教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

11/12 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「インフルエンザも重症化する!?現代人を襲う頻呼吸の恐怖」

コロナの影響で頻呼吸の人が増加

 コロナ禍の影響で呼吸機能が低下している人が増えているという。マスクの着用で浅い呼吸を繰り返す頻呼吸の状態になっている人が多いという。これが続くと感染症が増えるこれからのシーズン、肺炎などにつながる危険があるという。

 肺は自身で伸縮出来ないので、横隔膜などの周囲の筋肉などが連携して呼吸を行っている。この機能が低下してくると頻呼吸になるのだという。正常な呼吸は1分間に15回前後だが、これが20回以上になると軽度、25回以上になると重度の頻呼吸だという。頻呼吸があると病気になった時に重症化しやすいという。

浅い呼吸しか出来ない頻呼吸が増えている

 

 

頻呼吸の簡単チェック法

 番組では呼吸に不安のあるという4人が検査に挑戦している。呼吸の検査は正式にはスパイロメーターという機器で行うそうだが、今回は家庭で出来る簡単チェックを紹介している。ポイントは日常生活、吐く力、吐く長さ、吸う力の4点を3段階でチェックし、すべての評価が2以上なら正常だという。

 まず日常生活については 1.20年以上タバコを吸っている/吸っていた 2.よく咳払いをする 3.痰がからんで1度では出し切れない 4.食事中むせることがある 5.同世代の人より歩くのが遅い/息切れがする 6.以前に比べて声がハスキーになった 以上の6項目で、該当が0~1なら大変良い3点、2~3なら良い2点、4~6ならがんばりましょうの1点である。なお食事中にむせるというのは、食事中に軽い呼吸をしてるという意味で頻呼吸であるという。

 次は吸う力のテストで直径6ミリ、長さ21センチのストローとティッシュを用意して、机においたティッシュに垂直にストローをつけて吸い、それでティッシュが落ちるまで(ティッシュが完全に浮く必要はない)の時間を計測するもの。男性が20秒以上で3点、10~19秒で2点、1~9秒で1点、女性はその7割がけとのこと。吸えないとなるとかなり危険。これができないのは肺が硬くなって容積が低下しているのだという。

 吐く力については机の上にティッシュをおいて、顎を机の上に載せて息を吹きかけてティッシュが動くかというもの。男性は140センチ以上で3点、100センチ~140センチで2点、それ以下が1点、女性は100センチで3点、70センチ~100センチで2点、それ以下が1点である。これが出来ないのは肺の空気の交換が出来にくく頻呼吸につながるという。

 最後の吐く時間はカラオケでチェックしている。要は最後の音をどれだけ伸ばせるかというもので、男性は10秒以上が3点、5~9秒で2点、それ以下は1点、女性は7割がけである。吐く長さが短いというのは深呼吸が出来ないということで、過換気症候群などに陥っているという。

 頻呼吸になっているとインフルエンザの重症化が懸念されるという。さらにCOPDや間質性肺炎などで呼吸困難になる危険性が高いという。

 

 

呼吸改善のトレーニング

 そこで呼吸改善のトレーニングだが、ポイントは横隔膜と肩甲骨だという。まず横隔膜のトレーニングは鼻から1~2秒息を吸ってから、口から10秒かけて吐くというもの。苦しくなっても吐ききるのが重要だという。隙間時間に2~3回するだけでOKとのこと。肩甲骨は息を吸いながら肩を上げ、吐きながら落とすのだという。この時に肩甲骨を寄せることが重要で、肩が前に出ないようにとのこと。呼吸筋群を柔らかくするのが目的だという。

要は深呼吸が出来るようにするということ

 なおリンゴのポリフェノール、トマトのリコピンなどは肺の炎症を抑えて浄化し、ブロッコリーのスルフォラファンは肺の抗酸化遺伝子を活性化するといわれているとのこと。


 以上、呼吸に注目しての話。肺の周辺の筋肉や横隔膜の機能を向上することによって、頻呼吸を解消して深い呼吸を取り戻すという話。なおこの辺りの筋肉の機能向上させるというのは、先日のトリセツショーの高血圧解消ヨガと共通している部分があり、もしかしたらそっちにも効果あるかも。まあ実際に頻呼吸は一般的に高血圧に結びつきやすい。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・現在、コロナ禍のマスク生活の影響で浅い呼吸しか出来ない頻呼吸の人が増えているという。
・頻呼吸の目安は1分間に呼吸が15回前後なら正常、20回以上なら軽度、25回以上で重度の頻呼吸だという。
・正式な診断はスパイロメーターという機器を使用するが、番組では簡便に日常生活、吸う力、吐く力、吐く時間の4点をチェックする方法を紹介している。
・頻呼吸だとインフルエンザなどの感染症の重症化、またCOPDや間質性肺炎なども危険性が高まるという。
・解消のためのトレーニングは横隔膜と肩甲骨にポイントを置いたもの。呼吸筋群を柔らかくしていくことで頻呼吸は解消出来るという。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・確かにマスクをすると息苦しくて呼吸数が増えるんですよね。勢い呼吸が浅くなる。私なんかは元々喘息持ちなので大変です。

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