教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

5/9 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「海の恵み魚介類」

日本三代朝市の勝浦漁港で魚の健康効果

 番組では和歌山県の勝浦漁港の朝市に来ているが、まあそんなことはオマケのようなもので、今回のテーマは魚介類の健康パワーというものらしい。ん?この番組のスポンサーにどこか水産メーカーはあったっけ?と考えたが、この番組のスポンサーはコーワだけだったな。ちなみに勝浦の朝市は日本三大朝市とか言っていたが、三大朝市って後は輪島は想像付くんだが、3つめはどこだと調べてみたら呼子だとか高山だとか様々。どうやら他の日本三大○○の類いと同じで、上位2つは誰も文句をつけないようなものを上げて、3つめは銘々が好き勝手言っているという状態のようだ。

 

魚を丸ごと食べることによる健康効果

 さて最初に出てくる健康食品は丸干し青魚を丸ごと食べるので健康効果は高い。まず考えられるカルシウムを始め、様々な栄養を取れます。と言うわけで私は以前より、子供のおやつには丸干しをお勧めしてます。私も子供の頃はこれをいつもしがんでいたおかげで、今まで骨折の経験はありません。山道で転倒などして「あっ、これは折れる」と思った時でも辛うじて骨折は免れてます。

 魚の健康効果は注目されており、アメリカでは魚を週1~3回食べ続けると死亡リスクが36%減少したと報告されており、日本の研究では毎日1切以上の魚を食べると15年後の認知症のリスクが61%低下すると言われている。なおほとんど食べない人は、週に1~2書い食べる人に比べると大動脈疾患のリスクが1.9倍高くなるとのこと。

 次に出てくる食材は高級食材の伊勢エビ。これは赤色色素であるアスタキサンチンが抗酸化作用を持つのでガンを防ぐことになるとか。と言うわけで、健康のために毎日伊勢エビを・・・なんてのは当然不可能なので、この時期に食べるべきは干し桜エビ。殻ごと食べるのでカルシウムも補給できます。桜エビの混ぜご飯を朝食にするのがお勧めとのこと。

 

カツオの健康効果

 で、番組お勧めの今が旬の健康食材がカツオ。カツオは高タンパク低脂肪で健康に非常に良い食品だという。というわけで番組では市場食堂でカツオの刺身を頂くという完全な観光番組になっている。刺身で頂くことでEPAやDHAを大いに摂ることが可能という。これらは動脈硬化を防ぎ、認知症を防ぐとも言われている。加熱することでこれらは減少するので刺身が一番良いとか。なおカツオには貧血対策になる鉄分とビタミンB群、さらに肌を改善するパントテン酸、むくみ改善に効果のカリウム、二日酔いのアセトアルデヒドを分解するナイアシンまで含まれているという。ちなみに新鮮なカツオの刺身を選ぶには赤色が鮮やかでドリップが出ていないものを選び、水洗いすることで生臭さが除かれると、まあ当たり前のことを紹介している。なお漁師の食べ方はマヨネーズ醤油とのことで、これは驚いた。

 さらにアンセリンという疲労回復、尿酸値の低下の効果のある成分もカツオやマグロに含まれていることが分かったとか。尿酸値が減少することで痛風防止だけでなく、動脈硬化や慢性腎臓病の防止になるという。

 

鰹節の健康的な食べ方

 またカツオの栄養を手軽に取るとなれば鰹節。鰹節には枯節というカビをつけて熟成させるものと、荒節という煮て燻して乾燥させるものがある。味は荒節の方がワイルドだとのこと。なお鰹節は栄養価が凝縮されており、特にアミノ酸が多いという。鰹節は必須アミノ酸を全て含んでいるという。また鰹節は発酵食品(枯節)でもあるので、整腸効果も期待できるとしている。

 最後は鰹節の食べ方として、味噌と鰹節にネギ・ショウガを加えて緑茶を注ぐという茶節なる郷土料理を紹介している。またチーズトーストに鰹節を載せるという料理もあり、これはビタミンDでカルシウムの吸収率をアップさせる効果もあるとのこと。


 以上、日本人よ魚をもっと食べろというお話。なおカツオは低脂肪高タンパクと言っていましたが、鹿肉も同じく低脂肪高タンパクですので、日本人よもっと鹿を食えというのが以前からの私の主張。

 

忙しい方のための今回の要点

・丸干しはカルシウムだけでなく、様々な栄養を丸ごととることが出来る。
・魚を食べると死亡率が低下するとか、認知症が予防できるという研究報告がある。
・この時期にオススメはカツオだが、カツオは低脂肪高タンパクの健康食品である上に、鉄分やカリウムなど様々な栄養素がある。
・またEPAやDHAを摂るには刺身が一番。これらは血管を守って認知症を予防する。
・さらにカツオはアンセリンという疲労回復や尿酸値減少効果のある成分も含む。
・鰹節は必須アミノ酸をすべて含む上に発酵食品で整腸作用もある。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・私の子供の頃のおやつと言えば丸干しか干ガレイでしたね。甘いものと言えば味醂干し(笑)。おかげで骨だけは丈夫です。
・最近は日本人の魚を食べる量が減っているとか。昔は日本人の長命の原因の一つともされていたのですが。最近の若い人は「魚は骨があるから嫌」とかいうらしい。いやー、骨があるから良いんですが。今でも私は鮎の塩焼きを頭から丸ごと頂くのが大好きですね。郡上八幡で食った天然鮎は美味かったです。
・後、ウロコ付きの鯉を甘露煮にすると美味いんですよね。最近は「ウロコが気持ち悪い」とかいう客が増えたとかで、専門店でさえウロコを取るというとんでもないことをする場合がありますが、あのウロコがコラーゲンそのもので実に美味いんです。それも知らない素人のせいで・・・。ホント、何も知らない素人は迷惑だから口コミとか書くなと言いたいです。
・全く話が変わりますが、口コミと言えば湯の花が浮かぶ上質な温泉の口コミで「湯垢が浮かんで不潔で入れなかった」と書いていた馬鹿もいました。もうここまで来たら有害。

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