ギリシアの天空の柱と呼ばれる切り立った岩山に、岩と同化した奇妙な建物が建っている。これがギリシアの世界遺産・メテオラである。
切り立った岩山上の修行の場
これらの建物が建てられたの500年ほど前だという。これらの建物は実は修道院である。今は岩山を掘ったトンネルやロープウェイなども通っているが、かつては上からネットを巻き上げて荷物の運搬のみばかりか、人まで上げていたという。ただこのロープはすり切れるまで代えないので、転落してなくなった人もいるとか。
元々この断崖の岩山は修道士たちに修行の地として選ばれ、自力で岩山を這い上った修道士たちが、岩山の窪地に修道士たちが住み着いて祈りに明け暮れる日々を送っていたのだという。それが段々と拡大してついには修道院が建築されるまでに至ったとか。
生活に必要な水を確保する工夫
彼らが生きていくのに必要な水は、岩山に降り注いだ雨水を蓄えるようになっている。そのために岩山のあちこちに水路が掘られ、貯水用の池も掘られている。
元々この地域の人々は2500年前から岩山と共に生きてきており、何かの時には山上に逃げたりなんてことをしていたらしい。そこに修道士が住み着くようになって今日に至っているとか。今では山上にも水道が引かれ、観光客も訪れるようになったというが、それでもここで生涯を終える修道士もいるとのこと。
何とかと煙は高いところに登りたがるではないが、アイルランドにもスターウォーズのロケ地になった山上のドームがあったが、宗教関係者はなぜかとかく高山に籠もりたがるようである。そう言えば日本にも修験道というマッチョな山岳信仰があるように、これは万国共通なのかもしれない。
忙しい方のための今回の要点
・ギリシアのメテオラは切り立った岩山上に建てられた。修道院である。
・元々はこの山を修行の場として選んだ修道士たちが、岩山の窪地に住み着いたのが、段々と規模が拡大して今日に至っている。
・生活のための水は岩山に降り注ぐ雨から得ており、そのための水路や貯水池なども作られている。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・とりあえず宗教者には高所恐怖症はいないんでしょうか? 神様を信じていたら高いところなんて怖くない? まあ私には理解できない心境ですが。
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