教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

9/10 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「早期発見が命を守る!経験者が明かすガンのサイン」

ガンの初期症状

 今回はガンの初期症状について。ガンの早期発見のために初期症状に対する気付き方を紹介する。

 まずはガンの初期症状に気付いた経験者の紹介。57才の男性は45才の時に朝から異常な疲れを感じるようになり、微熱も出るようになったのだという。しかし1ヶ月も病院に行かなかったという(仕事が忙しかったのだとか)。しかし右の頸部に2センチぐらいのブヨブヨしたしこりがあるのに気付き、これに不吉なものを感じて初めて病院に行ったという。診断の結果は悪性リンパ腫。リンパ球のガンでリンパ節の腫れとしてしこりが出ていたのだという。幸いにしてステージ1の早期ガンだったので抗がん剤や放射線治療で回復したのだという。症状の微熱などは免疫系ががん細胞と戦うことで起こっていたという。微熱などの症状が2週間以上続くようなら風邪ではないので病院に行くべきだという。

 

 

しかし初期症状が明確に現れない場合も多い

 ただしガンでもこのような初期症状が現れないものもある。6年前にステージ3の肺腺ガンと診断された60才の女性は、けん怠感、微熱、咳の症状が日増しにひどくなった感じで、それ以前には初期症状はなかったという。それがたまたま受けた健康診断で肺がんが写っているのが発見されたのだという。なお末梢型の肺腺ガンの場合は初期症状が出ない場合があるという。早期発見するには肺のX線検査が一番だという。彼女も検診は受けていたそうだが、実はX線検査がなかったために肺腺ガンが見つからなかったのだという。

 何か異常を感じた時にとりあえず診察を受けるということが重要だという。また定期的な健康診断も重要である。またガンにならない生活として、禁煙、お酒は適量、バランスの良い食事、減塩、適度な運動、適切な体重を挙げている。

 

 

最新のがん検査

 さらに近年開発されたガンの早期発見法として、1滴の唾液で6種類のガン(肺がん、膵がん、胃がん、大腸がん、乳がん、口腔がん)のリスクが判定出来る方法が実用化されたという。自宅で唾液を摂取して冷凍便で送れば、2週間ほどで結果が返ってくるという。これはがん細胞が出す代謝物をAIが判定するのだという。結果はA~Dの4段階で判断するので、りすくが高いと判定されたら精密検査を受けるようにとのこと。なお検査費用は2万円程度とのこと(健康守るのも金次第か)。


 ガンの初期症状と言われても、実際はほとんどないというのが私の認識なんだが、そう的外れなものではなかった印象。そもそもガンの場合は何か明確な症状が出てきた時には既に大分進行している場合が多いと思われる。

 そう言う意味では早期発見にはやはり検査に尽きると思うのだが、健康診断レベルだと結構見落としも多いというのは言われている。そういうことを考えると、今回の内容は最後に登場した唾液検査のPRが主眼か。もっとも実に手軽なのはよいが、実際の的中率はどの程度なのかが気になるところ。それとやっぱり自己負担2万円は決して安くない。予防診療として自治体とかで補助金出しても良いような気がするが。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・がんの初期症状として、けん怠感、微熱などが現れることがある。このような症状が2週間以上続く場合は風邪とは考えにくいので診察を受けるべきである。
・また初期症状が現れないがんも多いので、やはり定期的な検診が重要。
・ガンにならない生活として、禁煙、お酒は適量、バランスの良い食事、減塩、適度な運動、適切な体重の維持。
・最近になって唾液から6種のがんのリスクを判定出来る検査法が登場した。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・最初の人が「仕事が忙しくてなかなか病院に行かなかった」と言っていたが、これって大抵のサラリーマンに共通する話です。とにかく平日に一日仕事になる病院ってなかなかいけない。

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