その眠気は糖質疲労かも
夜にキチンと眠ったにも関わらず、昼食後に猛烈な眠気やだるさに襲われる。これは糖質疲労の可能性があり、これを放置すると糖尿病などの生活習慣病からガンや心不全などにもつながる危険があるという。糖質疲労を抑えるにはたんぱく質や脂肪などに鍵があると言う。
糖質疲労の危険度チェックとして、朝食を抜いたり野菜ジュースのみという生活が習慣化、お腹いっぱい食べたはずなのにすぐにお腹が空く、早食いが習慣化、カロリーや脂質制限ダイエットを繰り返しているの4項目中に1つつでも該当して、食後に眠気があれば危険性が高いという。
食生活に潜む糖質疲労の原因
番組には食後の不調に悩まされているという体験者が登場。まず彼らの血糖値の変動をチェックしている。血糖値は通常は70~110、食後には140までというのが通常なのだが、これを超えていたら危険だという。最初の女性は昼食に冷やし中華に大学いもというメニューの時に180まで上昇している。こういうことを繰り返していたらインスリンの分泌が減って血糖値が上がりやすくなってしまって糖尿病になる可能性があるという。ただ彼女の場合、朝食時には血糖値が上昇していないが、これは家事に追われていることで食事のスピードが落ちたからだという。
次の男性の場合は毎食後に140を超えている。食事を見るとあからさまに炭水化物が中心である。最高値は200を超えていて、これは糖尿病の診断基準を満たす。彼の場合はこの血糖値の急上昇の後に急降下があり、この時に「死ぬほど眠い」状態になるのだという。この時に空腹感がさらに食べたりしたら、メタボリックドミノに陥り、最後には重大な病に行き着く可能性が高いという。高血糖スパイクは血管にキズを作るので危険なのだとか。
改善のためのロカボにカーボラスト
そこで改善方法だが、まずゆるやかに糖質だけを控えて、たんぱく質と脂質はしっかりと摂るのだという。これがロカボの考え方だという。1食の糖質量を20~40グラム、間食で10グラム、1日の合計を70~130グラムを目安にするのだという。茶碗一杯を半分にし、麺類なども半分にする。その分、タンパクや脂質を増やすのだという。たんぱく質や脂質を摂取するとインクレチンが分泌され、これがインスリンの分泌を促すのだという。だから唐揚げにマヨネーズとか、糖質の少ないパンにタップリのバターなど、オイオイと言いたくなるようなメニューを勧めている。で、先ほどの体験者が炭水化物を揚げ物などに変えることで血糖値が大幅低下という結果に。さらに食べる順番を脂質やたんぱく質を炭水化物より先に食べるカーボラストを心がけるのだとか。さらに食後の有酸素運動やスロートレーニングなどの筋トレを勧めている。スロースクワットがお勧めとのこと。
以上、糖質疲労についてですが、まさしく私がこれでした。で、結局はこれが原因でとうとう糖尿病になってしまったという次第。今回の内容は結構衝撃的でしたが、衝撃的すぎるが故に程度が重要。これが極端になりすぎると、一時流行ってあまりに無理すぎると言うことで廃れたアトキンスダイエットになってしまう。あれは糖質をほとんどゼロにしたら脂質などはいくら摂っても良いというものだったが、糖質をゼロにしたら頭がボンヤリとする(脳の栄養は糖だけ)という露骨な副作用が出て問題になりました。結局はそこまで極端にはしないが、考え方は似たところがあるのでホンマかいなという疑問が少々あり。
目下のところは日本人の食事はとにかく炭水化物が多すぎると言うことで、炭水化物悪玉論が隆盛のようですが、かと言って脂質の摂り過ぎも高コレステロール血症などにつながることが確実であり、やはり程度は重要だろう。あくまで糖質を減らしてその分をたんぱく質や脂質に変えるということなので、これをいくら食っても良いと言っているわけではないというところが注意だろうか。
忙しい方のための今回の要点
・食後に猛烈な眠気に襲われる場合は糖質疲労の可能性がある。
・糖質疲労は血糖値の急激な上昇後の急降下の際に眠気などが出る症状。このような血糖値スパイクを繰り返していると糖尿病やさらにはガンや心不全につながる危険がある。
・糖質疲労を防ぐポイントは炭水化物の削減。炭水化物の摂取量を半分にして、その分をたんぱく質や脂質で補うロカボを勧めている。
・さらには炭水化物を最後に摂るカーボラスト、食後のスロースクワットなどの運動を推奨。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・健康情報ってのも時代と共にしょっちゅう変わるので、正直なところ何が真実かってのは分からないところがある。また人によって体質が異なるので、果たしてその方法が万人に通用するのかが疑問だったり。
・まあこれをやったら確実に健康にというのは分かりにくいが、これをやったら確実に不健康にって方は結構分かりやすいのだが。
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