9/24 TBS系健康カプセル!ゲンキの時間「～緊急宣言!今肝臓が危ない～脂肪肝・肝硬変の原因と対策」

ALT30以上は脂肪肝の可能性が

　今年6月医学会で出された奈良宣言2023では、肝臓の数値に関してALTが30を超える場合には受診をするように勧めることになった。沈黙の臓器と言われる肝臓だが、それだけになかなかに症状が出にくいという問題があるのである。

　肝臓は様々な機能を持つ臓器であり、その機能は実に500に及び人体の化学工場とも言われている。また2/3を切除しても元の大きさに戻るほどの高い再生能力を持つ。しかしダメージが分かりにくいために症状が出たときには肝硬変になってしまって、そのまま肝臓ガンへに至るという可能性が高い。

　番組ではALTが30以上の人を集めて調査しているが、全員体型は普通。ちなみにALTは肝臓内の酵素なので、これが血液中に出ていると言うことは幹細胞が破壊されているという意味になるのだという。ALTが30を超えた場合に考えられるのが脂肪肝。肝臓に脂肪が溜まる症状で、これが進むと肝臓が繊維化して肝硬変になる可能性がある。

痩せていて飲まない人とも脂肪肝に

　番組では先ほどの被験者の肝臓に蓄積した脂肪をチェックしている。すると案の定、みんな肝臓に脂肪が蓄積していることが分かる。さらに硬さを検査するMRエラストグラフィを測定すると、一人がかなり繊維化が進んでいるという結果に。彼は脂肪量は少なかったのだが、これは繊維化が進んだせいで脂肪が減ったのであり、かなり危険な状態である。ちなみに彼は体格は普通でお酒も飲まない。こういうのはNASH(非アルコール性脂肪肝炎)という症状だという。最近はやせ形NASHが増えているのだという。若い頃に比べて体重が10キロ以上増えたという人が要注意だという。

　なお男性の病気のイメージがあるが、女性も発症するし、特に閉経後は要注意だという。またアルコールによる肝炎に関しては、女性は男性の2/3で発症するという。

　予防だが、珈琲や緑茶が良いという報告があるという。ただ摂りすぎるとカフェインの問題が生じるので要注意。またALTを改善させるなら肝体操なるものを紹介している。足を大きく上げる運動などを紹介しているが、ポイントは筋肉を鍛えること。筋肉はたんぱく質の貯蔵、糖質の取り込み、アンモニアの分解などの筋肉と同じ働きをするので筋肉量が増えると肝臓の負担が減るのだという。

　以上、肝臓について。さて私はもう数十年前から脂肪肝の診断を受けており、ALTは30を遥かに超えてます。と言うわけでかなり状態は悪い。しかもコロナ以降のお籠もりのせいで身体の筋肉が落ちたことから余計に肝臓に負担がかかっているようです。

　ちなみにALTの数値はつい最近までは40ぐらいまでが正常値と聞いていたんですが、要は奈良宣言2023でさらに診断基準が厳しくなったと言うことのようです。私の肝臓が正常値になるまではかなり遠いです。

忙しい方のための今回の要点

・ALTが30以上ある人は、肝臓に脂肪が蓄積する脂肪肝になっている可能性がある。
・脂肪肝が進むと肝臓が繊維化して肝硬変につながる可能性がある。そうなると命に関わってくる。
・最近は肥満でもなく酒を飲まない人が発症するNASH(非アルコール性脂肪肝炎)が増加している。
・また女性も特に閉経後は注意が必要。
・改善のためには運動によって体重を減らし筋肉をつけるのが一番。筋肉が付くことで肝臓の負担が減少する。