教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

1/15 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「長生きの町!京丹後市に学ぶ マネしたい!健康長寿の秘訣」

京丹後市の健康長寿の食生活

 今回は、長寿地域として有名な京都の京丹後市の現役バリバリの高齢者達から、健康長寿の秘密を探ろうというありがちな回です。

 京丹後市の65歳以上の高齢者を対象に血液・食事・睡眠などの検査を行ったところ、いくつかの共通点が見えてきたという。

 番組では実際に現地で取材しているが、92才で現役バリバリの書店の看板娘さんの食生活を見たところ、板ワカメという海藻をよく食べている。また海辺の高齢者は岩海苔を採取して食べているとのこと。さらにはばのりをご飯に混ぜたものなども食べているとのこと。京丹後市では海藻の消費が多いのだという。さらに野菜や芋を食べる人も多いという。

 海藻などに含まれる水溶性繊維は、腸内細菌の多様性を維持するのに役に立つという。また京丹後市の人の腸内には酪酸産生菌が多く、酪酸は大腸の上皮細胞を活性化して腸の健康を保っているのだという。これらも水溶性繊維で養われており、酪酸産生菌は免疫力強化にもつながるという。一般的に昔ながらの食事は健康に良いという。また京丹後市では調味料の消費も少ないことから自然と減塩になっているとか。

 健康を保つには食事のバランスも重要である。「ま・ご・わ・や・さ・し・い・よ」の8品を摂るのが良いという。これは「豆」「ゴマ」「ワカメ」「野菜」「魚」「しいたけ」「芋」「ヨーグルト」である。

 

 

適度な運動にコミュニケーション

 また京丹後市の高齢者は血管年齢が全国平均より10歳以上若く、骨密度も高いという。それはこの地域の高齢者は自然によく運動をしている。歩くスピードが早い人が多いという。これによって筋肉が鍛えられ、血管の柔軟性も上がり、さらには骨に負荷がかかるので骨密度が上がるのだという。

 さらに精神も若いとか。96歳でラインを使いこなしているお婆さんには驚きである。高齢者の交流が多く、よく話すことで脳が刺激されて衰えが起こらないのだという。さらにのびのび体操という足腰の体操なども実施されているという。運動不足解消だけでなく、高齢者が集まって40分の体操をすることで、お喋りなどの交流も行われるのがポイントだという。

 

 

 お約束のありがち企画でしたが、当然のように結論も当たり前でした。要は食物繊維十分で野菜中心のバランスの良い食生活を摂り、日常的に身体を動かす習慣を持つ。さらにはコミュニケーションなどで頭が衰えることを防ぐという話。これらが出来ているのは京丹後市が地方都市であると言うことがかなり大きいようで、さすがに京都の市中だとこうはいかないだろう。

 私が現在住んでいるところも、都会と言うよりは地方都市なんだが、少し移動すると農村部が周辺にあるのだが、とにかく農村の高齢者は足腰が強くて元気という印象が強い。特に今よりもさらに昔の高齢者はスゴかった。2時間程度は普通に歩いて移動してい人が多く、日頃から農作業で鍛えているので身体の根本の強さが違った。また自家栽培の無農薬野菜を食べていたことも大きい。それを思ったら、最近は地方の高齢者でも昔に比べるとかなり弱くなったようではある。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・長寿地域で有名な京丹後市の高齢者から健康長寿の秘訣を学ぶ。
・京丹後市の高齢者の食生活を見ると、海藻の摂取が多く、さらに野菜や芋類を良く摂っている。
・これらに含まれる水溶性食物繊維は腸内細菌の多様性を保つのに後見する。また京丹後市の人の腸内には酪酸産生菌が多く、酪酸が大腸の上皮細胞を活性化し、さらに免疫も向上させるという。
・食事のポイントは「まごはやさしいよ」の8品目をバランス良く摂取すること。
・さらに京丹後市の高齢者はよく歩く。そのために筋肉が鍛えられることで血管の柔軟性が高く、骨密度も高いという。
・また高齢者の交流もあるので脳が刺激されて衰えを防いでいる。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・いろいろと分かれば分かるほど、都会になんて住んでいたら長生きは出来ないってのは明らかなんですよね。地方の高齢者なんかも、地方で一人暮らしの時は元気だったのに、都会の息子夫婦に引き取られた途端に見る見る衰えてすぐに亡くなったなんて話も多いです。

次回の健康カプセル

tv.ksagi.work

前回の健康カプセル

tv.ksagi.work