教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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10/23 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「腰痛になりやすい意外な原因」

腰以外に原因のある腰痛

 今回は日本人の4人に1人が悩んでいるという腰痛。しかしその80%は原因が不明だという。腰痛になりやすい原因について専門医が紹介すると共に、命に関わった危険な腰痛の例などを紹介。

 腰痛の原因が実は腰以外にある例は多いという。今回はペインクリニックの北原雅樹医師が実際の患者の例で紹介する。

 まずは2年前から腰の曲げ伸ばしでズキズキ痛むという40代の男性。彼が歩いて診断室に入ってきた様子を見ただけで北原医師は大体原因は分かったという。彼の腰痛は朝が特にひどくて、起き上がるのに20分近くかかるという。北原医師の触診の結果、実は腰は痛くないということが判明、腰痛の原因は実はがに股にあるのだという。ひざが外向きになっていて、ひざ回りの筋肉が硬くなって縮こまっており、左右の足での筋力の差があるという。なお左右の足の筋力の差があると自然に足を組むことが多くなるという。

 彼の場合、ひざを押すと激痛が走る。これがトリガーポイントとなって関連痛を生じており、それが腰の痛みだと感じさせていたのだという。つまりトリガーポイントを放置していくら腰を治療しても意味がない。北原医師によるトリガーポイントの改善法は10秒ほどじっくりと押すというもの。目安は1日2回程度。トリガーポイントは血流の悪化でしこりとなっているので、そこの血流を改善して疲労物質を溜にくくするのだという。

 

 

筋力低下や脳の疲労が原因の場合も

 次は10年以上腰痛に悩まされている50代の女性。前傾姿勢を数分続けるだけでキツいという。医師によるとこの腰痛を放置すると寝たきりの危険があるという。彼女を触診すると身体のあちこちにトリガーポイントがある。腹筋を中心にかなりの筋力低下があるのが原因だという。彼女の筋力低下の原因は産後の体重減少だったという。これを放置すると寝たきりの危険がある。危険なサインとしては尿漏れがないかだという。骨盤底筋が衰えると尿漏れが起きやすくなるので、尿漏れがすると言うことは骨盤底筋が弱っていると言うことで、それは全身の筋力がかなり衰えていることを意味するという。医師が勧めるのは骨盤底筋体操。お尻の穴を3~5秒締めて緩めるを20回、朝昼晩1セットずつ実施するというもの。

 次は3年前から腰に強い痛みを感じるようになった50代女性。椅子から立ち上がった時など突然に痛くなったりなど、突発的に現れて部位も安定しないという。触診の結果もトリガーポイントが見つからない。こういう腰痛は厄介だという。ここで医師が注目したのは彼女の生活習慣。日常的に夕食時間などが不安定で寝不足が慢性化しているという。そのために脳が休息できずに疲労が蓄積しているのが原因ではないかという。脳が疲労することで痛みを抑えるセロトニンが減少するので、脳が本来の痛み以上の痛みを感じている可能性があるという。

 

 

命に関わることのある急性腰痛の見分け方

 ちなみに急性腰痛と言えばぎっくり腰などがあるが、これは慢性腰痛がある場合にそれが悪化することで起こることが多いという。対処法としては、発症から24~48時間は安静にするが、それ以降は激痛が出ない範囲でゆっくりと身体を動かした方が良いという。でないと筋力が低下して再発しやすくなってしまうという。

 また急性腰痛の中で危険なケースとして、腰痛だと思っていたら実は膵臓ガンで背骨周囲の神経にがん細胞が転移していたという例があったという。また胃や腎臓などの内臓疾患や大動脈瘤なども腰痛が症状として現れる場合があるという。危険度の目安としては、痛みで目が覚める(目が覚めると痛いというのが普通)や急に体重が減少するなどだという。この手の腰痛は鎮痛剤で痛みが治まることがあるのがタチの悪いところだという。

 6つの危険なポイントとして、先ほどの「痛みで目が覚める」「やたらつまずく」「急に体重が減った」「とても疲れやすくなった」「今までになかった痛み」「痛み止めが有効」を挙げている。1つでも該当したら専門医へとのことだが、老化でも現れるものもあるからな・・・。


 以上、腰痛について。私の場合もその日本人の4人に1人の方です。私の場合は原因不明でなくてハッキリと椎間板ヘルニアが確認されてます。そしてその状況が悪化したら歩けないぐらいの腰痛に襲われることになると。もっとも椎間板が原因だけでなく、今まで何度も背筋の肉離れ的なものではと思われる腰痛も体験してます。根本原因は体重超過と運動不足なのは分かっておりますが、それがなかなか改善できないのがツラいところ。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・日本人の4人に1人が腰痛に悩まされているが、その80%は原因が不明だという。
・腰痛の原因が腰以外にある場合が多い。例えばがに股が原因となってひざにトリガーポイントが発生し、その関連痛として腰痛が起こる場合などがある。
・また筋力低下によって腰痛につながる場合もあり、これは放置すると寝たきりにつながる可能性あり。危険の目安は尿漏れなどの症状。尿漏れが発生する場合は骨盤底筋が弱っており、これは全身の筋力がかなり落ちていることを示している。
・さらに慢性的な寝不足などで脳が疲労していると、痛みを抑制するセロトニンなどの分泌が落ち、脳が通常以上に痛みに過敏になっている事例などもあるという。
・急性腰痛の一つであるぎっくり腰は、24~48時間は安静を保ち、その後は筋力低下を防ぐために、激痛の出ない範囲で身体を動かした方が良いという。
・また急性腰痛の場合、ガンが背骨の神経に転移していたり、内臓の病気や大動脈瘤などが腰痛として現れることもあるという。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・腰痛持ちは大体運動不足を指摘される場合が多いです。筋力の低下なども起こりますし、腰回りの筋肉の柔軟性の低下なども原因になるとか。まあ「分かっちゃいるけどどうにもならん」のですが。

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