教養ドキュメントファンクラブ

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8/4 TBS系 世界遺産「アラスカ!氷河が崩れ落ちる湾」

氷河の湾の世界遺産

 アメリカとカナダの国境にある4つの自然公園が世界遺産となっているが、その一番南のグレーシャー・ベイ国立公園は氷河が崩れ落ちる湾が世界遺産となった国立公園である。

 この地域には1000もの氷河があり、その内の11が直接海に注いでいるという。海の間近に3000メートル以上の山が連なる地形がこの大量の氷河を産み出した。

 氷河の先端では青い氷が海へと崩れ落ちている。氷が青いのは青い光を良く透すからだという。しかしこの氷河も最近は後退を続けているとのこと。250年前はそもそもこの湾全体が氷に覆われていたのだという(恐らく地球温暖化の影響であろう)。氷河の先端では濁った水が噴き出しているのが観察されるが、これは氷が溶けて水が氷の下まで潜って、そこで氷と地面の間を流れてきたものだという。

豊かな海を養う「海のミルク」

 氷河が岩を削り、その微粒子が水に含まれるため、やや白濁した水が海に流れているが、これは海のミルクと呼ばれてミネラルを豊富に含むため、プランクトンなどが大繁殖した豊かな海となっているという。貝類も豊富なために多くのラッコが棲息している。またこの地域に住むヒグマは「潮干狩り」をするのだとか。鮭が上ってくるまでの間、ヒグマは海辺の地面をほじくり返して出てくる二枚貝を食べて食いつなぐのだという。

 また豊富な魚を目当てに鯨もやって来る。彼らは群れで魚群の回りに泡の壁を作って追い込み、集まった魚を大きな口で一網打尽にする。バブルネットフィーディングという方法で狩りをしている。


 アラスカの豊かな海の紹介でしたが、番組ではハッキリと言っていませんでしたが、ここにも地球温暖化の影響が現れているようです。氷河の減少は地面から反射される太陽光を減らすことにもなるので、二重三重の効果で温暖化を促進してしまうことが考えられます。もう既にかなり危ういバランスが決定的に崩壊する直前になっているような気がして仕方ありません。このまま行けば、アメリカのトランプは「人類を破滅に導いた決定的に愚かな指導者」として歴史に名を残すかもしれません。もっともその時に歴史を記録する人類が残っていればの話ですが。

 


忙しい方のための今回の要点

・アメリカとカナダの国境にあるグレーシャーベイ国立公園は、1000もの氷河のある世界遺産である。
・ここの湾では氷河に削られた微粒子により、ミネラル豊富で豊かな海域となっており、多くのラッコや潮干狩りをするヒグマなどが暮らしており、また鯨なども現れる。
・しかしここの氷河も温暖化の影響で後退しつつある。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・番組では実際に氷河の上を歩いていましたが、想像以上に溶けている印象でした。その溶けた水は下に潜っているらしいですから、ある日突然に氷河の大半が大規模崩落って可能性もあるのではないでしょうか。
・あの鯨の豪快な狩りをみていると、これは鯨類が増えすぎたら漁獲資源が壊滅的な影響を受ける可能性があるなということも感じます。こっちも人間の愚かさのせいでおかしなことになりそうな気配が。