ねんざで足首がゆるむ?
誰もがやりがちなねんざ。そのうちにいたみもなくなるだろうと放置する人が多いが、実はねんざが原因で足首がトラブルを起こし、それが全身の不調につながる例もあるという。
足首は骨・じん帯・筋肉が連携しており、歩行の時に体を支える役割を果たしている。まずは足首の状態のセルフチェックから。1.つまずいたり転んだりしやすい 2.繰り返し足首をひねる 3.デコボコの地面を歩くのが不安 4.階段や坂道を降りるのが不安 5.ヒール靴で歩くのが苦手になった の5項目。このうちの1つでも該当するとゆる足首の可能性があるという。ゆる足首とは足首が緩んで不安定になっている状態だという。
足首の不調についてチェック
番組では足首に不調がある2人について調査している。足に痛みがあるという女性と足が腫れるという男性。そこで2人の足首の状態のチェックから。まずはその場での片足ジャンプ。これをやってみると男性の方が右足でジャンプの時にフラフラして安定していない。次に靴の裏側をチェック。すると片減りしていたり、かかとがつぶれていたりなどの足の不安定さが現れている。そして最後は歩き姿から足のブレなどのチェック。
その結果分かるのが足首のゆるみ。これはじん帯のゆるみが原因となるという。じん帯が緩むことで足首にぐらつきが出るのだという。そしてじん帯が緩む原因がねんざだという。ねんざでじん帯が損傷したまま放置すると、治った時にじん帯が緩むのだという。また治りきっていない状態で無理をすると、足首の不安定な状態が続き再びねんざをしてしまうことがあるのだという。そして足首が不安定であることで姿勢が悪化して自律神経に障害が生じ、それが頭痛や不眠などの全身トラブルにつながることもあるという。
さらに足首を精密検査したところ、女性の方は足根洞症候群という症状を患っているという。これは足根洞というところのじん帯を痛めているのだとか。足の外くるぶしの前にある足根洞という部分に炎症が出ることで歩行時の痛みなどが生じるのだという。男性の方は骨に問題がありそうとのことで、X線検査の結果は外側の軟骨がすり減って関節の骨の隙間がなくなってしまう変形性足関節症を患っていたことが判明する。これが足首の腫れにつながっていたのだという。
変形性足関節症の治療だが、まずは手術がある。悪くなった骨を削り取る人工関節置換術などがある。実際に手術を行った患者は、手術後にリハビリを行って1か月後には職場復帰ができたという。
ねんざの応急措置と足首のトレーニング
ねんざの正しい応急措置だがRICE処置だという。これはRest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)の頭文字を取ったものである。ここで挙上とは患部を心臓よりも高い位置に置くことで血液やリンパの流れを促進して腫れや内出血の軽減を行う措置だという。
最後はねんざの再発などを防ぐための足首トレーニング。これは骨やじん帯は鍛えられないが、筋肉を鍛えることで足首を安定させるのだという。その方法が座位かかと上げ体操。硬さのある5センチぐらいの台を用意して、椅子に浅く座って台に両つま先をのせて体重をかけ、その状態でゆっくりとかかとを上げ下げするのだという。これでふくらはぎが鍛えられるので、じん帯にかかるストレスを軽減できるとのこと。10回1セットで朝・昼・晩の3セットを行う。特にねんざの後は足首の外側の腓骨筋を鍛えたいので、意識して親指側に力を入れるようにしてかかとを上げ下げすれば良いとのこと。
以上、ねんざをなめたらいけないという話。ねんざを繰り返したり、いつまでも足の痛みが抜けないという場合には専門医に一度かかった方が良いのだろう。かくいう私は大昔に山城攻略中にもろにねんざをしてしまったのだが、この痛みが結構長引いたのに有耶無耶にしてしまったことがある。今は通常に痛みがあることはないが、確かに何もないところでつまずくこともあり、足を酷使した時には足首に痛みが出ることもあるので、ある程度足首がゆるんでしまっている可能性はあるかもしれない。まあ足首に限らず、最近は運動不足で足全般の筋力が大幅低下しているが。
忙しい方のための今回の要点
・ねんざを放置することで足首がゆるんでしまって、それが全身のトラブルにつながることがある。
・原因はねんざでじん帯を損傷したことで、それが治る際にどうしてもじん帯にゆるみが生じがちになるのだという。またそうなることでねんざを繰り返してさらに悪化する場合がある。
・番組では足に不調のある2名について調査したが、1人は足根洞のじん帯に損傷のある足根洞症候群で、もう1人は関節の軟骨がすり減ることによる変形性足関節症だった。
・変形性足関節症の治療としては人工関節置換法の手術がある。
・ねんざの際の正しい応急処置はest(安静)Ice(冷却)Compression(圧迫)Elevation(挙上)。
・足首のトラブルを防止するにはふくらはぎなどの筋肉を鍛えるためのかかと上げのトレーニングが良い
忙しくない方のためのどうでもよい点
・やはり年を取ってくると関節のトラブルは多いです。私の場合は実際には足首のトラブルよりも、仕事柄手首のトラブルや指の腱鞘炎などのトラブルが多いです。一日中PCに向かってタイピングしているのがどうもよろしくない模様。