教養ドキュメントファンクラブ

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6/23 TBS系 世界遺産「山水画の世界!雲海が広がる奇岩の山」

山水画の世界の国立公園

 中国の三清山国立公園は山水画の世界そのものの風景である。高さ100メートルもの岩の柱が立っているというおよそ信じがたいような光景。ここには岸壁にへばりつくように遊歩道が巡らされているが、全長25キロの遊歩道はアップダウンも激しいために、全部回るのには2日はかかるとか。

この風景が出来上がったメカニズム

 これらの奇岩はすべて花崗岩で出来ている。このような風景が出来たのは花崗岩に生じた節理と呼ばれる割れ目のため。地下で生成した花崗岩が地上に露出した時、圧力の差によって縦横に割れ目が生じたのが節理だという。この節理からは水か染みこんで岩を風化させる。そして風化して脆くなった岩が崩れる。その時、縦の節理にはより水が染みこみやすいので岩は縦に割れやすくなる。そして今日の風景が出来たのだという。この花崗岩が地表に露出したのが6500万年前。それだけの年月をかけて現在の風景が形成された。このような風景ができるには、花崗岩が表面に露出してからの時間とか、雨などの気象が絡むのでこの地域にしか見られない光景となっているのだという。

 亜熱帯に属するこの地域では大量の雨が降る。そしてこの大量の雨は雲海や霧などを発生される。それらはさらに風景を幻想的にする。

薬草の宝庫と道教の修行者

 大秘境なのだが、ここに1600年前から暮らす人々がいる。それは道教の修行者。この地は薬草の宝庫であり、中には特定のガンに効くことが証明されたパクリタキセルという成分を含む紅豆杉のような植物もある。道教の修行者達はかつてはこの地で不老不死を目指して仙薬の調合を行っていたのだという。現在でも道教の修行者はおり、彼らは健康長寿を目指しているとか。

 まさに山水画の風景でした。こういう回は映像で見ないと意味ないですね(笑)。山水画って日本で描いたら完全に架空の風景なんですが、中国ではあれは普通の風景画なんですよね。その辺りの感覚がまるで違う。中国でああいう風景を本当に見て描いた山水画と、日本国内で想像で描く山水画は自ずとニュアンスが変わってくると思います。しかしやっぱりああいう風景の中には仙人がいるんですね。まあ仙人になろうと思うと、ああいう自然の中で修行でもしないと駄目だと普通に考えますよね。どう考えても東京の真ん中だと狂人にはなれても仙人にはなれない。

 


忙しい方のための今回の要点

・中国の三清山国立公園には奇岩が林立する山水画そのものの世界が存在する。
・これらの奇岩は遊歩道によって見学できるが、全部回るには2日は必要。
・これらの岩は花崗岩で出来ており、花崗岩が地表に露出した際の圧力変化で生じた節理と呼ばれる割れ目から風化した結果が今日の風景。これが出来るのには6500万年かかっている。
・この地は大量の降雨があり、それが雲海や霧を起こしてさらに幻想的な風景となる。
・ここは薬草の宝庫でもあり、古くから道教の修行者が不老不死を目指して仙薬の調合を行っていた。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・遊歩道を回るのには2日かかるとサクッと言ってましたが、途中で宿泊できるところとかあるんでしょうか? それとも1日で戻ってこれるコースが複数あるということ?
・だけどあんな絶壁にへばりついた遊歩道なんて歩きたくないですよね。それに中国人が作ったものですよね。メンテとかキチンとしてるんだろうか? 落ちたらのその時なんて考え方のような気がして仕方ない。ましてや雨が多いとなったら、木なんてすぐに腐りそうだし。