教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

5/2 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「住宅と健康」

住宅のホコリ対策

 住宅が健康に与える影響を考えるとのこと。最初に紹介されるのはこのご時世向けのウイルス感染に対抗する住宅で、玄関にいきなり手洗いがあり、洗面所や風呂までどこにも触らずに行ける(自動ドア完備)というのが特徴となっている。

 住宅内での病気につながる危険といえば良くいわれるのはホコリ。まあこれが直接に命を奪うなんてことはまずないが、あまり極端だったらハウスダストアレルギーなどを生じることがある。

 と言うわけでこのホコリを除くための掃除法を紹介しているが、番組ではつっかえ棒にマイクロファイバータオルをマジックバンドで固定した松本式ホコリ取り棒なるものを紹介している(ボッタクリの松居棒みたいである)。要はこれでホコリを取ろうというもの。さらにホコリを引っ付けるためにストッキングを被せて静電気を起こすなんてこともしている。つまりはホコリを拭き掃除ということで、市販品だったらクイックルワイパーなんかでも問題なかろう。

     
ホコリ取りの定番品ですね

 また換気の方法にも工夫が必要。空気の取り込み側は窓を全開するよりも10センチ程度の隙間にした方が気流が早くなるので効果的という。窓が一カ所だけの場合はサーキュレーターなどを使用する。なお番組では触れていないが、対面した窓を開けると直線でしか空気が流れず全体がよどむので、少しずらすというテクニックは良くいわれるところ。

 

住宅のカビ対策

 住宅機密性が上がったことで問題にされるのがカビ。肺にカビが入り込んだ場合の肺アスペルギウス症で呼吸困難になる場合も。もっともこうなるのは余程部屋がカビだらけで、住民も抵抗力が大幅に低下しているという極端な場合であり、どうもカビの危険性については洗剤メーカーなどの思惑で過剰に喧伝されている傾向があることを私などは感じる。

 とは言うものの、なければそれに越したことがないのがカビ。家の中では注意すべきはキッチン回り(風呂回りも多いのだが)で、冷蔵庫のパッキングなどが結露でかびやすいので、こまめに水分を拭き取るのが良いとのことなんだが、カビが生えてしまった時の対処には触れていない。キッチンハイターでもつかえってことか? またキッチンマットが要注意で、掃除機で清掃することになるが、掃除機はゆっくりと手前に引くのが正解というのは以前にガッテンでも紹介済み。

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 また寝室の布団はホコリの巣。布団などはあまりバサバサとしないこと。特に枕回りなどは汚れやすいのでバスタオルなどを敷いてこまめに代えるのが良いとのこと。そりゃそうだ。なお換気で花粉が気になる時は、早朝などの花粉が少ない時間帯にレースのカーテンを引いた状態で換気するのが良いという。なおエアコンなども掃除すること。部屋の湿度を適当に保つことがカビ対策の基本である。

 

意外な原因が思わぬトラブルを

 また意外な問題が発生することがある。ある男性は引っ越しした途端に片頭痛で苦しめられることになったのだとか。その原因が実は真っ白い部屋にあったとか。白い壁などが光を反射するのでそれが刺激となって片頭痛を引き起こしていたらしい(普通はまず化学物質アレルギーを疑うところだが)。そこで壁に落ち着いた色の布をかけたり、ソファにカバーを掛けたり、照明も電球色にするなどが良いという。まあこれは光の刺激を減らすので夜寝る前に落ち着かせるのにも良い。もっとも在宅ワークの部屋をこうすると眠くなるので注意(笑)。


 以上、健康を保つための住宅について。なおホコリやカビは確かに過剰なら病気の原因となり得ますが、基本的には人間には抵抗力がありますので、あまり過剰に神経質になるのはどうかと私などは思います。実際に健康に気をつけるなら、住宅のホコリよりも食品添加物の方が桁違いに危険ですので、そちらの方に気をつけるのが正解だと思います。ホコリのないピカピカの部屋でも、そこでジャンフードをバリバリ食べていたら全く意味がないですので。

 掃除の仕方の類いはこの手の番組で定期的に出るネタで、この番組でも以前に紹介してます。やりやすいネタなんでしょう。

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忙しい方のための今回の要点

・部屋のホコリが過剰だとハウスダストアレルギーの原因などになるので、ホコリ取りを使用した清掃などを定期的にすると良い。
・また換気の際には空気取り込み側の窓は隙間を空ける方が気流が早くなり効果的。
・カビ対策はキッチン回りが注意。冷蔵庫のパッキングなどはかびやすいし、キッチンマットなども定期的に清掃。
・部屋が白色が基調だったために光刺激で偏頭痛を招いたなどという事例もあるとか。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・まあ家の健康といえば、要は家に帰ってきた時に心が落ち着くかどうかが一番重要でしょう。いくら住宅設備を完璧にしていても、人間関係がギスギスしていて落ち着かないなんて家だったら健康保つのは不可能です。ボロいながらも楽しい我が家というのが一番・・・なんてことを生涯独身男が言っても微塵も説得力が無いが。

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