手の荒れなどで悩む人は多いが(特に水仕事の多い主婦とか)、その手荒れを防ぐにはどうすれば良いかということと、爪の健康を合わせて紹介している。
手荒れを防ぐための方法
まず手荒れについて登場する専門家はスキンクリニックの院長の慶田朋子氏。美容系のクリニックなので「いかにも」というタイプの女性院長です。なお完全に医療系でなく、美容系となると専門家と言っても急に胡散臭くなったりするから注意です。
まずはお約束のように「手荒れで悩んでいる」という3人が登場。その内の主婦二人の水仕事をチェック。するとまず素手で野菜を洗っているのがダメとのこと。野菜のアクは肌に対しての刺激があるので素手で扱わない方が良いとのこと。さらに里芋なんかは要注意とのことだが、そもそも里芋は手がかゆくなる食座の最右翼である。また一番の問題はやはり洗剤。これが手のバリア層を破壊してしまう(回復に1週間から10日かかるとか)ので、これは一番キツい。というわけで特に食器洗いの時には手袋を使用しましょうとのこと。
手を洗った後の拭き方が大事
もう一人の主婦はハンドクリームを塗った上に軍手をしてからゴム手袋という厳重装備。ただ手を洗う時に拭き方がいい加減。手を洗った時にキチンと手を拭かないと手の乾燥につながるという。角層に浸透した水が乾燥する時に、角層内の水分まで飛んでしまうとのこと。タオルは乾燥したものを用意してキチンと拭く。特に指の又なんかや爪の裏なども注意とのこと。また冷え性の人は手が乾燥しやすく手荒れしやすいという。顆粒層にあるタイトジャンクションなる関門が皮膚温が28度以下になると緩むので水分が蒸発してしまうとか。さらにはハンドクリームの使い方だが、一般の使い方は大抵量が少なすぎるとのことで、正しくは片手で指の関節2つ分ぐらい使えとのことだが、これだけ使うと手がベタベタになるのでは? で、手の血行をよくするグーパー体操をしてから保温するのが冷え性の方にはお勧めとのこと。
石けんでの洗いすぎも注意
なお手を石けんで洗いすぎるのも皮膚のバリア層を破壊する原因となるので、手を石けんで洗うのは帰宅時、大便の後、調理の前、食事の前ぐらいにしてほどほどにということのようである。まあこれは当然。なお番組では触れなかったが、薬用石けんはさらに刺激が強いので要注意である。
と一渡り手のケアのことを説明した後で、ケラチナミンのCMが入るのが、まるでかつての「あるある大事典」を連想させますが、必要以上に手荒れの危険性を煽ってはいませんでしたし、専門家のアドバイスもまあまあ妥当だったのでギリギリ良しとしときましょう(笑)。
爪で分かるミネラルの不足
で、後半は爪の健康だが、主旨としては爪の中のミネラルを測定することで体に不足しているミネラルが分かると言うことで、筧氏はマンガンが不足していたので、炭水化物の代謝が上手くいかなくて疲れやすくなっている可能性があるとのこと。さらにはイライラしやすくなるという。不足の原因となりやすいのはアルコールだとか。
というところでドクターネイルのCMが入りますが、まあこれは内容とリンクしているようなしていないような。どちらかと言えばこの内容だとサプリの宣伝の方がダイレクトでしょうね。
CM明けは西尾氏の事例だが、概ね良好だが、カルシウム、マグネシウム、クロム、マンガン、鉄などがやや低めで(良好という割には多い)、カルシウム、マグネシウムが低いのは長期のストレスがあるのではとのこと。
なお最後に「爪をあまり切りすぎないように」(白いところを少し残すのが正解)という極めて妥当なアドバイスがあって終了。筧氏は白い部分を全部切っているそうで、それは完全に深爪です。
どことなくヤバゲな雰囲気がないでもないでしたが、終わってみればまあまあ妥当な内容でしょうか。露骨に商品の売り込みにつなげるつもりがないらしいところは評価して良いでしょう。
忙しい方のための今回の要点
・水仕事の時に気をつけるのは、野菜のアクなどが肌に刺激があることと、特に洗剤は肌のバリア層を破壊してしまう。だからキッチン手袋を使うのが正解。
・さらに注意は手の拭き方。手の拭き方が不十分だと手の乾燥につながってしまう。乾いたタオルを用意して丁寧に拭くのが大事。
・またハンドクリームを使う際は、片手で指の関節2つ分ぐらいの量が必要だとか(いささか多い気もしないではないが)。
・冷え性も手の乾燥につながるので、グーパー体操などで手を温めることが有効。
・また石けんで洗いすぎるのも肌が乾燥する原因となる。
・爪を調べることで体内のミネラルの不足を調べることが出来る。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・正直なところ、後半の爪についてはほとんどこれという情報はなかったですね。手だけで一本作るには尺が短かったんでしょうか? ただむしろ爪だけの方が一本分の内容はありそうな気がする。ばち指のことやらガンなんかまで含めたら、爪だけで1本の内容は十分にありそう。
・どうしても美容○○と付く専門家が出てくると、私の方も思わず警戒してしまいます。なぜか美容についてはウソ八百を言っても良いというルールが世間にはあるようなので。実際、化粧品の成分なんて化学的な視点で見たらひどいものが多いですよ。薬となるといろいろ法的規制があり、薬効なんかも科学的に証明されている必要がありますが、化粧品と健康食品は効果については大抵はメーカーが勝手に言っているだけですから。
次回の健康カプセル
前回の健康カプセル