教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

3/4 NHK 歴史秘話ヒストリア「まんぷく家族が生んだ魔法のラーメン」

 今回は非常に好評な朝ドラ「まんぷく」(前作が放送事故レベルでひどかったから、普通のドラマを作ったらあれよりは名作には絶対なるわな)のタイアップ企画、と言うか、これまでの展開とこれからの展開のダイジェスト?

 安藤百福が妻の仁子と結婚したのは1945年、京都のホテルの受付をしていた仁子に百福が一目惚れして猛アタックしたのだとか。この時に百福は「私が仕事をする 家庭は任せる 食べるものには苦労させない」と約束したそうな。男としての覚悟を示す立派な言葉ではあるが、今時なら「男尊女卑」と非難されるかな? 

 結婚後の百福はこの約束を果たすべく猛然といろいろな事業を行う(ドラマで出てきた製塩業なんかも)。しかしある事業で失敗して大借金を抱え込み、とうとう私財を差し押さえられる羽目に。

 ここで彼が逆転をかけて取り組んだのがチキンラーメンの開発。開発は難航するが、天ぷらから麺を揚げるというアイディアが浮かび、1年後で開発に成功、チキンラーメンは日本の食卓を変革させる大ヒット商品となる

 という辺りで15分で今までの朝ドラのストーリーをダイジェストしてしまった。しかしこうして見ると、今の朝ドラは安藤百福はあくまでモデルと言っているが、実際はかなり事実に忠実にドラマにしているのが分かる

 この後がカップヌードルの開発になるが、これを思いついたのはチキンラーメンアメリカで販売しようとした時、アメリカにはどんぷりも箸もなく、商談相手がチキンラーメンを紙コップで作ってフォークで食べたのを見てとのこと。どこでも作って食べられるラーメンを開発したら世界で勝負できると考えたらしい。

 これの開発でも麺をカップに機械で入れることが出来ないという問題やらどうやって蓋をするかなんて問題があったらしいが、麺については麺にカップをかぶせてひっくり返すというアイディアで解決、蓋については飛行機の機内で見たマカダミアナッツの包装を参考にしたとかで解決している。そうして開発したカップヌードルは見事に成功するのだが、これの販売に拍車がかかったのが例の「浅間山荘事件」。機動隊員がカップヌードルを食べる姿のインパクトがかなりの宣伝になり、若者のお手軽食だけでなく、24時間戦うビジネスマンの戦闘食にもなった次第。そしてついには世界も取る。

 ただ百福も常に成功を収めていたわけではなく、カップヌードルの次にはカップライスで大失敗しているとか。日本で米が余っているという話を聞いた彼は、「これからは米だ!」とばかりに総力を挙げて開発したが、出来上がった商品は全く売れずに撤退する羽目になったとか。そう言えばそういう商品が一瞬だけ出ていた記憶が私にもある。確かにあの時の世間の反応は「わざわざご飯をそんなものにしなくても」だったはずだ。

 やがて社長職を退いた百福は、長男の宏基に社長職を譲るのだが、一つ商品をじっくり完璧に開発する百福と、いろいろなアイディアを試してカップヌードルの次の商品を開発しようとする宏基との考え方の違いで両者が激しく対立、「俺が辞めるか、お前が辞めるか」というかなりやばい状態までなったらしい。しかしこの時は百福の性格をよく心得ている仁子が間を取り持って両者の関係改善を図り、やがては百福も宏基の考え方に理解を示すようになったとか。

 とまあ残りの30分でこれからの展開もダイジェストしてくれました。ところでかなり不評で視聴率も低空飛行をしている大河ドラマ「いだてん」ですが、放送直前にヒストリアがそのストーリーを45分でダイジェストしてしまったせいで、「もうわざわざドラマを見る必要がない」となったのも不評の一因との説がある(笑)。果たして良いのか、これで。