教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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8/20 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「あなたの腸もカラッカラ!?砂漠化を防げ!夏の便秘改善」

夏に増加する危険な便秘

 大量に汗もかくこともあるこの夏、こういう時に気をつける必要があるのが大腸の砂漠化だという。これは水分不足で大腸が乾燥することで便秘を起こし、そのことがさらに最悪は死につながる病気を発症することになるという。今回はその予防法。

 便秘は高齢になるほど増加し、70ぐらいになると男女差もなくなってとにかく多くの人が便秘に苦しむという。また腸は免疫に関連しているので、便秘によって腸内環境が悪化すると、免疫力の低下につながる。また脳と腸は脳腸相関といって互いに関連し合うので、認知症患者で慢性的な便秘がある人は、認知機能の低下が2.7倍早くなるという指摘もあるとか。

夏の便秘は要注意

 ここで実際に便秘で苦しんでいる3人の被験者で調査を行っている。なお便が出ても残便感があるなども立派な便秘だとか。3日に1回出ないというのは便秘該当だという。また硬い便が出る(甚だしきはウサギの便)はかなり重度の砂漠化である。なお逆に軟便の場合も腸内環境の悪化を示している。

 

 

腸内砂漠化の原因

 さて夏の大腸の砂漠化の原因であるが、そもそも水分が大腸に届かないのだという。というのは口から摂取した水分の9割は小腸で吸収されて大腸に届くのは10%に過ぎない上に、夏は汗をかくことでそれがさらに減少するのだという。また夏で食欲が落ちたりすると食事から摂取する水分も減少する。先ほどの被験者も女性二人は食欲低下やダイエットなどで朝食抜きだった。ちなみの残りの男性は晩酌の習慣があり、これがアルコールの利尿作用で水分不足になっていると推測されるという。

 また夏になると腸の動きが鈍くなるという。これは気温変化による自律神経の乱れが原因だという。また熱帯夜で寝苦しかったりすると自律神経が乱れるという。また旅先で便秘になったりするのも、環境変化による自律神経の乱れだという。自律神経が乱れると腸が痙攣して便秘と下痢を繰り返すことになるという。さらに大腸の老化も原因になるという。弛緩性便秘と言って、腹筋などが弱ることで大腸の蠕動運動などが悪くなるのだという。腹筋が10回出来ない人は要注意とのことで、女性二人はアウト。腸の老化は50才ぐらいから始まるが、生活習慣によってはもっと早くなると言う。

 ちなみにこれらを放置すると腸管の圧力が上がることで、腸壁の弱いところが外側に袋状で飛び出す大腸憩室症というものを発症することがあるという。普段は無症状だが、憩室が傷つくと大量に出血することがあり、その程度によって命にも関わるという。心配な人は内視鏡検査を受けるべきとのこと。

 

 

便秘防止のための対策

 さて対策編であるが、まずは朝一杯の炭酸水。水分を摂るということと、炭酸が胃腸を刺激するという。なおコーヒーや茶には利尿作用があるので、まずは炭酸水とのこと。また発酵製食物繊維を摂れとのこと。これは腸内細菌の餌となって酪酸などを生み、これが腸の活動のエネルギーになるのだという。具体的には穀物や根菜などの茶色の食品との話。またワカメやひじき等も良いと言う。番組ではコンビニなどで売っている豆腐と枝豆のひじき和えをもち麦ご飯に混ぜ込んだ物を推奨している。そして三ツ目はお腹をひねる運動お腹を揉む腸もみ体操を勧めている。これを一週間実戦しただけで先の被験者は便通が劇的に改善して目出度し目出度しである。


 以上、夏の便秘対策。ちなみに私の場合は、夏は水分や冷たいものの取り過ぎなどで下痢になることの方が多いです。ですから大腸がカラッカラと言われても今ひとつピンとこない。まあ部屋にお籠もりでなるべく汗をかかないってこともあるような気はしますが。なおストレスなどで自律神経は滅茶苦茶だという自覚はあります。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・夏になると大腸が水分不足になって便秘になる人が増加する。
・これはそもそも口から摂った水分の90%は小腸で吸収されて大腸には10%しか到達しない上に、発汗などで水分が減るので余計に水分不足になるのが原因。
・さらに夏になって食欲が低下すると、食事からの水分摂取も減少することになる。
・また温度刺激で自律神経が乱れて大腸が痙攣したり、筋力の低下で蠕動運動の能力が落ちる腸の老化なども便秘の原因となる。
・あまりに便秘が続くと腸管内の圧力が増して、腸管内の弱い場所が膨らむ大腸憩室症になることがあり、憩室が大規模出血したら命に関わることもある。
・予防法だが、まず朝一杯の炭酸水を飲むことで胃腸を刺激する。また腸内細菌によって酪酸を生成する発酵型食物繊維を摂取する。さらにお腹をひねったり揉む体操をするなどで便秘改善が期待出来る。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・ハッキリ言いますと、私の場合は年がら年中下痢なので、便秘の経験はほぼないです。ただ逆のベクトルで常に胃腸の調子が悪いということなのでこれも困ります。また下痢が続くと、そのことによる身体の脱水というのも発生し、これは命に直結します。

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