教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

4/7 TBS系 世界遺産「鈴木亮平が行く!"洋上のアルプス"屋久島」

世界遺産屋久島を鈴木亮平が訪問する

 今期から世界遺産のナレーションが杏から変態仮面こと鈴木亮平に交代するとか。そう言えば今年になってからいきなり杏のパリ訪問などと言う意味不明のコーナーが追加されていたが、要するにあれは杏の卒業旅行だったのか。ようやく納得がいった。で、今回と次回は鈴木亮平のお披露目をかねて、彼自身が屋久島を訪問するらしい。


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 屋久島は洋上のアルプスとも言われるという。屋久島は海底から花崗岩がせり上がって出来た島であり、海岸では花崗岩がむき出しである。それが海底まで続いており、島は2000メートル級の山がそびえており、謂わば島全体が山の頂上なのだという。

屋久島が一枚の花崗岩で出来ていることを示す千尋の滝

 

 

標高によって変化する植生

 南の島に高い山々がそびえることから、屋久島では暖かい地域から寒冷地までの植生が連続して観察出来るのだという。まず海沿いの森はガジュマルなどが生える亜熱帯の森林である。海岸から標高800メートルまでは照葉樹林であり、地味であるがこれも貴重であるという。かつては国内にはこの手の森が多かったのだが、今ではこの照葉樹林がまとまった面積で存在するの今や屋久島だけだという。ここにはヤクシカが生息して草木の木の葉や地面に落ちた木の実を食べている。また固有種のヤクシマザルも生息する。

 屋久島は多くの雨が降り、標高800メートルからは照葉樹と針葉樹が混在する森となる。この辺りの森林は東北地方に近いという。江戸時代には屋久杉は年貢として伐採され、今でも倒れたままの土埋木が見られる。山間部は日本の平均の5倍の雨が降る。土が少ない屋久島では、表面を流れる雨水は濁らずに澄んでいる。土が少ないので、杉の根が花崗岩に根を張っている姿が見られる。なお屋久杉とは樹齢1000年を超える杉を指す。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・屋久島は海底から花崗岩が迫り出して出来た島であり、山は標高2000メートル級なので、麓から山頂で暖かい地域から寒冷地まで植生が変化する。
・標高800メートルまでの森林は亜熱帯の照葉樹林である。今ではこのような森林も貴重なものとなっている。
・800メートルを超えると照葉樹と針葉樹が混在する東北地方のような森林となる。ここに屋久杉が存在する。屋久杉とは樹齢1000年を超えた杉のことを指す。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・どうやら海岸から標高2000メートル級の山にまで登るつもりのようですから、取材は結構ハードだと思います。鈴木亮平は実際にそれを登るようですから、なかなか体力があるマッチョな俳優ですね。

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