尻をふく時に袖がお尻や便座に触れてウイルスが付着する事例があるという。だからトイレに入る前に袖をまくって入るべきだという。また手洗いの時に爪の間の洗い残しや、さらにはタオルを介しての感染などが落とし穴だという。だから使い捨てのペーパータオルを勧めるとのこと。さらに水分を摂らないとか下痢止めを使用するというのは御法度。症状が治まっても完全にウイルスを排出していないと、小腸が修復を始めた時に再度感染する危険があるという。

 

 

嘔吐物の処理の注意点

 さらに気をつけるべきが嘔吐物の処理。直接触れないようにマスクや手袋などで完全防御した上で、嘔吐物の上にペーパータオルなどを被せた上から消毒液(次亜塩素酸ナトリウム液)をかけてしばらく放置するのだという。ウイルスを死滅させてから拭き取るのだという。嘔吐物を捨てる場合は必ず消毒液を浸して殺菌することとのこと。また洗う場合には粉末タイプの酸素系漂白剤を使って37℃の温水で10~20分つけ置きすることで死滅させられるという。

 なお絨毯についた嘔吐物を拭き取った後、ドライヤーなどをかけるのはダメだという。ノロウイルスは85℃以上1分間で死滅するが、ドライヤーではそこまでの温度には達せず、逆にウイルスを吹き散らすことになるという。ノロウイルスは乾燥や寒冷には強いので、乾いたままで20日以上は感染力を持ち続けるという。正しくは濡れたタオルを敷いた上からスチームアイロンで処理すること。濡れタオルが乾く程度が目安だという。

 また症状が治まってもノロウイルスは1~2週間程度体内に残っているので、すぐに通常の行動をするのは厳禁とのこと。感染対策は持続する必要があると言う。また人によっては症状が現れにくい体質の人物もおり、症状がなくても感染している例もあるという。なお食べ物を食べる前にではなく、食べ物を触る前に手を洗うこととのこと。なお薬は目下開発中だという。

 

 

 以上、その恐ろしさは聞いてはいたが、こうやって改めて聞くとやはりかなり怖いノロウイルスについて。とにかく体験した人は「死ぬような目にあった」と言います。もう激しい症状に身動きできなかったという話も。高齢者の場合などは体力を消耗して命に関わることもあるので要注意である。さらに感染力が非常に高いので集団感染の場合が良くあると言うことでこれが危険。学校内で生徒がほぼ全滅したという事例なども耳にするところです。

 食中毒と言えば生牡蠣なんかが代表例ですが、あれもノロウイルスを持っている場合が多いので、生牡蠣でひどい目にあったと言えば大抵ノロだとか。ちなみに私は牡蠣が好きですが、生牡蠣はあまり好みではないので専ら焼き牡蠣です。ですから牡蠣を焼く時には良く火を通すことには注意してます。ちなみに焼き牡蠣に関する記事も書いてます(笑)。

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忙しい方のための今回の要点

・冬になると増加する食中毒も存在する。まずアニサキス、さらにカンピロバクター、そして恐ろしいのがノロウイルスである。
・アニサキスは魚の内臓に寄生するので、内臓を取り除いてから目で確認する。また24時間以上冷凍したり、70℃以上に加熱すると殺せる。
・カンピロバクターは食材の中心を75℃以上で1分間加熱すると死滅できる。また調理器具からの感染に注意。
・ノロウイルスは感染力が極めて高く、インフルエンザの10倍以上だという。そのために食材から直接よりも人からの感染が多い。
・またノロウイルスにはアルコール消毒は効果がないので、次亜塩素酸ナトリウム水を用いた消毒をする必要がある。
・感染が多いのはトイレ。長袖の袖にウイルスが付着することがあるので注意。また蓋を閉めずに流すと飛び散った飛沫で感染することがある。
・手を洗う時は洗い残しに注意すると共に、タオルを介した感染もあるので注意。ペーパータオルを勧めるとのこと。
・また嘔吐物の処理をする時には、マスクや手袋などで完全防備した上で、嘔吐物の上にペーパータオルなどをしていから消毒薬をかけて放置して殺菌をしてから処理する。
・また汚れたものは、粉末タイプの酸素系漂白剤を37℃の湯に溶いて10~20分程度つけ置き洗いをすれば死滅させられるという。
・絨毯などを拭いた後にドライヤーなどで処理は御法度。ノロウイルスは85℃以上1分間で死滅するが、ドライヤーではその温度に達しない。正しくは濡れタオルを被せてからスチームアイロンで加熱する。濡れタオルが乾くぐらい加熱するのがポイントとのこと。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・ノロの怖さはいろいろと聞いています。私の知り合いでも家族が全滅したという例がありました。あれは相当に苦しんだ挙げ句に体力をかなり消耗するとのことです。そこの一家は平均年齢が若かったので、幸いにして全員無事でしたが。

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