熱中症を防ぐ「飲水学」
江戸時代に出版された医学書に熱中症に記されたものがあるという。8月は熱中症も増えるシーズンということで注意が必要。そこでその対策を紹介するとのこと。
熱中症は暑さや脱水によって体内に熱がこもる状態で、重症化すると命に関わることもある。そこで防止の鍵としては飲水学となるのだという。
まずは体験者の談だが、50才の女性は喉が渇いた時に水分補給していたにも関わらず、朝起きた時に熱中症になったという。熱中症が発症した原因としては疲労の蓄積が考えられる。疲労が蓄積すると自律神経の働きが低下して体内の熱を上手く逃がせなくなるのだという。なお寝起きで発症した理由は寝ている間は水分が補給できないからだという。またこの時期は熱帯夜が多いので要注意だという。さらに水分補給は「喉が渇いたら水分補給」では高齢化に伴って感覚が低下することから危険であるという。熱中症から身を守るための飲水学の観点から見れば、6オンス8回法というのがあるという。6オンス(180ml)の水を朝の起床時から就寝前まで8回のタイミングで摂取するのだという。感覚の鈍っている高齢者などには時間を決めて水を飲むのは特に重要だという。その中でも起床後と就寝前が特に重要だという。
しかし就寝前に水を飲むと夜中にトイレで目が覚めるという訴えが多い。しかしこれには対策があるという。その方法は5分間をかけながら常温やぬるめの水、もしくは経口補水液180mlを少しずつ飲むのだという。この方法だと脳での抗利尿ホルモンの働きを止めずに水分補給が出来るので、体内に水分が保持されるのだという。なお人が1日に必要な水分量は3リットルだという。なお食事で半分が摂れているので、水として飲むのは1.5リットルになるという。なお水分補給になる料理としてはカレーライスがお勧めとのこと。
エアコンによる温度管理
次は70代の男性。自宅でパソコン作業中に発症したそうだが、それまでに疲れが溜まっていたのが要注意だという。さらに隣の部屋で25度でエアコンをかけていたが、作業場所ではもっと気温が高くなっていたという。エアコンの設定温度ではなく、実際の部屋の温度を測定する必要があると言う。温度25度、湿度40~60%が目安だという。熱中症の発症場所は実は自宅が一番多いという。
なおエアコンが苦手な人の場合、長袖長ズボンで防寒対策をしてエアコンをかけて寝ることをお勧めだという。この方法でも深部体温は低下するのだという。冷たい空気を肺から取り込むので身体が冷やされるのだという。この方法で表面温度は下がらずに深部体温が下がるので効果的なのだという。
また熱中症対策に効果的な食べ物として、バナナに塩をおけて食べることを勧めている。塩分補給しながらバナナでカリウムも補給するのだという。
以上、熱中症対策について。確かに水の飲み方というのは重要です。私も若い頃は水をガバガバ飲めたのですが、年を取ってくると胃腸が対応できず、ガバガバと飲み過ぎると下痢をするようになってしまいました。と言うわけでチビチビと摂るようになっています。暴飲暴食が出来ると言うのも、実は若さの特権だったりするわけです。
忙しい方のための今回の要点
・熱中症を防ぐには水の取り方が重要。それを飲水学と名付けて推奨する水の取り方を紹介。
・高齢になるとのどの渇きを感じにくくなるので、時間を決めて水を摂る6オンス8回法を勧めている。
・就寝前に水を飲むとトイレが近づくという人には、5分かけてゆっくりと飲む方法を推奨。こうすると抗利尿ホルモンの働きが低下しないという。
・熱帯夜が多いので就寝時もエアコンを使用する方が良い。エアコンが苦手な人は長袖長ズボンで防寒して眠ると、体表温度は低下しないのに深部体温は下げられるので効果的。
・熱中症対策に効果的な食べ物として、塩バナナを推奨。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・まあとにかく水分はキッチリと摂りましょうということ。特に高齢者は意識して摂らないと、ついつい脱水状態になることも多くなる。また体温上昇にも鈍感になるので、おかしいと思った時には手遅れということが多いので。
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