高野山の四季を見せる
今回は4K,8Kスペシャルと言うことで、高野山の四季の風景を延々と見せるという、テキストベースのこのブログでは一番どうしようもない内容です(笑)。
高野山は言うまでもなく空海が開いた真言宗の聖地である。標高900メートル付近の山中の東西6キロほどの盆地が高野山の中心である。その端に入口の大門があり、高野山全体が金剛峯寺の巨大な境内ということになる。中には117もの寺院がある。
その中郭は根本大塔を頂く壇上伽藍である。空海が1200年前にここに最初にお堂を建てたという。秋になると壇上伽藍に続く蛇腹道は見事な紅葉に覆われる。根本大塔の横にあるのが金堂で、ここで主要な行事のほとんどが行われる。
冬になると紀伊山地は雪に覆われた水墨画の世界となる。番組では空海の時代に建てられたという西塔の中を公開しているが、キンキラキンの極彩色の世界で、いかにも仏教の描く極楽浄土である。
水の都である高野山
高野山は水の都でもあるという。降水量が多い上に周囲の山から盆地に水が集まり、しかもそれを保持できる岩盤があるからだという。空海がここに聖地を開いたのもこの水の豊かさが理由だという。高野山では春になるとサクラの銘木が花を咲かせる。
紀ノ川沿いの麓から高野山へは参詣の道がある。空海の母が暮らしていた慈尊院の奥から参詣道が延び、これも世界遺産だという。参詣道は距離26キロ、標高差800メートル。一町(109メートル)ごとに町石と呼ばれる道しるべが建てられており、参詣者は一つ一つの町石に手を合わせながら高野山を目指す。そして参詣道は大門を抜け、壇上伽藍、さらには西の端の奥の院に続く。ここの奥では空海が生きているとされており、今でも空海のための食事を輸送する儀式が行われている。
番組は高野山に現存する最も古い建造物である金剛三昧院多宝塔(1223年建造)の非公開の内部を紹介して終わる。内部には木造の五体の秘仏が安置されている。
忙しい方のための今回の要点
・高野山の四季を紹介。
・高野山は紀伊山地の中の長さ6キロほどの盆地にあり、一番端に入口である大門があり、そこからは金剛峯寺の境内になる。
・高野山は水の豊富な地であり、空海がここを聖地にしたのはそれが理由だという。
・麓の慈尊院から距離26キロの参詣道が高野山に続いており、これも世界遺産である。
・一番奥の奥の院では空海が生きているとされており、今日でも空海に食事を差し入れる儀式が毎日行われている。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・高野山は都合3回ほど行ったことがありますが、何とも言えない聖地の厳粛な空気と、観光客目当ての商売が盛んな雰囲気が入り交じった、独得の空間になってるんですよね。聖地一辺倒でないのが、私のような無宗教(というよりもむしろ反宗教)の者でも出入りしやすくはある。
・ところで今回の番組中、岸田内閣の閣僚が決まる度にテロップが出まくっていたのがウザい。どうせろくな面々でないんだから、いちいち速報で紹介することもないのに。
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