教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

7/25 TBS系 世界遺産「300kmのサンゴ礁!オーストラリア」

サンゴ礁の豊かな海

 オーストリアのニンガルー・コーストは全長300キロに及ぶ大サンゴ礁である。


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 サンゴ礁の浅瀬はサンゴ礁自体が防波堤となり、沖の荒い波を防いでいる。サンゴ礁の浅瀬は豊かな生物の楽園となっている。サンゴ礁は生き物の絶好の隠れ家となると共に、餌も豊富でそれを求めて多くの生物がやって来る。1万匹ものウミガメがここで産卵し、さらに巨大なジンベイザメも500匹もここにやって来る。3月頃に行われるサンゴの産卵によって、卵を餌にするプランクトンが大発生するため、プランクトンを餌とする彼らはその頃ここにやって来て大きく成長するのだという。

 

サンゴ礁が隆起して出来た乾いた大地

 内陸には海に注ぎ込む川はほとんどない。ニンガルー・コーストは年間降水量は300ミリ足らずという乾燥地域である。ヤーディクリークも砂浜で海と切り離されている。満々と水を湛えるこのクリークは内陸1.5キロで突然谷底がむき出しになる。地中から水が湧いているのである。ここは周辺の動物たちにとって貴重な水場となっている。

 ニンガルー・コーストの沿岸には高さ最大で50メートルのコーラルテラスと呼ばれる断崖がある。これは海の底のサンゴ礁が隆起したものである。さらに内陸にはニンガルーと呼ばれる高台がある。高さ300メートルほどの崖は浸食による大峡谷である。ここもサンゴ礁が隆起したものである。

 乾いた大地にはシンクホールと呼ばれる穴が開いているが、実はこの中には地底湖がつながっている。地下に染み込んだ水が水路を作っているのだという。この中で生活する魚類なども存在するが、地底で暮らすために目が退化して真っ白になっている。このような水の道が網の目のように広がっているのだという。

 

忙しい方のための今回の要点

・ニンガルー・コーストは全長300キロにも及ぶ大サンゴ礁である。
・珊瑚礁の海は豊かであり、多くの生き物が暮らしている。
・内陸にはサンゴ礁が隆起したことによる地形が存在し、浸食による断崖も存在する。
・内陸の乾いた大地の地下には染み込んだ水が溜まった地底湖が網の目のように広がっている。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・オーストラリアと言えば東側にはグレートバリアリーフもありましたね。サンゴ礁が生育しやすい大陸なのかな。

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