教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

4/12 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「~不調から人生大逆転!寝たきりにならない秘訣」

 今回は成人病などを抱えた高齢者がそのまま寝たきり一直線の状態から脱して、元気な老後を送るにはどうするかという話。

 

60才からのラグビーでメタボと高血圧を克服

 まず最初に登場するのは高齢者ばかりのラグビーチーム。60代は若い方でかつて90代までいたというのだからすごい。ラグビー経験者というレポーターのU字工事の1人の福田が練習につきあうが、息が切れるほどに激しい。その一人は現役中にはメタボで高血圧だったのだが、定年退職後に先輩に誘われてラグビーを始めたという。今では体力を強化するために筋トレにも励む毎日。その結果として高血圧も解消したという。

 このような運動をするのはフレイルを防ぐのに効果的であるという。フレイルとは生活習慣病などから活力が低下してそれが意欲の低下などにもつながった状態であり、寝たきりになる前駆段階と考えられているという。彼の場合にはラグビーという有酸素運動と筋トレという無酸素運動の組み合わせが体力アップに非常に効果的であるという。まあ私の見たところ、現役時代に猛烈営業マンだった方が、定年後にそのエネルギーをトレーニングに向けたという印象を受ける。

 

認知症初期から復活させたフェンシング

 二人目は物忘れが激しくなってきてこのままでは認知症になるのではと危険を感じたという75才の男性。定年退職で家にいることが多くなってから、危険を感じたのだという。奥さんによると1日中コンピューターに向かっているので危険を感じたとのこと(ドキッ!)

 そんな彼が始めたのが昔に経験があったというフェンシング。これは駆け引きがあるので頭を使いながら行う運動になるという。認知症は初期の段階なら元に戻ることがあり、それに効果があるのは「新しいことを始めること」だという。彼はフェンシングのおかげで元気な毎日を送っているとのこと。

 

ひざ痛を克服したウエイトリフティング

 三人目は40代半ばの時にひざの痛みで歩けなくなったことから、ある運動によって克服した86才の男性。なんとその運動はウエイトリフティング。足腰の筋肉を鍛えることによってひざの負担を減らしてひざ痛を克服できたのだとか。ちなみに彼はウエイトリフティングのマスターズの世界大会で銀メダルの実力者。

 またそんな彼の楽しみは練習後に仲間達と酒を飲みながら中華料理を食べること。実は中華料理は野菜や肉などがバランス良く含まれているので高齢者にとっては有効とのこと・・・なんだが、食い過ぎてカロリーオーバーしたら話にならんとは思う。なお口腔ケアというのが重要で、歯などが悪くなることから食事量が減ってそれが弱っていく原因にもなるとのことで、彼は歯の健康にも気を使っている。

 

生涯生きがいをもつ

 最後はフォロワー22万人という91才のインスタグラマー。彼女は日常のいろいろな写真をアップしているようだが、その中に必ず面白写真を含めるらしい。そのように楽しみつつ社会と関わりを持つというのがこれまた若々しく生涯現役で行ける秘訣でもあるとのこと。


 なんか「お達者くらぶ(死語)」のような内容でした。まあこれから高齢化社会ですから、やはりそこを元気に生きていきたいものです。実際に私も気持ちだけは若いつもりでいるうちに(精神だけは万年中二ですが)、気がつけば高齢者の入口にさしかかっておりました。だからこそ他人事ではないです。なお若い人に言っておくとすれば「若い若いと思っている内に気がつけば年寄りになってるよ」ということ。「いつまでもあると思うな若さと体力」。今から振り返れば、私も随分と若さを浪費してしまった時期があったと、今更取り返しの付かない後悔もある。

 

忙しい方のための今回の要点

・高齢になると生活習慣病などから活動力が衰え、さらに意欲の低下などにつながって寝たきりになる前駆症状と言えるフレイルに陥る危険がある。
・番組には有酸素運動であるラグビーでメタボを克服した人、頭も使うフェンシングで認知症初期から復活した人、ウエイトリフティングによる筋力アップでひざ痛を克服した人などが登場。
・さらに生活に張りをもたせることも重要。91才にして22万人のフォロワーをもつ女性インスタグラマーも登場した。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・年を取ってくると「ピンピンコロリ」ってのが理想だなとつくづく思えてくるんですよね。死ぬ直前までピンピンと元気で、ある朝眠るようにコロリと死んでいるという。というわけでポックリ寺で知られる善光寺に参拝したりするわけです(笑)。
・正直なところ、人生黄昏期に入ってくると、こういうことは切実に考えざるを得なくなります。特に男性の場合は定年後の生活の送り方が大きく影響するとか。もっともこれからは引退もさせてもらえずに死ぬ直前までこき使われそうですが、今の政権だと。

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