教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

6/20 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「全身に影響を及ぼす歯周病」

歯肉炎と歯周病

 今回は日本人の8割が患っているが、自覚症状が少ないために見過ごされがちな歯周病。しかし軽んじていたら様々な病気の原因ともなり、また免疫力を低下させることでウイルス感染などの危険性も増すとの報告もある。

 まず歯周病であるが、まずは軽い異常である歯肉炎になる。歯垢で炎症が起こることで歯茎が腫れて出血などが起こる。口の中は高温多湿で栄養豊富と菌が繁殖しやすい環境なので、歯磨きなどの衛生管理が悪いと菌が1時間に倍のペースで増えて、短期間で大変なことになるのだとか。もっとも身体には防御機構もあるので計算通りに増えるわけではない。しかし免疫が落ちてくると危険である。歯肉炎のセルフチェックとしては、口臭が気になる、朝口の中がネバネバする、歯磨き後に出血する、歯茎が赤く腫れているなどの内のどれかがあれば危険である。

 この歯肉炎を放置すると炎症が悪化してバリア機能が薄れることで菌が入り込み、その結果としてサイトカインが分泌されるが、これが菌を倒すだけでなく歯槽骨を溶かしてしまうのだという。こうなると歯周炎で、最悪の場合は歯が抜けてしまう。チェックポイントは、歯茎が下がって歯が長くなった、歯茎を押したら血や膿が出る、歯が浮いた感じがする、歯並びが変わった気がする、歯が揺れている気がするでどれがチェックがあると注意である。

 

歯周病が引き起こす病

 そして歯周病が様々な病気を引き起こす可能性がある。ある症例では50代の女性が関節リウマチで苦しみ、その痛みがなくならないために調べたところ歯周病が影響していたことが判明したのだという。歯周病が悪化すると体内で関節リウマチの原因となる物質が増加するのだという。こうなると歯周病とリウマチの両方を治療する必要があるので大変であるという。ある程度の回復まで6年を要したという。さらにはサイトカインがインスリンの働きを悪くするので、糖尿病にも悪影響があると言う。さらに誤嚥性肺炎、脳梗塞、心筋梗塞なども歯周炎と関係していることは判明している。また免疫力の低下で感染症にも弱くなると言う。さらに近年では認知症との関連も疑われている

 

予防のための方法

 予防となると口腔ケアであるが、そこで勧めるのはまずはつまようじ法ブラッシング。これは歯ブラシを歯の隙間に押し込むような形で前後に動かすことで歯の間を磨きつつ歯茎をマッサージするそうな。これを1箇所に付き10回程度行うという。とのことなんたが、これって要は歯間ブラシやデンタルフロスを使えば良いのではという気もするが。

 2つ目は緑茶をよく飲むというもの。カテキンの抗菌作用で虫歯を押さえることが言われているのだという。


 以上、歯周病の予防法であるが、要は歯をキチンと磨いて清潔にと言うことに尽きる。なお私の場合、歯周病までは行っていないが歯肉炎は確かにある。そして歯を磨く度にかなりひどい出血があったのだが、歯があちこち一気に悪くなり、歯磨きがマズいという歯科医の指摘でデンタルフロスなどを使用するようになったことで改善した。また年を取ってきたせいか歯の間が広がってきて、以前よりも食べ物カスが溜まりやすくなったことなども悩みである。よく年寄りが食後につまようじてシーハーしていた理由が最近になって分かってきた。

 

忙しい方のための今回の要点

・歯周病は歯茎で起こった炎症が悪化して歯槽骨が溶け始める症状である。
・歯周病が悪化するとリウマチになったり、心筋梗塞などの病気につながる危険がある。また糖尿病を悪化させたり、認知症の原因になる可能性も指摘されている。
・予防には口内を清潔に保つこと。歯茎をマッサージしつつ歯間を磨くつまようじ法ブラッシングを推奨している。
・さらに緑茶もカテキンの抗菌作用によって虫歯を予防するとされている。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・とかく忘れがちなのが歯のケア。実のところ私も、夜遅くまでネット作業の挙げ句にそのまま歯磨きの気力もなく寝落ちしてしまうなんてこともあります。歯磨きの時間をキチンと確保して習慣化することが重要なようです。

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