教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

12/3 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「加齢だけが原因じゃない!世界で増える難聴の落とし穴」

若者にも増加中の難聴の原因

 年を取ると聞き取りが悪くなるのは仕方ないと思っていたが、WHOによると世界11億人の若者が難聴の可能性があるという。これは世界人口の1/8だという。今回は難聴の症状や予防法を紹介する。一般に難聴の兆候は男性は40才過ぎ、女性は40代半ばから更年期に現れるという。しかし最近は20代でも兆候が出る事例があるそうな。

若者の難聴が増えている

 番組では60代、40代の男性、20代の女性を集めて聞こえ方のテストを行っている。テレビの音量が心地よく聞こえるのがどの音量かで、70db前後(セミの鳴き声だとか)が適切とのことだが、70dbでOKの人は1人もなし、2人の男性が80db、20代の女性はなんと90dbという結果に。これは全員が難聴になっているという。

 難聴の原因だが、内耳の蝸牛の有毛細胞が脱毛したり傷つくことが原因だという。60代の男性は体温計の電子音が聞こえなくなったというが、これは高音ほど入口の部分にあるので、老化による難聴では高い音ほど聞こえなくなるという。これが加齢性難聴である。また加齢性難聴はカ行、サ行、タ行、ハ行の言葉の区別がしにくくなるという。コミュニケーションに支障が出るので気になる人は耳鼻咽喉科の診断を受けるべきと言う。

 

 

若者に急増のヘッドフォン難聴

 40代の男性は2ヶ月前から夜になると聞こえにくくなるという症状があるという。これは自律神経の乱れで内耳のリンパ液が過剰になってむくみ、音が聞こえにくくなる症状だという。これはストレスが原因であるとのこと。さらにメタボの人は内耳の循環が動脈硬化で滞り難聴になりやすいという。

 20代の女性は典型的なヘッドフォン難聴だという。彼女も3時間つけており、長いときには半日つけっぱなしだという。これを続けていると確実に難聴になるとのこと。直接に耳に音波を送り込むのでダメージが大きいのだという。音量は60%以下にするべしとのこと。

ヘッドフォンの使いすぎは難聴に繋がる

 なおこれ以外の難聴の原因とは中耳炎があるという。耳掃除のしすぎで外耳を傷付けてこれから中耳炎を発生することがあるという。耳鼻科が言うには、基本的に耳掃除は不要とのこと(耳垢は勝手に耳から出てくるようになっている)。また最近注目されているのは、難聴がコミュニケーションを阻害して認知症の原因になると言うことがある。

 番組では難聴の予防として耳回りの筋膜をほぐす筋膜プリプリ体操を提案している。これは耳を指でつまんで回したり引っ張ったりすることで、耳回りの筋膜をほぐして血流を良くするという体操である。耳回りが温かくなり、リラックス効果もあるという。

 最後には食べ物。ビタミンBやマグネシウムは末梢神経の代謝や有毛細胞の代謝を促すとしている。ただし食事のバランスを崩さないようにという当然の注釈付きである。

 

 

 以上、難聴について。かく言う私も30代ぐらいから難聴の兆候が出て来て、50を過ぎてからはそれが仕事にも差し障るようになってきたことから、現在は補聴器を使用しているという状況です。正直、調整などが必要なので結構な出費になりました。今時はAmazonとかでも補聴器を売っていたりするようですが、やはり補聴器は個人に合わせてのレベルなどの調整が必要なので、簡便なものはどうしてもそれなりだといいます。

このぐらいのお安いものもAmazonではありますが・・・

 ちなみに私が難聴になった原因はハッキリしませんが、まあメタボも一因でしょうね。また若い頃にヘッドフォンをよく使っていましたが、就職後はあまり使ってません。そもそも私は鼻が悪い(アレルギー性鼻炎がひどくて、年中鼻づまり)ので、それが一番影響したような気がします。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・老化による難聴は仕方ないと考えられているが、近年は若者の難聴が増えており、WHOによると世界11億人の若者が難聴の可能性があるという。
・難聴原因だが、まずは加齢が一番。内耳の有毛細胞は高音用のものが一番手前にあるので、老化すると高音から聞こえにくくなり、子音の識別などに問題が発生する。
・また自律神経が乱れることで内耳がむくんで難聴になることもある。メタボによる血流の悪化も難聴を促す。
・若者に増加しているのがヘッドフォン難聴。長時間音波を直接耳に入れることで難聴を発生させる。音量は60%以下にとのこと。
・耳掃除によって外耳を傷付け、外耳炎から中耳炎になって難聴になる例も。耳掃除は基本的に不要とのこと。また難聴がコミュニケーションの不全に繋がり、認知症の原因になる例も知られている。
・予防法だが、耳の筋膜の血流を良くする筋膜プリプリ体操を紹介。さらに食事ではビタミンBとマグネシウムを摂取とのこと。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・難聴も進んでしまうと戻らないんですよね。正直なところ補聴器をずっと使うことになったらこれは鬱陶しいですよ。目下のところは日常生活では最低限のコミュニケーションは取れるレベルの聴力なので、補聴器使用するのは仕事中だけですが。

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