このシーズンに要注意の心筋梗塞
冬の寒いこの時期に増えるのが心筋梗塞。年間3万2千人がこれで亡くなっているという。突然死にもつながる危険な病であるが、生還者からの証言に基づいて正しい対処法を紹介する。
心筋梗塞とは心筋に酸素や栄養を送っている冠動脈が詰まることによって起こる。これで心筋が壊死すると心肺停止で死に繋がる。急性心筋梗塞を発症した患者の70%は生存しているが、20%病院搬送前に10%は搬送後に死亡している。一刻も早く医療につなげることが重要である。
朝の血圧上昇に要注意、生死の分かれ目は迅速な通報
証言する生還者は70代の男女だが、発症時間については朝で共通している。それは朝方になると血圧が高くなるということが効いているという。モーニングサージという血圧上昇の現象だという。
症状はとにかく痛い、息苦しいなどがあったというが、女性は胸が押しつぶされるような圧迫感を訴えている。痛みだけとは限らないのだという。そして冷や汗が出る場合は心肺停止のリスクが高いので、一刻も早く病院へとのこと。生還者の3人は家族などが気付いて救急車などを呼んだことで助かっている。治療が早ければ後遺症もなく短期で社会復帰出来ている。当事者は意外と「こんな程度で救急車を呼ぶほどでもない」と考えることが多いので、家族の行動が重要だという。町中などで倒れた人がいるときは、AEDや胸骨圧迫を行って欲しいとのこと。なお胸骨圧迫に必要な力は、ペットボトルを押すのと同じぐらいの力だという。
前兆現象と予防法
また心筋梗塞は前兆現象が出ることがあるという。息切れや違和感などがあったと生還者たちも証言している。症状は数分程度で治まることがあるので注意だという。前兆が繰り返し起こる場合が特に危険で、その場合には心筋梗塞のリスクが高まっているので、すぐに診察を受けるべきであると言う。
さて予防法であるが、高血圧や糖尿病がまず危険因子として要注意である。だから食生活が重要で、動脈硬化を防ぐためにまず減塩である。醤油にカツオ節を入れて使う量を減らすとか、食事量自体を制限する、アルギン酸を含めネバネバ食材を取り入れることで塩分吸収量を減らすなどの工夫を行っている。
以上、心筋梗塞について。実は私も時々左胸に謎の激痛が走ることがあって、これを疑ったことがあるんだが、結局はそれが続くことはなくて未だに生きているところを見ると、単なる肋間神経痛か胃炎だった模様(胃はストレスのせいで慢性的に荒れている)。
ちなみに朝方に血圧が上がるので要注意というのは良く言われている事柄。なおこの問題に関しては、もろにこの番組の次回に登場する。
忙しい方のための今回の要点
・冬になるのが心筋梗塞。心筋に栄養と酸素を送っている冠動脈が血栓で閉塞して起こる病気である。
・明暗を分けるのはいかに迅速に医療につなげるか。発病者の7割は助かっているが、2割は搬送前に、1割は搬送後に病院で亡くなっている。町中で倒れている人を見つけたら、直ちに救急車を手配すると共に、AEDや胸骨圧迫を。
・心筋梗塞には息切れや胸の違和感などの前兆症状が出ることがある。すぐに消失しても、それが繰り返すようなら直ちに診療を受けるべき。
・高血圧や糖尿病が危険因子となるので、予防はとりあえず減塩、さらに食物繊維なども摂取すること。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・心筋梗塞もいきなり意識失う例から、そこまででない例など様々とか。私の知人は違和感を感じて自分で車を運転して病院に行ったら、大きな血管が詰まっていて緊急手術になったなんて例もある(ステントで膨らませる措置をとったらしいが)。
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