教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

9/26 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「目からウロコの医療人」

 今回紹介するのは、新たな発想で様々な病気を解決した医療関係者。

ワイヤーで巻き爪を治療する

 まず最初に登場するのは多摩北整形外科の町田栄一医師。彼は巻き爪治療の専門家だという。爪はそもそもは丸くなる性質があるのが、足裏からの圧力で正常な形を保っているのだという。それが歩行が少なくなることで巻き爪が起こるのだという。これが悪化すると歩行困難になったりする。

 従来は爪を切る方法で痛みなどもあった。町田医師が開発したのが金属ワイヤーを使用して爪の両端に明けた穴に通すという方法。これで爪を引っ張るのだという。このワイヤーは形状記憶能力を持っており、爪の形を整えるのだという。この方法は現在は多くの病院で使用されているという。

 巻き爪を防ぐには正しい爪の切り方が重要だという。それはまず爪の先端を真っ直ぐに切り、最後に爪の両端をやすりで整えるのだという。こうすると爪の端が肉に食い込みにくくなる。

 

 

五十肩を改善するインナーマッスルの運動療法

 次は肩治療のスペシャリストウェルケアわきた整形外科の筒井廣明医師。五十肩に対して、彼は肩周辺の筋肉の動きを調査した結果、肩の内側の筋肉(インナーマッスル)の運動療法を編み出した。肩のインナーマッスルである腱板の働きが悪くなることが五十肩の原因となるというのである。

 筒井医師考案の肩のインナーマッスルの鍛え方は、肘をつけて指を動かすというもの。大きな動きをすると外側の大きな筋肉が動くが、小さくてリズミカルな動きをすると肩のインナーマッスルが動くのだという。

 

 

天気痛外来にガンの最新治療法

 次に登場する愛知医科大学の佐藤純医師は日本で初めて天気痛外来を開設したという。天気痛とは気圧の変動などで痛みが出るものだという。内耳が気圧の変化を感じ、それが脳のストレスになって交感神経が興奮して頭痛や目眩などにつながるという。

 これに対処するのが耳栓。気圧の変動などを和らげる効果があるという。さらに手首から指3本分下に位置する内関というツボを押すことで内耳が刺激できるという。

 最後に登場するのはガンを狙い撃ちするBNCTという放射線治療。従来の放射線治療は正常細胞にもダメージを与えるため、何度も分けて少しずつ当てていく必要があるが、この方法だと1~2回程度で終了するという。

 その方法はホウ素を加え、ホウ素ががん細胞のみに集まるのでここに狙いをつけて中性子を当ててホウ素を反応させてがん細胞だけを破壊するのだという。

 

 

 以上、最新治療法についての紹介。最初の巻き爪に対するワイヤー治療法は大分前に聞いたことがあります。私も30年前ぐらいに巻き爪を患って外科に行ったことがあるのですが、その時にはザクッと爪を切られて、痛みがあるので歩行には不自由するし、結局は何だかんだで数ヶ月治療にかかりました。この時に巻き爪になった原因が爪の切り方だった(巻き爪なって痛みが出ると爪の端をより深く切るようになり、ドンドン悪化した)ので、それ以降切り方には気をつけるようになりました。

 五十肩のインナーマッスルについては私は初めて聞いた。私はかつて四十肩を患ってそれ以来、肩の可動域が極端に狭まって苦しんでいるのだが(今では背中に手が回らない)、にもかかわらず、最近再び五十肩の兆候が出て来て「なんでやねん」と思っていたところなので、この方法は試してみよう。

 天候と体調不良だが、確かに天気が悪いと神経痛がというのはある。また目眩や頭痛はしょっちゅうである。まあ私の場合はむしろ、体調が好調という時の方が少ないが。そしてガンについては治療に選択肢が増えるのは望ましいところ。もっともすべてのガンにとはいかないだろうが。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・巻き爪について形状記憶性のワイヤーで爪の形を戻す治療法が普及している。
・五十肩についてはインナーマッスルである腱板の運動療法が効果があることが分かってきた。
・また気圧の変動による天気不調のための専用外来も設置された。
・さらにがん細胞を狙い撃ちする新たな放射線治療法も臨床中である。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・とりあえず最先端治療法が開発されるのは結構なことです。最後のガン治療法なんて現在は臨床段階のようですが、実用化が期待されるところですね。

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