教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

9/19 TBS系 世界遺産「山岳鉄道で行く!スイス・アルプス」

ヨーロッパ最高峰の鉄道駅からの眺め

 スイスのユングフラウ山地。ここには4000メートル級の山が連なる。この近くにはユングフラウ鉄道の標高3454メートルのヨーロッパで最も高い駅が存在する。アイガーとメンヒの中を鉄道は2キロのトンネルで走行し、ユングフラウヨッホ駅に到着する。駅の上は展望台となっている。


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 そこからはユングフラウがすぐそこに眺められる。展望台の南にはアルプス最大のアレッチ氷河が見える。ここは氷河が生まれる場所である。冬に降る大量の雪が氷河となる。アレッチ氷河の全長は23キロで厚さは最大で900メートルもある。

 

 

氷河が生んだダイナミックな地形と魔の山

 氷河は大地を削ってダイナミックな地形を作る。氷河が削った深い谷に落差300メートルの滝が流れ落ちる。崖が高すぎるので水は落下する間に散ってしまう。この滝は雪解け水が流れ落ちる夏にだけ現れる。夏にこの谷は緑に覆われ豊かな牧草地となる。

 また氷河の上にも夏の間だけ現れる湖が存在する。氷河が溶けて青く済んだ湖が無数に出来るのだという。溜まった水は低い場所へと流れて行く。そして最後はクレバスの中に落ちていく。またモレーンと呼ばれる岩や砂利の線が見られる。これは氷河が運んだものである。大地を削りながら流れる氷河が削った砂利が氷河の縁に溜まるのだという。そして別の氷河と合流する時にモレーンが現れる。

 魔の山とも呼ばれるアイガーの北側斜面はほぼ垂直の崖となっており、今まで多くの登山家が命を落としている。アイガーを抜けるユングフラウ鉄道のトンネルの途中には土砂を捨てるための穴があるという。番組では許可を取ってそこから撮影をしているが、悪夢のような光景である。ヨーロッパとアフリカの二つの大陸がぶつかった時に地層がねじ曲がって出来たのがアルプス山脈であり、アイガーの絶壁はその結果である。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・スイスのユングフラウ山地にヨーロッパで最も高いユングフラウヨッホ駅がある。この駅の上は展望台となっており、アレッチ氷河を眺めることが出来る。
・アレッチ氷河は全長23キロ、一番厚いところで900メートルもある。
・氷河は流れながら大地を削り、ダイナミックな地形を生み出す。氷河が削って出来た高さ300メートルの断崖も存在する。
・またアイガー北壁は魔の山ともいわれる垂直の断崖。これはかつてヨーロッパとアフリカがぶつかった時に地層がねじれて出来たものである。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・すごい風景としか言いようがない。テレビでは何度も見てますが、やはりその規模は実感できませんね。まあ自分の目で眺めるしかないのだが、まあそれは私には一生無理でしょう。

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