教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

10/20 NHK ガッテン「モチモチ食感祭 もち米で美味&快感SP」

赤飯を家庭で簡単に作る方法を紹介

 今回のテーマはもち米。このもち米を用いた赤飯やおこわを簡単に作れる方法を紹介すると共に、もち米を使った料理を紹介するという、例によって完全料理番組です。

 まず赤飯であるが、食べたことのある人がほとんどだし、好きだという人も多い。しかし作り方を聞くと大抵は知らない。そこでまずは普通の作り方を紹介している。

 番組で紹介した方法はまず前の晩から小豆を茹で、翌日にはせいろでもち米を蒸して、途中で昨晩茹でた小豆の煮汁と豆を加えてから再びせいろで蒸すという、トータルで8時間もかかるという大変なもの。

 これからガッテン流の紹介になるのだが、番組ではこれを実行するのがプロのシンガーソングライターを目指しているという大友侑氏(32才)。シングルマザーで自分を育ててくれた母親に赤飯をつくってあげたいとのこと。

 

 

炊くと蒸すの違い

 最初はレシピを調べて炊飯器で炊いてみる。最近の炊飯器はおこわモードなどもあって赤飯を炊くことも可能。しかし炊きあがった赤飯は、悪くはないけど今ひとつパンチがないという評価。

 これはやはり炊くと蒸すの違いが効いているという。もち米は吸水力が高いので炊くとどうしても柔らかくなってしまうと言う。また粘りが強いので加熱中も米が踊らないのでムラが出来やすく、もち米の適性から見ると蒸す方が良いのだという。

 ここで登場するのがガッテン流だが、使用するのはフライパン。フライパンで20分で赤飯が出来るという。洗ったもち米に豆と煮汁を加えて20分、見事に赤飯が出来上がって大友氏の母親も感心、大友氏は「赤飯日和」なる曲を披露して目出度し目出度しなんだが・・・申し訳ないが、あまり良い曲と思えない。歌手としてもイマイチ。ゲストは気を使って「名曲、名曲」とか言ってるけど本気か? 夢を追うのも結構だが、正直なところそろそろ人生を堅実に考えた方が良いのではというのが、私の彼に対するアドバイスである。

 

 

細かいレシピ及び他の調理法

 細かいレシピであるが、まずもち米を水で洗ってザルに上げて30分置く。この30分がミソで、この間に米にヒビが入るのがポイントだという。そしてザル上げしたもち米(2合)と煮汁300ミリリットルをフライパンで強火加熱。沸騰したらヘラでゆっくりとかき混ぜる(この時にヒビから煮汁が浸透する)。フライパンの底が見えるようになるまで煮詰めたら、ここで弱火にして豆を加えてアルミホイルで包んだ蓋をして待つ。加熱を始めてから20分で赤飯のできあがりとのこと。ちなみにそこに出来たお焦げは両面焼いてせんべいにできるとか。最初は炊いている状態だが、水深が浅いのですぐに蒸しの状態になるのがミソだとか。なお蓋をアルミホイルで巻くのは熱を反射して、より蒸しが徹底するようにするためらしい。

 とのことなんだが、よくよく考えていると「赤飯を20分で作る」と言っていたが、その前の小豆を煮るところは計算に入っていないことに気づいた。小豆を煮る時はガッテンあんこ式で行くんだろうか? いや、煮汁を結構使うから、多分鍋でクタクタ煮るんだろうな。

tv.ksagi.work

 最後は祖母から三代料理研究家というきじまりゅうた氏が登場して、白おこわを使用しての料理の紹介。主食がもち米のラオスに学んだ食べ方として、白おこわを手でつぶしながらそこに明太子などを加えて食べる方法(半撞く餅みたいになる)を紹介。さらには白おこわを焼いたもので、もち米を混ぜた挽肉を焼いたパテを挟んだライスバーガーなどを紹介している。

 

 

 以上、今回は完璧な料理番組でした。個人的にはこういう回は番組内容に対する興味がグッと減退するんだよな・・・。その挙げ句に途中でヘボい歌まで聴かされて、どうすりゃいいねんってところが本音です。

 まあ赤飯には興味ありますが、正直なところわざわざ自宅で炊くかとなるとうーん。私の場合は、できあいを買ってくるので十分かなというのが本音。私の人生なんて、今後赤飯炊いてお祝いするような目出度いことなんて多分何もないでしょうし・・・。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・手間のかかる赤飯をフライパンで簡単に作る方法を紹介。
・もち米は水分を吸収しやすいので、炊くやり方だとどうしても柔らかくなりすぎるので、本来はせいろなどを使って蒸す方法が取られる。
・ガッテン流はフライパンに水にさらしからザル上げして30分たったもち米をいれ、そこに煮汁を加えて強火で炊き、水が減ってきたところで蓋をして蒸し上げる方法。
・フライパンが浅いので、最初の炊きからすぐに蒸しに移るのがポイントだという。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・赤飯にしても餅にしても、昔は家で作ったりしていたようですが、今は共に店で買ってくるものになってますね。都会っ子の私は、そもそもこんなものを家で作るという感覚が全くありませんでした。
・今は手間のかかる調理は全部できあいってのが普通ですからね。家事にそこまで時間をかけてられないってのもありますし。

次回のガッテン

tv.ksagi.work

前回のガッテン

tv.ksagi.work