教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

8/11 TBS系 世界遺産「ベスト映像!世界遺産が多い国」

 今回はいかにも夏休み企画っぽい。世界遺産の多い国をランキングで紹介。と言うものの、要は総集編である。

10位 イラン 登録数24(文化22 自然2)
 やはり古代ペルシャ文明に纏わる世界遺産が多い。その中でシューシュタルの歴史的水利システムのように今日でも稼働しているものも。

10位 アメリカ 登録数24(文化11 自然12 複合1)
 逆に自然遺産が多いのがアメリカ。広い国土による独特の自然国立公園などが世界遺産にもなっている。

9位 ロシア 登録数29(文化18 自然11)
 一番特徴的なのはネギ頭が並ぶクレムリンだが、一方でレナ川の石柱群のような独特な自然遺産もある。

8位 イギリス 登録数32(文化27 自然4 複合1)
 鋼の恐竜ことフォース鉄道橋のような産業革命に関わる文化遺産などが含まれる一方で、六角形の石柱が並ぶ海岸(溶岩がゆっくり冷えて固まる時に規則的な亀裂が入った)、ジャイアンツ・コーズウェイのような自然遺産もある。

7位 メキシコ 登録数35(文化27 自然6 複合2)
 マヤ・アステカ文明などの遺跡が大半、その一方で火山によって生まれた絶海の孤島・レビジャヒヘド諸島のような自然遺産も。

6位 インド 登録数38(文化30 自然7 複合1)
 イギリス植民地時代の駅の建物や山岳鉄道などが含まれる。

5位 フランス 登録数45(文化39 自然5 複合1)
 華麗なヴェルサイユ宮殿などの文化遺産に、ピレネー山脈などの自然遺産。

4位 ドイツ 登録数46(文化43 自然3)
 最初の世界遺産12の内の1つであるアーヘン大聖堂などの文化遺産多数。自然遺産はエルベ川河口のワッデン海の干潟など。

3位 スペイン 登録数48(文化42 自然4 複合2)
 ガウディの作品群やカタルーニャ音楽堂など個性的な建築物が多数。

1位 イタリア 登録数55(文化50 自然5)
 さすがに古代ローマに纏わる遺跡が多数だが、火山国だけにエオリエ諸島のような火山が自然遺産にもなっている。

1位 中国 登録数55(文化37 自然14 複合4)
 この度2つが新規登録されて同数1になった。その変化に富む国土からの自然遺産14は世界最多。一方で古代中国文明に由来する文化遺産も多数。


 やっぱり1位はこの国でしたかというところ。中国はまだまだ今後も増えそうだから、1位独走になりそう。古代ローマ帝国のイタリアも分かりますが、意外にギリシアは入ってないんですね(ザクッと調べてみたら16位らしい)。

 で、日本は何位なんだと思ってザクッと調べてみたら、登録数23(文化19 自然4)で12位の次点だったようです。

 


忙しい方のための今回の要点

・世界遺産登録数ランキングについて紹介。1位は同数でイタリアと中国。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・世界遺産も登録されたそれで目出度し目出度しと言うものでなく、その後の状況によっては取り消しされることもありますから。ちなみに日本も富士山が取り消しされるのではという話はずっとあります。
・世界遺産は本来はその名の通り、人類共通の遺産として後世に残していくというのがメインのはずなんですが、いつの間にやら観光振興の決定打のように誤解されるようになってしまいました。そのせいで観光のために遺産そのものを損なってしまうような本末転倒の事態も起こっているとか。日本の富士山なんてまさにそうなんですけど。