教養ドキュメントファンクラブ

テレビの教養系番組の感想など。かつてのニフティでのHPを新装開店

7/10 NHK ガッテン「急増中!風疹&帯状疱疹 徹底対策SP」

 今回はガッテン台抜きでの広報番組です。以前に乳がん検診のダイレクトメールのことを紹介した回がありましたが、あれと同じパターン。今回は風疹の抗体検査のクーポンが送られてくるという話。

風疹が胎児に与える深刻な影響

 そもそもはアメリカが日本では風疹が蔓延しているので妊婦の渡航は控えるべしとの通知を出したのだという。妊婦が風疹に感染した場合、胎児に感染して先天性風疹障害が発生するケースがあることが知られている。風疹ウイルスが胎児の細胞分裂などに影響を与えることで、心疾患や難聴、白内障などの障害を持った子供が生まれることになるのだという。

風疹に弱いある特定の年代

 そこで風疹の集団感染を防ぐために抗体検査を行って抗体を持たない人にはワクチンを接種しようということらしい。ただこの対象はかなり特定されており、1962年4月2日~1979年4月2日生まれの男性とのこと。というのは、この年代の男性が特に抗体保持率が低いのが明らかになっているからだという。

 なぜそのようなことになったかというと、風疹の流行による先天性風疹障害の発生が問題化したことから、国が1977年から女子中学生に風疹ワクチンを接種するようになったからだという。風疹ワクチンの数も限りがあるので、まずは将来妊娠する可能性の高い思春期の女性から接種するという考えだったようだ。この女子だけの接種は1995年まで続けられたので、つまりはその期間にもろに合致するのが先ほどの年代の男性ということになるらしい。なお女性はワクチンを接種しているから大丈夫じゃないかという気もするのですが、女性の中にも何らかの理由(例えば注射の時に風邪をひいてできなかったとか)で接種をしていない人、また体質の問題等で免疫が低下している人なんかもいるから危険なのだということ。

集団感染を防ぐために

 統計を見ると、この年代の男性の抗体保有率は80%ほどとのこと。目標はこれを90%に引き上げること。80%だとどうしても集団感染の可能性があるので、それを90%まで引き上げられれば、集団感染はほぼなくなると考えられるという。クーポンが届くと、それを持って指定医療機関に行けば血液検査を受けられ、一週間後に結果の通知と共に抗体がなければワクチン接種を受けられるという。

 で、私はもろにこの年代に適合するんですが、こんなクーポン見たこともないと思っていたら、とりあえず今年は40~48歳の男性に配布し、49~57歳は来年とのことなので、私は来年らしい。で、例えば娘が結婚して妊娠する可能性があるからすぐに検査して欲しいというような人は、自治体に問い合わせれば送ってもらえるとのこと。なお送ってもらえなくて自費検査になった場合の費用は5000~6000円ぐらいらしい。

さらに帯状疱疹流行の兆しが

 今回はこれとさらに帯状疱疹についての情報。帯状疱疹は神経細胞などに潜伏した水疱瘡ウイルスが免疫の低下などで皮膚に現れて激痛を伴う症状を起こす病気。高齢者に多い病気なのだが、最近はこれが若年齢化してきているのだという。その原因は子供に行うことになった水疱瘡ワクチンの接種。これによって子供は水疱瘡を発症することが少なくなったのだが、そのせいで大人が水疱瘡ウイルスに接する機会が減った結果、水疱瘡に対する免疫力が低下してきたのだとか。今までは定期的に水疱瘡ウイルスに接することで、ブースター効果といって免疫が高められていたのだが、それがなくなったということらしい。帯状疱疹は早期治療が重要で、治療が遅れると慢性痛になる恐れがあるとのことなので要注意である。


 以上、気をつけないといけない感染症に対する啓蒙番組。みなさまのNHKでした(笑)。正直、こういう内容の時はどうしても番組としては面白くなくなるので作る方も見る方もツラいんですが、確かにこういうことはキッチリと分かりやすく伝えておく必要があります。政府もキチンとCMとか流した方が良い。

 


忙しい方のための今回の要点

・妊婦が風疹に感染した場合、先天性風疹障害といって心疾患、難聴、白内障などを持った子供が生まれる可能性があるので、風疹の集団感染予防が重要となっている。
・日本では1977~1995年の間に女子中学生にだけ風疹ワクチンを接種したので、この年代に当たる40~57歳の男性が最も風疹の抗体保有率が低いので、抗体検査を受けるためのクーポンをこの年代の男性に送っている。
・この年代の抗体保有率を90パーセント以上まで上げることが出来れば、風疹の集団感染の危険性はほぼなくなり、日本で先天性風疹障害が発生することはほぼなくなると考えられる。
・子供に水疱瘡ワクチンが接種されるようになったことから、大人が水疱瘡ウイルスに接する機会が減少し、免疫力の低下による帯状疱疹の発症が増加しているので要注意。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・確かに風疹、はしか、水疱瘡の区別って難しいんですよね。私も実際にどれにかかってどれにかかってないのかは分かってません。母に聞いても「なんかよく分からんが、湿疹の出る病気にはいろいろなった」という程度の認識ですので(笑)。だから私も来年クーポンが来たら抗体検査を受けたいと思ってます。
・検査を受けるといえば、私の年代だとピロリ菌検査も受けた方が良いんですよね。私はしょっちゅう胃を悪くしてますので、なんかそういう菌がいるような気もするんですよね。
・で、女性の方は以前にこの番組でもやっていた乳がん検査を受けられるように。ちなみに割合は少ないですけど、実は乳がんって男性もなるんですよね。