女性に多い尿漏れトラブル
今回のテーマは40代以上の実に3人に1人は抱えているといわれる尿トラブルについて。単なる老化だけでなく、中には命に関わるトラブルが隠れていることもあるという。
まず女性に多い症状としてチェックポイントが5つ。1.座っている時にひざが開いてしまう。2.長時間座っていることが多い。3.重い荷物を持つ立ち仕事が多い。4.3人以上の出産経験がある。5.3500グラム以上の赤ちゃんを出産した。1つでも当てはまると尿トラブルの可能性があるという。女性の多いのはお腹に力が入った時に尿漏れが起こる腹圧性尿失禁だという。その原因は骨盤底筋の緩みだという。女性は尿道が短いために男性よりも起こりやすいという。
これの対策は骨盤底筋体操。仰向けになってひざを立ててリラックスすると、肛門辺りを10秒間締め、10秒休んだら再び行う。さらに1~2秒締める動きを3回繰り返し、10秒休んだら再び行う。これを10~20回を1セットで、1日5セット行うと良いと言う。さらに女性の場合には減量が非常に効果があるという。
さらに女性に多いのが頻尿だという。1日に8回以上トイレに行ったら頻尿と診断できるとのこと。なか8回以下でも自分で多いと感じたら頻尿だそうな。その原因であるが、心理的なものがあるという。尿が十分に溜まっていないのに強い尿意を感じる過活動膀胱の状態にあるという。原因はハッキリしないが膀胱の柔軟性の低下などが考えられるという。チェックとしては 1.朝起きてから眠るまでに8回以上トイレに行く。2.夜眠ってから朝起きるまでに1回以上トイレに行く。3.急に尿がしたくなり我慢が難しいことが週に1回以上ある。4.急に尿がしたくなり我慢できずに漏らすことがたまにある。1つでも該当すると過活動膀胱の可能性があるという。対策としては尿意を我慢する膀胱訓練、また竹踏みが効果があるという報告もあるという。土踏まずにツボがあるのだという。
男性に起こる頻尿の原因
また男性にも頻尿はあるが、これは前立腺肥大が潜んでいる場合があるという。前立腺が肥大することで尿道が圧迫されて尿の出が悪くなることで、膀胱が過敏になって過活動膀胱の状態になるのだという。前立腺肥大の原因は不明だが、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの症状が多いほど肥大しやすいという。残尿感やトイレ後の尿漏れの原因にもなるという。対策としては骨盤底筋体操が効果があるが、さらにお勧めとして骨盤スクワットがあるという。これは椅子の背を持って立って息を吸う。そこから息を吐きながらゆっくりと5秒かけて腰を落とす。そして息を吸いながらゆっくりと5秒かけて元の姿勢に。5~6回を1セットにして、朝昼晩で3セットとのこと。
また心因性の頻尿なんかもあるという。プレッシャーがかかった時にトイレに駆け込むというあれのようだ。なお尿漏れについて気になる場合は病院へとのこと。いずれも薬があるという。
夜間頻尿の原因と対策
また悩む人が多いのが夜間頻尿。原因としては過活動膀胱、睡眠障害などがあるが、夜間に尿量が増える夜間多尿という症状があるという。本来は体内の水分量を一定に保つために摂取した水分が尿として排出されるのだが、血管が衰えたり心臓やじん臓が弱ることで血液が下半身に集まり、それが夜に横になった時にその水分が心臓やじん臓に戻ることで大量の尿が出来るのだという。実際に夜間頻尿で悩んでいる人が足のむくみをしらべたところ、150ミリリットルも膨れていたという。なお夜間頻尿は死亡率の上昇につながるという結果が出ているという。また夜間のトイレで転倒などの事故を起こす人もいる。
対策としてあおむけ足上げを紹介している。これは就寝3時間前に仰向けになって両足を10~15センチ上げて15分保ち(腹筋運動ではないので足の下にクッションなどを入れる)、足を高く上げても痛くない場合には椅子や壁を使用するとのこと。さらにふくらはぎを両手の輪で下から上へともみ上げるふくらはぎマッサージも効果があるという。これを両足で20セット行うとのこと。要は下半身に溜まっている水分を上に上げるということである。また弾性ストッキングを朝から夕方まで着用することで膝下のむくみを予防できる。
以上、頻尿について。まあ老化に伴って必然的に現れる症状もあるので、その辺りの判断のしどころです。どうしても年を取ってくると、尿の勢いもなくなり、トイレの回数なども増えてきたりします。私にしてもやはりその方面の衰えは最近になって感じているところがあり、半ばは諦めていたり。
それにしても40代以上の女性の半数方は、骨倍底筋の衰えから来る尿漏れの悩みがあったりするとなると、これは一種の国民病とも言えるようである。となると、骨盤底筋体操についてはもっと幅広く指導するべきのような。
忙しい方のための今回の要点
・女性の多くが悩むのはお腹に力を入れた時に尿が漏れる腹圧性尿失禁。原因は骨倍底筋の衰えであり、骨盤底筋体操が有効。
・また頻尿で悩む人も多いが、これは過活動膀胱の状態になっている。原因は不明だが、膀胱の柔軟性が低下していることがあり、尿意を我慢する訓練などが効果があるという。また竹踏みが効果があるという報告もある。
・さらに男性の頻尿の場合は前立腺肥大が原因のこともあるという。なお肥大する原因は不明だが、高血圧、脂質異常症、糖尿病などがあると肥大しやすい。
・さらに夜間頻尿の原因だが、昼の間に下半身に水分が集まり、夜に横になることでこれらが尿になることで多尿になる夜間多尿が潜んでいる場合があるという。改善策として就寝3時間前に足を上げたり、ふくらはぎを下から上にマッサージするなどがある。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・まあ泌尿器系のトラブルはなかなか相談しにくいところがありますが、老化とともに現れやすいトラブルなので、問題がある場合は専門家へということのようで。
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