教養ドキュメントファンクラブ

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7/28 NHKスペシャル「スペース・スペクタクル 第2集 見えた!ブラックホールの謎」

 今回のテーマはブラックホール。アインシュタインの相対性理論からその存在が予言されたのであるが、アインシュタイン自身は「そんなのないでしょ」と存在を信じなかったという。

ブラックホールの直接観測に成功!

 この度、そのブラックホールが初めて直接観測された。ここでは地球上の8カ所の電波望遠鏡を使って、擬似的に地球サイズの望遠鏡と等価な状態にしたのであるが、実はこの観測の経緯は6/30のサイエンスZEROで詳細に放送しており、今回はそのダイジェストという印象。もっともやはりコジルリのかすれ声のナレーションよりは、ワクマユの本職のナレーションの方がはるかに聞きやすい。

tv.ksagi.work

 今回見えたブラックホールの直径は太陽から冥王星の軌道までがスッポリ入るほど超巨大なものだという。ブラックホールは光さえも脱出できないので直接的に見ることは出来ないが、引き込まれるガスが回りを高速回転して高温になって発光するので、それを観測することが出来るのである。

ブラックホールから物質が吹き出す!

 またブラックホールがジェットとして物質を吹き出していることも観測されている。ブラックホールが巻き込んだ磁力線が爆発する時に、回りのガス物質を高速で吹き出すのだという。ブラックホールが吸い込む物質の量よりも、この吹き出す物質の量の方が多いのではという説もあるとか。

 またブラックホールは宇宙の創生にも絡んでいる。宇宙創生の最初期のブラックホールも観測されているが、それらは最近のブラックホールに比べて吸い込むガスの濃度が高いために、非常に強い光を発しているのが特徴であるという。

 

生命誕生にも関与したブラックホール

 さらにブラックホールは我々のような生命の誕生にも関与しているとの説もある。生命が誕生するにはいろいろな元素が適当な比率で混ざり合う必要があるのだが、恒星の中で生成した元素は超新星爆発で拡散する際、そのままで混ざり合うことがない。しかし宇宙の中の物質は大体同じ濃度で混ざり合っていることが分かってきたとのことで、その混ぜ合わせる原動力となったのがブラックホールから吹き出すジェットであると考えられるようになったとのこと。


 いささか壮大すぎてピンとこない話です。ブラックホールとは何でも吸い込む黒い穴というイメージでしたが、実際には吸い込まれるガスの影響などでかなり強い光を発しているとのこと(本体は光を発しないが、その回りが強烈に光っている)。最新の研究結果は宇宙のイメージ自体を変化させていきます。

 


忙しい方のための今回の要点

・今年になって初めてブラックホールの直接観測が成功した。
・ブラックホールの周辺ではガスが高温で回転することで強烈な光を発しており、また磁力線の爆発によって物質がジェットで吹き出している。
・宇宙創成期のブラックホールは、今よりも吸い込むガスが多かったためにかなり強烈な光を発している。
・ブラックホールのジェットが宇宙の物質を混合する働きをしており、そのおかげで生命などの誕生につながった。

 

忙しくない方のためのどうでも良い点

・で、ブラックホールって実際には何なんでしょうね? 正直なところ未だにイメージがなかなか出来ません。理論的に分かっても想像力が付いていけないことってあるもんですね・・・。