知らない間に蓄積している腰痛借金に注意
睡眠負債という表現が最近になって注目されているが、今回登場するのは腰痛借金。つまりは普段の生活の中に潜む腰痛につながる危険性のことらしい。
最初に登場するのは50代の演奏家の男性だが、10年以上、座っている時に重だるい痛みを感じるのだとか。もう一人は2~3年前から長時間立っていると鈍い痛みを感じるようになったという60代の女性。診断の結果、二人とも腰痛借金がかなりたまっていると感じられるので改善策が必要であるという。
腰痛借金がたまる原因は椎間板の負担。その中の髄核がズレると痛みにつながるという。さらに背中の筋肉が過剰に使われることによる疲労なども腰痛借金につながるという。
腰痛借金が蓄積する理由
最初の男性は腰痛借金について調べると28ポイントと、普通に立っている時の28倍の負担があったという。その原因となった行動はまず洗顔の時の前屈みの姿勢、さらに最大級の腰痛借金ポイントが靴下を履く姿勢。片足立ちで前屈みになるのが負担になるという。また片方だけで重いものを持つのもマイナス。さらにPCに向かう時の前屈みの仙骨座りも悪いという。まあ胡座も椎間板に負担がかかるという。
次の女性は27ポイント。調理の時の前屈みの姿勢やらかがみ込み、さらに前屈みで洗濯物を運んだり、前屈みでスマホを操作などがあげられている。
専門家によると要注意の腰痛のチェック法は、1.お尻から太股まで痛み・しびれが広がる 2.横向き寝でじっとしていても腰が痛むことがある であるという。1は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(高齢者に多い)の可能性があり、2は背骨へのガンの転移や細菌感染の可能性もあるとのこと。
なおこれからの季節に注意はくしゃみ。これでぎっくり腰になる例もあるという(実際に私もくしゃみが出た途端に腰がビキンと痛むことは多い)。この時、机などに手を付くことで腰痛借金を減らせるという。
また精神的なストレスも腰痛借金となるという。ストレスで痛みに過敏になることがあるという(これも思い当たるな)。
腰痛借金を作らない姿勢
では腰痛借金を作らない方法だが、まずは適切な座り方から。これはあばらから上を引き上げる感じで背骨を伸ばし、足は直角になるようにし、耳が肩のラインの上に来るようにするのだとのこと。1日1回、この姿勢を意識してみるとのこと。この姿勢を保つのは難しいので、お尻の下にタオルなどを折って敷くと骨盤を立てやすいという。さらには背中にクッション入れるのも効果的だという。
洗顔時の姿勢だが、両手を肩の上に置き、足を肩幅ぐらいに開き、両肘を後に持っていって胸を張る。この状態のまま太股の付け根辺りを曲げてお尻を突き出して前傾、そして手を下げてひざを曲げるのだという。なるべく台に近づいて作業は身体の近くで行うのだという。また靴下を履く時は背中を壁につけると腰への負担が減るという。
腰痛改善体操
次に腰痛改善の体操。足を肩幅より少し広めに開き、リラックスして立つ。両手をベルトより下のお尻の上に当てて指は下向きに揃える。息を吐きながら手で骨盤を前方に押し出し、上体をゆっくり後ろにそらす。そして3秒停止してゆっくりもどす。この時にお尻から太股にしびれが出たら中止してくれとのこと。これでズレた髄核を元の場所に戻し、また筋肉の疲労や血流を改善するという。腰痛予防なら1日1~2回、腰痛改善なら1日10回程度とのこと。
さらにインナーマッスルを刺激する方法として、四つん這いになって手は肩の真下に置き、ひざの間は拳1つ分ぐらい開け、ひざは直角よりもやや鋭角にする。そこから肩の力を抜いて片方の足を伸ばして10秒キープ、そして反対側の足も同様に。余裕がある人は上げている足と反対の手を上げるとより効果的だという。これは1日3分ぐらい行うと効果的だという。ぎっくり腰が起こりやすいのは9時から11時なのでこの前に行うのが効果的だという。
以上、腰痛について。腰痛借金などという言葉を出して来ているが、要は日頃から腰に負担がかかることを繰り返していると、ある日突然にドッカンときますよということ。
私がご多分に漏れず腰痛持ちだが、原因はハッキリしていて、日頃の姿勢が悪い、デスクワークが多い、明らかに体重が過重でそもそも腰に負担が大きいというのは明確。それを筋力で無理やり支えているのが、このコロナお籠もりのような運動不足が積み重なるとドッカンとくるというわけである。実際にコロナ禍になってから既に2回ほど爆発して仕事が出来ない状態になったことがある。
ちなみに最後のインナーマッスル運動は実際に何度も目にしたことがある。私の会社にも腰痛持ちは多いのだが、彼等が昼休みによくしている。ちなみに私の場合、腰痛以前にひざが悪いので、ひざをつく運動はすべて不可である(地面にひざをつくと激痛が走る)。
忙しい方のための今回の要点
・日頃から腰に負担のかかる姿勢を取っていると腰痛借金が貯まり、ある時にはそれが爆発する危険がある。
・注意すべきは前屈みの姿勢。椎間板に負担がかかることで髄核がズレて、椎間板ヘルニアを発症することがある。
・またくしゃみなども腰に負担がかかるので、この時は机に手を付くなどして身体を支えると良いと言う。
・さらに精神的ストレスも腰痛を悪化させることが分かっている。
・番組では腰痛を予防・改善する運動を紹介している。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・腰痛は人類が二足歩行するようになった時からの宿命とも言われています。座り方が悪いともろに腰に来るのは私に分かります。座る姿勢は足には楽だが、腰にはキツいですよね。かといってずっと立っていてもしんどいし。
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