教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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11/13 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「症状の組み合わせでわかる!?危険な頭痛を見極めるポイント」

命に関わる危険な頭痛の見分け方

 日本人の4人に1人は悩まされている頭痛。その原因は分かっているだけでも300種以上あるという。しかし中には命に関わる危険な物も。そのような危険な頭痛の見分け方を紹介する。

 まず危険な頭痛であるが、脳に異常が無い一次性の頭痛と脳に異常がある二次性頭痛があり、片頭痛などは一次性の頭痛になる。脳には異常が無くて慢性的に繰り返すのが特徴だという。片頭痛以外では緊張型頭痛もこの代表である。危険な頭痛は二次性頭痛の方でこれらには特徴がある。

 

 

くも膜下出血に椎骨動脈解離に脳腫瘍

 日本人の3万人が毎年発症し、1万人以上が亡くなっているというのがくも膜下出血。これは脳のくも膜の下の血管が切れて脳内に血液があふれ出す病気である。脳動脈瘤が破裂することで起こり、高血圧がある人が発症しやすい。さらに喫煙や肥満なども危険因子となる。くも膜下出血の危険な頭痛を見わけるポイントは、急激な頭痛にプラスして吐き気だという。この頭痛は金槌で頭を殴られたようなと言われる強烈な激痛であり、脳が圧迫されることで吐き気を感じるという。こうなると命に関わるので直ちに救急車である。

 さらに後頭部の急激な痛みとして現れるのが椎骨動脈解離だという。これは首の骨の後に左右一本ずつある椎骨動脈が裂ける病気であり、最近は働き盛りにも増えているという。これらは脳梗塞やくも膜下出血にもつながる大変危険な病気だという。症状としては後頭部痛として発症することが多いという。裂けた部分が痛くなるので、2本の椎骨動脈の裂けた側の後頭部が痛くなるという。血管がさける理由は動脈硬化が主な物だという。また椎骨動脈は頭を動かす度に固定されている頭の中の部分と動く部分の境目となる血管に負担がかかるのだという。後頭部の急激な痛みは要注意である。

 さらに今までは急な頭痛に襲われる場合だったが、頭痛を繰り返して悪くなる危険な病気もある。朝方の頭痛を毎日繰り返す場合、脳腫瘍の危険性があるという。脳は寝ている間は心臓と同じぐらいの高さになるために、朝になると血液が溜まってむくむのだという。ここで脳腫瘍があれば脳が圧迫されて頭痛が起こるのだという。昼頃になってむくみがなくなると頭痛が治まるのが特徴だという。朝方の頭痛が何日も続く場合は精密検査をお勧めとのこと。

 

 

さらに他の危険な頭痛

 次に気をつけるべきは頭をぶつけた後にかなり経ってから起こる頭痛慢性硬膜下血腫という頭痛があり、高齢になるほど起こしやすいという。怪我から数週間後に起こる繰り返す頭痛が特徴。この病気は頭に衝撃を受けてからジワジワと時間をかけて血液が溜まっていくので、症状が出るのに時間がかかるのだという。高齢者は脳に隙間があるために発症しやすいのだという。なおこの病気は溜まった血を抜くと劇的に改善する。

 さらに髄膜炎などもあり、これは急激な頭痛に加えて首の後ろが痛くて回せない、38度以上の高熱が出るなどの特徴があるという。これはウイルスや細菌の感染によって起こるが、ウイルス性は1週間ぐらいで後遺症もなく治まるが、細菌性の場合は抗生物質での治療隣、最善の治療を行っても致死率が20%以上で後遺症が30%に現れるという。

 これらの危険な頭痛については脳ドックでの検診がお勧めとのこと。40代以上で一度も検査を受けたことのない人は一度は受けてみたらとの話。

 

 

片頭痛の原因が心臓にある場合も

 また片頭痛であるがストレスなどが原因とされるが、心臓に原因がある場合も存在するという。それは心臓の右心房と左心房の隔壁に胎児の頃にあった卵円孔という穴が大人になっても閉じない人が4人に1人いるのだという(意外に多いのに驚いた)。右心房の不純物等を含んだ血液が左心房に行ってしまうことで、これが脳に運ばれることで片頭痛を発症するのだという。また血栓が脳に達して脳梗塞を発症する場合もあるという。なお卵円孔があるかどうかは心エコーで調査できるという。なお卵円孔がある場合、カテーテルを用いて穴を塞ぐ手術法があるという。

 さらに脳梗塞につながる心臓の病気としては心房細動があるという。これは心臓がけいれんしたようになって血液を送り出せなくなる病気で、これで血栓が脳に達すると脳梗塞を起こす。脈を確認して、それが規則的に刻まれていたら問題はないが、リズムが乱れている場合は危険があるという。


 以上頭痛について。物が物だけに危険な事例もあるのは当然だろう。要はいつものように起こる頭痛というのはまず問題がないということで、突発的に経験したことのないような頭痛が起こった時が危ないということのようである。

 なお私も頭痛はしょっちゅうだが、主に眼精疲労から来ているようである。特に年を取ってからは目が疲れやすくなって、霞むPC画面を無理矢理目をこらして睨んでいるような状態なので疲労すること甚だしい。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・日本人の4人に1人が持っているという頭痛には考えられる原因は300以上あるという。しかしその中には命に関わる危険な物もある。
・命に関わる危険な頭痛の最初は、毎年3万人が発症し、1万人が亡くなっているというくも膜下出血。動脈硬化などが原因で脳動脈瘤が出来て、これが破裂することで発症する。
・その頭痛の特徴は金槌で殴られたようなと言われる激しい頭痛。さらに脳が圧迫されることで吐き気なども生じるという。これらの症状が現れたら迷わず救急車を呼ぶ必要がある。
・また後頭部に急に痛みが出る場合は椎骨動脈解離があり得る。これは首の骨の後に左右一本ずつある椎骨動脈が裂ける病気であり、脳梗塞やくも膜下出血につながることもある非常に危険な病気である。後頭部の血管が裂けた部分に痛みがあるのが特徴。
・さらに頭痛を繰り返しながら悪くなる病気もある。朝の頭痛が続く場合は脳腫瘍の可能性がある。朝には脳が水分増加でむくむので、腫瘍に圧迫されて頭痛が生じる。昼頃には治まるのが特徴。朝の頭痛が何日も繰り替えようなら精密検査を。
・また頭をぶつけてしばらくしてから起こる頭痛は慢性硬膜下血腫。脳内に血腫が出来て脳が圧迫されて頭痛につながる。頭をぶつけてから数週間後などにジワジワと発生するのが特徴。高齢者ほど発症しやすいという。
・さらに髄膜炎などの危険な頭痛もある。これはウイルスや細菌感染による物で、発熱を伴うのが特徴。ウイルス感染の場合は1週間程度で治癒するが、細菌感染の場合は抗生物質による治療が必要で、さらに死亡率や後遺症発生率も高いという。
・ストレスなどが原因で、本来は命には関わらない片頭痛だが、心臓の疾患が原因の場合があるという。胎児期に心臓の右心房と左心房をつないでいる卵円孔が塞がっておらず、右心房に汚れた血液が混じって、それが脳に達することで片頭痛を発症する。放置すると脳梗塞の危険もある。カテーテルを使って穴を塞ぐ手術法がある。
・また心房細動も脳梗塞につながる危険な病気で、血栓が生じて脳梗塞を発症する可能性がある。脈を調べて一定のリズムを刻んでいるかで自己診断できる。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・危険な頭痛について。もっとも私の場合は最近はストレスが原因でほぼ慢性的に頭痛だわ。死にそうな痛みってのは体験したことがないが。ちなみに私は自分の最期は多分心筋梗塞ではないかと思っている。

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